安全工学
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59 巻, 4 号
安全工学_2020_4
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
会告
安全への提言
総説
  • 土橋 律
    原稿種別: 総説
    2020 年59 巻4 号 p. 211-216
    発行日: 2020/08/15
    公開日: 2020/08/16
    ジャーナル フリー

    可燃性ガスや可燃性粉体は爆発事故を起こす危険性があるため,爆発現象を適切に把握し,的確なリスク評価をおこない,事故の発生防止,被害軽減をおこなう必要がある.本稿では,ガス爆発については,その挙動を燃焼現象として説明するとともに,主要な被害の原因である体積膨張,圧力上昇,爆風発生の過程と影響度の見積もりについて,閉空間と開放空間の場合について概説した.特に,火炎伝ぱの加速がガス爆発現象に大きな影響を与え,被害を増大させることは考慮しておくべき重要な特性である.粉じん爆発については,浮遊粉じん雲中を火炎が伝ぱする,粉体の性質に強く依存する現象であることを説明した.ガス爆発に比べて火炎による熱的効果,焼損効果が大きい傾向がある.

  • 杉原 健治, 水流 聡子
    原稿種別: 総説
    2020 年59 巻4 号 p. 217-224
    発行日: 2020/08/15
    公開日: 2020/08/16
    ジャーナル フリー

    本稿では,パンデミックを引き起こした新型コロナウイルス感染症への対応から見えてきた課題と,社会システムのあるべき姿を安全工学の観点から論じ,安全・安心な社会システムとはどのようなものかを提言していく.

  • 大野 浩一
    原稿種別: 総説
    2020 年59 巻4 号 p. 225-231
    発行日: 2020/08/15
    公開日: 2020/08/16
    ジャーナル フリー

    我が国における生態リスク評価に関して紹介した.我が国の行政的な化学物質環境リスク管理のさきがけとなった化審法において,環境リスク評価の対象が人健康から生態影響へと広がった経緯について整理した.また,一般的な生態リスク評価事例として環境省が実施している「化学物質の環境リスク評価」について紹介を行った.本評価は初期評価として,より詳細なリスク評価を行うべきかどうかなどについて判定することを目的としている.生態リスク評価を有害性評価,曝露評価,リスクの判定に分類して内容の説明を行った.生態有害性評価においては,生物毒性試験に関する信頼性評価を行った上で予測無影響濃度を導出している.これと曝露評価に基づく予測環境中濃度との比較により生態リスクを判定する.また,生態リスク評価における今後の課題について考察を行った.

  • 若倉 正英
    原稿種別: 総説
    2020 年59 巻4 号 p. 232-237
    発行日: 2020/08/15
    公開日: 2020/08/16
    ジャーナル フリー

    保安力向上センターは2018 年4 月に特定非営利活動法人の認可を受け独立した活動を開始した.本報では保安力向上センターの法人化後の活動を中心に紹介する.保安力向上センターの主要な活動はセンター評価員による第三者評価であり,法人化後も年間25 ~30 事業所の評価を行っている.評価の基本となる評価表は定期的な見直しを進めており,2020 年度からはver2.5 の運用を開始する. また,自主的な保安力向上のために参考(良好)事例集を作成し,活用をお願いしている. センター評価はこれまでは石油や総合化学,製鉄などの基幹素材産業を中心に進められてきたが,機械,電気といった製造業,環境やエネルギー,流通など非製造業,中堅規模の事業所への対応を目指した取り組みを行っている. センターの活動の成果により産業界,社会の安全に貢献するためには,安全工学会との連携も重要である.

資料
  • リスクアセスメント支援システムによる製品事故原因情報の検知とリスクシナリオ作成
    正木 秀樹, 久保田 真一, 土屋 正春
    2020 年59 巻4 号 p. 238-246
    発行日: 2020/08/15
    公開日: 2020/08/16
    ジャーナル フリー

    AI,ICT,IoT などの先進技術の導入によって,事業者の製品安全を確保する活動を取り巻く環境は日々目まぐるしく変化している.それに合わせて,製品安全に対する社会的な要求レベルは徐々に高くなってきており,製品開発に携わる技術者・組織におけるリスクアセスメントへの対応レベルは,一層厳格化するものと考えられる.本研究では,リスクアセスメント手法と,テキストマイニング(AI システム)の解析能力とを融合させ,製品事故データベースから抽出した関連する事故情報を用いて,製品の安全を確保するために対応が必要とされるリスク情報を検知する機能を開発した.これは蓄積されたビッグデータの中から,カテゴリ別・要件別にデータ解析を可能とするためのソリューション環境を構築したものである.人間では検知しにくい一見無関係なリスク情報や,安全確保に必須なキーワードを,AI が抽出することで,体系的な分析プロセスを経て技術者が理解しておくべきリスクシナリオとして示すことを可能にした.

  • 中村 昌允
    2020 年59 巻4 号 p. 247-254
    発行日: 2020/08/15
    公開日: 2020/08/16
    ジャーナル フリー

    私たちは事前に危害を想定することによってリスクに備えることができる.しかし自ら経験したことのないことのリスクを想定することは困難である.そこで最も有用な方法は過去の事故情報から学ぶことである.事故の直接原因の背景に何があったかを考察し,それをこれからの安全管理に活かすことである.そこで有効な方法が,「事故の仮想体験」である. 自分を事故の当事者の立場において,事故調査報告書を読み,「なぜ,そのような判断や行動がなされたか」を考えることによって,どんなリスクが潜んでいたかを知ることができる.今回は,メタノール蒸留塔の爆発事故を事例として,事故の背景要因を考察する.

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