安全工学
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最新号
安全工学_2026_1
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
会告
安全への提言
総説
  • 金 佑勁
    2026 年65 巻1 号 p. 2-5
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル 認証あり
  • 中村 一穂
    2026 年65 巻1 号 p. 6-9
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル 認証あり

    地下水は , 飲料水 , 産業用水など貴重の水源として利用され , また災害時の代替水源としてその重要性 が再認識されてきた . 地下水の利用においては , 過剰な利用による地盤沈下や塩水化 , また有害物質によ る汚染など , 地下水を持続的かつ安全に利用するための課題があり , 地下水を適正に保全し利用するため の地下水マネージメントの取組が進められている . さらに世界に目を向けると都市化や人口増加に伴う地 下水の過剰利用による問題はさらに深刻である . また , 有害物質による地下水汚染も大きな課題であり , 最近問題が明らかになってきた PFOS/PFOA 汚染については汚染状況や健康への影響など不明な点も多 く , リスクコミュニケーションが進められている .

  • 棟方 周一
    2026 年65 巻1 号 p. 10-18
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル 認証あり

    Safety is the top priority for commercial transportation, not just for aircraft. In commercial aviation, where the entire system is complex, factors that compromise safety must be completely eliminated during the planning phase of airport construction. Subsequently, reliable procedures are required throughout the design and construction phases of the project. Deficiencies creep in and remain hidden throughout the planning, design, and construction phases and are only revealed when an accident occurs. However, by that point, damage has already occurred, and it is too late to take action. A prime example is the Jeju Air accident involving a low-cost carrier that occurred at Muan International Airport in the Republic of Korea on December 29, 2024. This study focuses on airport structures in light of this accident, unraveling latent issues across the planning, design, and construction phases, and clarifying aviation safety based on questions posed to aviation experts.

  • 辰巳 陽一
    2026 年65 巻1 号 p. 19-27
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル 認証あり

    医療安全は人間の誤り防止からシステム視点 , そして成功への着目と発展したが , 近年はチーム医療へ の心理的安全性の重要性が謳われている . 心理的安全性は「罰されることなく率直に声を上げられる状 態」であり , インシデント報告や学習するチームの形を可能にする基盤である . 本稿では , 医療チームの 特性 , 心理的安全性の理論的背景 , 発言を妨げる要因 ,TeamSTEPPS やレジリエンス工学の枠組みを整 理し ,DX ・ AI 時代や多様性の観点も含めて考察した . 結論として , 心理的安全性は医療安全文化の不可 欠な基盤であり , チームワークを通じて実装されることで高信頼性組織への道が開かれることを期待する .

  • 嶋田 徹
    2026 年65 巻1 号 p. 28-34
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル 認証あり

    固体ロケットの内部混相流は , 炭素材の酸化を促進する気体成分とアルミナ粒子を含む燃焼生成物を介 してノズル損耗に直結し , 安全性に重大な影響を及ぼす .H-IIA ロケット 6 号機の失敗は局所エロージョ ンが直接原因であり , ノズル損耗と安全性の関係を象徴する事例である . 本稿では , 公的調査報告に基づ き事故経過と原因を技術的に整理するとともに , 炭化アブレータの表面後退現象を化学的腐食 , 機械的侵 食 , スポレーション , 層間剥離といった多様な損耗機構の観点から ,1960 ~ 70 年代以降の知見を体系的 にまとめる . これにより , 断片的に蓄積されてきた理解を学術的文脈に位置づけ , 内部混相流とアブレー ションの複合作用が安全性に果たす役割を明らかにし , 将来の信頼性確保に資する基盤的理解を提供する .

論文
  • シェアードメンタルモデルによるシステム事故分析
    山口 修司, 伊藤 誠
    2026 年65 巻1 号 p. 35-48
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    福知山線脱線事故の原因については , 同社の組織マネジメントの失敗が重要な一因であるとの仮説を著 者らは立てている . 本研究では , マネジメントの中でも , 特にオペレータのシェアードメンタルモデル (SMMs) に働きかける能力開発に着目し , オペレータ間の相互作用による能力開発が , 同型の組織事故 予防に最も有効であることを立証した . 具体的には , オペレータの微視的な振る舞いを組織という巨視的 な観点で観察する為に , オペレータの SMMs の振る舞いをモデル化したシミュレーションを行った . そ の結果 , 組織が最も有効なタイプ以外の能力開発を採用すると同型の組織事故が発生しうることがわかっ た . この結果から , 本事故の原因として , 何が最適な能力開発のタイプであるかについて , 上位下達のタ イプが望ましいなど , 同社が誤って認知していた可能性が示唆される .

  • 崔 光石, 遠藤 雄大, 水谷 高彰, 栁田 建三
    2026 年65 巻1 号 p. 49-55
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    本研究では , 新たに試作した小型火花点火試験装置を用いて , 粉体用静電ハンドスプレーガンから発生する異常放電の 危険性を定量的に評価した . 着火試験の結果 , 再現性の高いデータが得られ , 本試験手法の妥当性が確認された . すべて の異常放電において ,EN 50050-2 規格で規定される爆発性雰囲気 ( メタン濃度 12 vol% 空気混合ガス ) を着火・爆発させ ることはなかった . さらに , メタン濃度を変化させて放電エネルギーを推定した結果 , 異常放電エネルギーは 0.56 ~ 1.06 mJ の範囲にあると推定された 。 1.06 mJ は本研究で得られた最大推定値であり 、 わずかな誤差は残るものの 、 2 mJ の安全基 準値を上回る可能性は低いと考えられる 。 また , 本研究で得られた重要な点として ,EN 50050-2 では 2 mJ を安全限界と しつつ , 標準試験条件に 12 vol% メタンを用いており , 規格内容に矛盾が見られる . したがって , 今後の規格内容の見直 しなどが強く望まれる .

  • 社会的リスク管理水準からの小児年齢層別分析
    青木 幸生, 青木 菜々子, 中久保 豊彦, 東海 明宏
    2026 年65 巻1 号 p. 56-63
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    子供は , 身体機能が未成熟であるため , 製品事故による被害が大人よりも大きくなる可能性がある . 本 研究では ,Disability-adjusted life year(DALY, 障害調整生存年 ) をリスク共通化指標として , 室内消費 者製品事故のリスク期待値を算出し , また , リスク期待値を社会実装されているリスクベース管理水準と 比較評価した . その結果 , 事故発生率とリスク期待値は , 中央値で 5.36 × 10 -6 (incidence / population / year) および 4.23 × 10 -5 (lost-years per person / year) であり , その多くが参照水準である 10 -7 (incidence / population / year) と 10 -6 (lost-years per person / year) を 1 桁以上超過した . 特に 4 歳以 下の年齢層については , 他の年齢層に比べて , 事故発生率とリスク期待値の両面において高リスクであ り , 管理水準に比べて , その中央値で事故発生率は 84 倍 , リスク期待値は 127 倍高かった .

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