安全工学
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54 巻, 3 号
安全工学_2015_3
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
会告
安全への提言
総説 自動車の安全と自動運転 小特集
  • 西村 秀和
    2015 年54 巻3 号 p. 153-157
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    自動車とそれを取り巻く環境の安全を考え,自動運転の導入が検討されている.ここでは,まずドライバー自身による安全の確保の重要性に触れ,その上で,ドライバーによる運転行動の補完をする意味での予防安全として,自動運転システムの概略とその実現へ向けての課題を述べる.次に,最悪の状況下で安全を確保する衝突安全と,安全対策や安全機構により危険を排除するための機能安全について述べ,今後検討するべき方向性を示している.自動運転システムの事例としてHAVEit( Highly Automated VEhicles for intelligent transport)を簡単に紹介している.特に,自動運転システムの状態遷移では,ドライバーが切替を開始する場合と自動運転システム側が開始する場合に関する記述が示されている.
  • 稲垣 敏之
    2015 年54 巻3 号 p. 158-162
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    この数年来,自動運転に対する社会の関心が急速に高まっているが,自動運転がドライバーに何をもたらし,ドライバーに何を求めるのか,等に関する議論や検討はいまだ十分とはいえない.本稿では,自動化が早くから進められてきた航空分野が経験してきた問題との対比も行いながら,自動車の自動運転を実現しようとするうえで解決しておくべき諸課題(人と機械の役割分担,権限と責任,ヒューマンマシンインタフェース設計,教育と訓練,免許等)について考察する.
  • 井上 秀明・巖 桂二郎
    2015 年54 巻3 号 p. 163-168
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    「交通事故ゼロ」の実現に向けて,事故原因の9 割以上といわれる人為的ミスをクルマがカバーする自動運転技術は大変有効であると期待されている.特に市街地での自動運転が実現できれば,事故の大幅な低減が見込めるだけでなく,交差点や狭路でのすれ違いなど,多くのドライバが苦手とする場面でも安心して運転できるようになる.本稿では,市街地での自動運転の実現に向けて,これまでの安全運転支援技術からの発展として位置づけられる技術と自動運転固有の必要技術を概観し,最後に自動運転が実現した社会を展望する.
  • 横山 利夫, 藤田 進太郎, 武田 政宣
    2015 年54 巻3 号 p. 169-176
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    最近,自動車の自動運転に関する関心が急速に高まってきている.まずは自動運転に対する世の中の期待を紹介する.現在の道路交通条約および自動運転システムのレベル定義を説明した後,自動運転技術の実用化に向けた国際基準調和活動を概説する.その後,自動運転を実現するための主要な技術への取り組みを紹介し,最後に,自動運転実用化に向けた今後の展望を述べる.
総説
  • 中村 昌允
    2015 年54 巻3 号 p. 177-185
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    第47 回安全工学研究発表会において,「業界における保安向上への取り組み」セッションが設けられ,石油連盟(石連),石油化学工業協会(石化協),日本化学工業協会(日化協)から,化学プラントでの重大事故防止に向けての取り組み状況が発表された. 重大事故の直接原因は,非定常状態で起きた緊急事態に運転員が的確に対応できなかったことである.その背景には「現場の対応能力の低下」がある.石連からは,漏洩事故が多く設備維持管理が重要であること,石化協からは,事故の大きさを米国化学プロセスセンター(CCPS)法に基づき評価していること,経営トップの役割の重要性,ならびに現場管理者層の事故情報・経験を相互に交流する地道な取り組み状況,日化協からは,3 件の重大事故を踏まえて作成した「保安事故防止ガイドライン」,「教育用DVD 教材」,「保安防災・労働安全衛生活動ベストプラクティス集」などの取り組みが紹介された.
  • 中野 冠
    2015 年54 巻3 号 p. 186-192
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    持続可能なサプライチェーンマネジメントとは,サプライチェーンが持続可能であるようにマネジメントすることと,持続可能な社会のためにサプライチェーンをマネジメントすることの2 つの意味を有する.サプライチェーンの持続的な競争優位と震災対応などリスクマネジメントは前者に,環境に配慮したサプライチェーンは後者に含まれる. 本稿では,安全工学会に関係があると思われるリスクマネジメント特に突発的に起こる破壊的事象に対する課題を中心に解説する.突発的事象には金融恐慌のような需要急変と自然災害などによる生産途絶があり,課題や対策も異なる.自然災害による生産途絶では,人道的見地が経済的側面とともに考慮される必要がある.自動車業界などの事例を用いながら,解説を行う.
  • 仲村 彰
    2015 年54 巻3 号 p. 193-198
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    記憶から,できるだけ正確且つ多くの情報を引き出す面接法として,認知面接が知られている.航空自衛隊では,航空事故調査における口述聴取に認知面接を活用しており,本報では,管理面(場所,人,時期,準備するもの等),全般的な着意事項を説明の上,概ね時系列で面接の実施事項を説明した.そして,航空自衛隊では口述聴取法の教材を開発したことから,その概要について述べた. 認知面接は,目撃証言の研究から生まれたものであり,事故調査への活用は特に航空分野に限定されるものではないことから,情報共有のため,報告することとしたい.
資料
  • 柴垣 光男
    2015 年54 巻3 号 p. 199-206
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    日本試験機工業会(JTM)は,硬さ,振動,圧力,熱,温度,湿度,光,腐食,摩耗などに関連する各種試験機メーカで構成される業界団体である.この工業会の分科会の一つである気象環境分科会では, 2010 年,環境試験に用いる温湿度試験槽の安全基準の審議を開始し,2012 年12 月付でJTM K 11「温度試験槽及び温湿度試験槽の安全基準」を発刊した.現在,国際安全規格は,基本安全規格であるISO/IEC Guide 51 が示す基本原則に基づき体系化されており,JTM K 11 もまた,国際安全規格の基本原理に準拠し,環境試験特有のハザード,リスク評価及び安全化方策などに関する指針を与えている.JTM K 11 は,国内で唯一の環境試験に用いる温湿度試験槽の製品安全規格であり,以下,その概要につき紹介 する.
災害事例分析
  • 冨田 一
    2015 年54 巻3 号 p. 207-210
    発行日: 2015/06/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー
    厚生労働省から公表されている平成19 ~24 年の6 年間における死亡災害データベースに基づいて,感電死亡災害の現状を分析した.その結果,災害が多発している業種は主に建設業と製造業であり,交流600V 以下の低電圧による感電死亡災害で多発しているのは7,8,9 月の夏場であった.これらの結果は 10 年前と同様であった.また,事業規模が30 人未満の事業場で,建設業のなかでも電気通信工事業において感電死亡災害が多発している状況がわかった.感電死亡災害発生の原因は漏電,絶縁不良などのハード面よりも,ヒューマンエラーなどソフト的な面に主な課題のあることが確認できた.
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