岩石動的破壊のシミュレーション手法と最近の岩石破壊力学について概説した.さらに,破壊力学に基づいたシミュレーション手法を紹介するとともに,スムースブラスティングを例にとり,岩石動的破壊における亀裂進展プロセスについて考察を加えた.
断層や割れ目などの不連続性岩盤では,取扱いの複雑さから有限要素法などの連続体解析が主体となっていたが,新しい数値解析手法がいくつか提案され,不連続体解析が実用的になってきた.本文は,岩盤の不連続性のモデル化の方法を説明し,不連続性を有する岩盤の最近の解析手法にっいて解説する. また地下発電所掘削に用いられたキーブロック法やトンネル杭口岩盤斜面崩壊のDDA法など,不連続 性岩盤解析法の実際への適用例をいくっか紹介する,
本解説では,経年変化を受ける構造材料の確率論的破壊力学(PFM)の概要を,数値計算手法とともに述べる.PFMでは数値計算はモンテカルロ法によることが多いが,その高速化が不可欠である.ここでは高速化手法として,層別サンプリング法を紹介する.つぎに,PFM解析の応用事例として,国内の典型的軽水型原子炉配管の漏えい先行型破断(LBB)評価への解析例を示す.
破壊は複雑な機構・過程を有する多様な現象である.本稿では,破壊現象の複雑さを生む要因および破壊研究における分子動力学法の位置づけについて整理した後,原子レベルから破壊現象を解明しようとする最近の取組みについて紹介した.電子材料等の微細化・高集積化に伴って,原子レベルの破壊を解明する必要性はさらに高まると予想され,多くの研究者の取組みが望まれる.
金属の鋳造・鍛造工程から発生する離型剤含有排水の生物処理特性,凝集処理特性,化学酸化処理特性を評価し,離型剤含有排水の新しい処理プロセスを提案した. 金属の鋳造・鍛造に利用される離型剤の主成分は凝集性と生分解性がきわめて低いため,凝集処理と生物処理を組み合わせた従来のプロセスでは十分な処理ができない、そこで本研究では,生物難分解物質に対してフェントン酸化および過酸化水素添加オゾン酸化を適用したところ,離型剤に含まれる高分子難分解性有機物質の凝集性および生分解性はともに大きく改善されることがわかった.この結果に基づいて,離型剤含有排水の処理には,フェントン酸化あるいは過酸化水素添加オゾン酸化を行い,難分解性物質の凝集性および生分解性を向上させた後,さらに凝集処理と生物処理を組み合わせた新しいプロセスが有効であることを示した,
1994年,国際標準化機構(ISO)において.労働安全衛生マネジメントシステムを新たに国際標準化しては,との提案がカナダから出された.この提案に対し,ISOは1996年に国際ワークショップを開催 し各国の意見を求め,1997年1月末のISO技術管理評議会(TMB)にて,ISOではこの件に関してこ れ以上作業を行わないことを決定した、 しかし,国際労働機関(ILO)が労働安全衛生に環境問題を加えたグローバルプログラムを提案し,またアジア太平洋労働安全衛生機構(APOSHO)においても労働安全衛生管理システムが検討されるなど,国際的に活発な議論が行われている,また,独自の労働安全衛生マネジメントシステムの規格策定が進 められている国もある. このような動きを踏まえて収集したISO等の国際的な動向についての情報,および国内外における労働安全衛生マネジメントシステムの情報を紹介する.
米国労働省安全衛生庁が実施しているさまざまな安全衛生プログラムの一・っに,事業者が自主的に参加するVoluntary Protection Programs;通常VPPと呼ばれる任意プログラムがある.また,1970年 にOSHAが設立され4半世紀を経たのち,過去25年間のOSHA政策の成果を踏まえ,次世代に向けた新たな政策の方針が1995年5月に公表された.ここでは,VPPの実施状況と米国OSHAの政策動向に関する現地調査をもとに,VPPの概略とその運用状況ならびにOSHAにおける最近の政策動向に ついて報告する.
本来,岩盤には,き裂,割れ目,ジョイント,断層など自然の不連続面(ナチュラルジョイント)が存在しており,岩盤構造物の安全性に関連する挙動や破壌現象は,このような材料欠損部に密接に関連しているため,ナチュラルジョイントの原位置現象を把握することが重要になっている.本報では,岩盤内に賦存するジョイントの挙動を原位置で精密計測する手法を説明し,また,ジョイントの挙動メカニズム,計測法の現場適用と計測データの評価,解析結果との関連,今後の利用などについて紹介する.
平成8年7月コンビナート地域の化学工場で各種有機金属化合物および医薬品用還元剤を製造中,バッチ式反応器が突然爆発した.当該事故は前工程で残存していた溶媒THFと過剰投与によって生成したNAHがジャケットの温度(180℃)によって気相部で局部的に反応を開始し徐々に蓄熱し,さらにSAHの急激な熱分解を引き起こし熱暴走反応に至ったものである. NAHニナトリウムアルミニウムハイドライド SAII lソジウムビス2メトキシエトキシーアルミニウムハイドライドTHF lテトラヒドロフラン