安全工学
Online ISSN : 2424-0656
Print ISSN : 0570-4480
ISSN-L : 0570-4480
36 巻, 1 号
安全工学_1997_1
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
安全への提言
総説
  • 山形 浩史, 神田 啓治, 清水 久二
    1997 年36 巻1 号 p. 2-9
    発行日: 1997/02/15
    公開日: 2017/05/31
    ジャーナル フリー

    わが国における安全・環境・健康に関する社会的規制は,歴史的に,事故などの問題が起こるたびに,国が基準強化・監視強化を行うという形で進んできている。そして,それを国民が望み,これまで産業の発展と国民生活の安定にそれなりに寄与してきた.しかし,いまでは,かえって経済社会の硬直性を高めている.これからは,民間事業者の自己責任を明確にした上で,国等による規制を必要最小限の範囲・内容にとどめ・例えば,保険の活用などにより,安全等の確保ができる限り効率的に行われることが望ましい.さらに,もし被害が発生した場含には迅速・確実な事後救済を確保していくことが不可欠である.また,経済の国際化に伴い社会的規制の国際調和も必要である.

報文
  • 小松原 明哲, 伊藤 一道, 平本 充, 作田 博
    1997 年36 巻1 号 p. 10-21
    発行日: 1997/02/15
    公開日: 2017/05/31
    ジャーナル フリー

    プラント保守においては,一定手順での措置を要する,単調繰り返し作業がしばしば見られる.この種の作業において,手順誤り,手順飛ばし等のヒューマンエラーを防止するための方策として,フランジのボルト締め作業を例に,作業手順に関する知識の外在化の効果を,認知人間工学サイドから検討した.直径800mm・36穴のフランジ模型を水平に設置し,ヒューマンインタフェースの設計原則を参考にし,フランジ上に,ボルトをいくつかの領域に分ける黒色の着色を施した.被験者に所定の締め付け手順でボルト締めを行わせる実験の結果,明瞭性があり,締め付け手順に対して一貫性を有する着色であると,エラーが低減され,作業時間も短縮されることが示された.これより作業手順に関する知識を外在化すると,エラー低減,作業時間短縮に,大きな効果があることが明らかとなった.

資料
  • 岡 敬一, 大道 章一
    1997 年36 巻1 号 p. 22-27
    発行日: 1997/02/15
    公開日: 2017/05/31
    ジャーナル フリー

    新しい情報検索手段としてのインターネットについて,情報の所在の検索方法と検索結果について報告する.検索システムを利用する方法では,日本語による検索方法が宋発達なことと日本でのインターネットの商業利用が始まったばかりということもあって「MSDS」で検索できたのは21か所の日本語検索サービスのうち・6か所の検索サービスであり,延べ44件の検索結果から・国内でMSDSを提供している機関は3か所しかないことがわかった.また,情報の所在は,関連する情報を集めたリンク集を利用すると簡単にわかるため,参考になるリンク集の所在を示し,海外の多くのMSDSにっいても利 用方法と接続先について紹介する. なお,神奈川県が行っている化学物質安全情報提供システムについて,通信速度の高速化等,機能の強化を行ったのであわせて報告する.

  • 淵上 哲司
    1997 年36 巻1 号 p. 28-35
    発行日: 1997/02/15
    公開日: 2017/05/31
    ジャーナル フリー

    既存の建築物の耐震・防火性能を評価するためには,その性能に大きく影響する建築基準法や消防法といった防災法規の変遷を把握する必要がある. シリーズ第1回目は,建築物の「防火性能」にっいて取り上げ,防火性能に関する法令が現在に至るまでの改正の経緯と,改正の要因となった背景(火災事例など)について紹介する.

  • 佐藤 吉信, 福田 隆文・清水 久二
    1997 年36 巻1 号 p. 36-40
    発行日: 1997/02/15
    公開日: 2017/05/31
    ジャーナル フリー

    ドラフトIEC1508(機能安全:安全関連系)は・家庭・産業・医療などの分野を対象とした,電気/電子/プログラマブル電子技術および,ほかの技術を用いたシステムに関する包括的な機能安全規格である。従来の構造規格と異なり,全安全ライフサイクル,安全度水準,安全機能要件など確率論的安全評価すなわちリスク規範の方法論に基づいてシステム安全が達成される,全体で7部に構成され,第1 部には一般要件が規定されている.本資料は,第1部を抄訳したもので,最後に若干の訳者のコメント が書かれている.

  • 若倉 正英
    1997 年36 巻1 号 p. 41-47
    発行日: 1997/02/15
    公開日: 2017/05/31
    ジャーナル フリー

    技術革新により多くの高機能製品が製造されてきているが,機能性が高いがゆえに廃棄処理が困難であったり,処理工程で有害な物質が発生する可能性の高い物質も少なくない。 まず,代表的な高機能有害廃棄物であるPCBや特定フロンの最近の処理技術について概説した、こ れらは緊急の処理技術開発が求められており,燃焼法,化学的処理法,プラズマや紫外線の利用技術,爆轟反応利用技術などが実用化に近づいている. さらに,有害廃棄物に対する湿式酸化法の応用例を紹介した.湿式酸化法は下水汚泥やし尿処理で実用化されているが,爆発性物質や化学的に安定な機能材料,複合廃棄物の処理に有効であることが明らかになった.

  • 馬飼野 信一
    1997 年36 巻1 号 p. 48-53
    発行日: 1997/02/15
    公開日: 2017/05/31
    ジャーナル フリー

    大気汚染により酸性化した雨,すなわち酸性雨による被害は,樹木,農作物,魚類などの動植物のほか,屋外構造物にまで及んでいる.酸性雨による屋外構造物の被害は,銅または銅合金製の屋根や銅像における緑錆の溶解,亜鉛めっき鋼製大型屋外構造物における赤さびの発生,石材や鉄筋コンクリート製建築物および塗装皮膜の劣化の促進など,さまざまなかたちで現れている.本稿では,はじめに酸性雨の発生源と現状について述べ,ついで各種の構造物にっいて,被害の現状と形態および損傷のメカニ ズムについて解説する.

  • 磯部 博司
    1997 年36 巻1 号 p. 54-60
    発行日: 1997/02/15
    公開日: 2017/05/31
    ジャーナル フリー

    快適環境の希求は工業用プロセスプラント内外の騒音についても例外ではない・しかしながら,(1)周辺住民への騒音防止を対象とする環境騒音規制(法的義務)と,(2)運転員の聴力保護を目的とした作業環境騒音ガイドライン(法的義務ではない)の解釈について,それぞれの目的や位置付けが明確に理解されていないケースが多く見受けられる. 本資料はプラントの騒音に関する実務経験が少ない人にも理解していただけるよう,わが国におけるプロセスプラントの環境騒音規制/騒音障害防止のためのガイドラインの概要とその対応について説明を行うとともに,今後の規制動向やそれに伴う課題について解説したものである.

談話室
feedback
Top