安全工学
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49 巻, 3 号
安全工学_2010_3
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
会告
安全への提言
総説
  • ―機械安全の視点からの予防概念とその課題―
    加部 隆史, 門脇 敏, 和田 有司, 野田 和俊, 天野 久徳, 梅崎 重夫
    2010 年49 巻3 号 p. 145-154
    発行日: 2010/06/15
    公開日: 2016/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    爆発性雰囲気においては,可燃物・着火源・酸素の結合により危険状態となり,これを放置しておくと危害に繋がる.爆発の予防と防護の基本概念および方法論を示す欧州規格EN1127-1 では,国際標準化機構(ISO) が定めるリスクアセスメントの原則を実践し,その結果に基づきリスク低減の方法論を提示している.この方法では,リスク低減の原則は第一義的に予防であり,爆発性雰囲気を生成しない条件作りをし,それでも危険が除去できない場合は,第二義的に防護として,安全装置を使用することを述べている.従来の電気的着火源以外に,非電気による機械的着火源,粉じん等が同等な危険源として列挙されている.本稿は,これらの考えの基となる合理的体系論としてのEN1127-1 の予防と防護-基本概念と方法論の概説および考察をしたうえで,今後の国内における爆発性雰囲気での課題を問題提起する.

  • 石原 嘉一
    2010 年49 巻3 号 p. 155-160
    発行日: 2010/06/15
    公開日: 2016/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    世界各国で現在,環境の観点等からも鉄道は脚光を浴びており,様々な国・地域において鉄道建設が計画されているが,国際市場への参入において日本の車両メーカーは苦戦を強いられている.その背景には,鉄道システムに関して,システム全体の安全性・信頼性を立証する手法として“RAMS 規格”,“鉄道RAMS”と呼ばれている国際規格(IEC 62278)の存在がある.このRAMS 規格は,今や欧州はもちろんのことアジア等の新興市場においても採用されつつあり,システムアシュアランスアプローチをベースとして,安全性および信頼性などシステムの要求項目を満たしていることを示すことが国際的な共通認識となっている.システムアシュアランスアプローチにおいては,ドキュメンテーションとトレーサビリティが非常に重要であるが,鉄道システムの海外輸出の際には,鉄道RAMS への対応が,今まで以上に強く求められるようになっていくと考えられる. IEC 62278 は機能安全規格の一種であり,IEC 61508 の流れを汲むものである.現在,IEC 61508 は様々な産業分野に展開されている.今後,日本の製造業が技術力に見合った国際競争力を保有するためにも,システムアシュアランスアプローチを確実に効果的に効率よく導入していくことは必須であり,そのためにRAMS 規格・システムアシュアランスアプローチの概要と,そのポイントについて考察する.

  • ―その1:食の安全性とは何か―
    佐田 守弘
    2010 年49 巻3 号 p. 161-167
    発行日: 2010/06/15
    公開日: 2016/09/30
    ジャーナル オープンアクセス
資料
  • 西  晴樹・廣川 幹浩・山田  實, 御子柴 正
    2010 年49 巻3 号 p. 168-175
    発行日: 2010/06/15
    公開日: 2016/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    過去の大地震,例えば,1983 年日本海中部地震あるいは2003 年十勝沖地震などにおいて,地震により引き起こされたスロッシングにより石油タンクに貯蔵されている危険物が内部浮き蓋上に溢流したと考えられている.鋼製パン型又はバルクヘッド型の内部浮き蓋上に危険物が溢流することにより,内部浮き蓋が傾斜したり,沈没したりすると,揮発性の高い危険物が可燃性蒸気となってタンク内部の気相部に滞留し,可燃性混合気が形成されるおそれがある.地震時のスロッシングに対しては,スロッシング自体を制止することが困難であり,内部浮き蓋の浮力の確保方法が沈没・傾斜を防止する上で最も重要な事項となるものと思われる. このようなことから,筆者らは,消防法令上想定されている地震動が屋外貯蔵タンクに加えられてスロッシングが発生した場合において,バルクヘッド型の内部浮き蓋が沈没・傾斜する可能性を評価するための調査検討を模型タンクを用いた振動台実験により実施した. 内部浮き蓋の揺動高さと内部浮き蓋上への溢流量の関係を実験的に求めた.速度応答が100 cm/s ではほとんど溢流せず,200 cm/s ではかなりの溢流量となり,更に,200 cm/s を越えると急激に溢流量が多くなることが分かった.

災害事例分析
  • ―その3:爆発原因
    八島 正明・水谷 高彰
    2010 年49 巻3 号 p. 176-181
    発行日: 2010/06/15
    公開日: 2016/09/30
    ジャーナル オープンアクセス

    その3 では,被害状況と測定結果から考察し,爆発原因を推定した.災害調査の結果,生ごみ投入装置(ホッパーローダー)が停止するトラブルが発生したことがきっかけとなり,適切な処置をすぐに施さなかったことと生ごみ処理装置の構造上の問題点があったことから,発酵槽内の堆積物が蓄熱し,自然発火に至ったものと推定した.生ごみ処理装置の熱風吹き込みのブロアとヒーターは作動していたが,かくはん装置が作動していなかったため,通常の乾燥と発酵処理が行われず,熱風吹き込みにより堆積物の乾燥が進み,局所的に発熱,自然発火した.爆発は,発酵槽内で隙間が生じ,有炎となった状況で,消火作業に伴う室内への空気の流入と自然かくはんにより,爆発範囲の混合気の形成を促した状態で発生したと推定した.

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