戦後の高度経済成長に伴い,環境汚染が進み水俣病,ぜん息などの疾病も発生した.この背景には高密度経済社会,重化学工業化などわが国特有の事情があった.
これらの公害に対して,工場排水,ばい煙など個々の規制法が制定され,社会資本の筆備が計画的に進められた.また,公害対策基本法が制定され,発生源規制に限らない総合的対策が図られ,さらに,法体系の抜本的整備,環境庁の設立など環境行政はしだいに進展した.
近年,オゾン層保護対策など環境問題は多様化し,新たな視点に立った環境行政が求められている.
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