安全工学
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特集号: 安全工学
51 巻 , 6 号
安全工学_2012_6
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
会告
巻頭言
保安力 特集
  • 若倉 正英
    2012 年 51 巻 6 号 p. 350-354
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    平成15 年,18 年に連続したプロセス事故や保安法令の違反を受けて、経済産業省を中心に産業界の自主的な安全管理のあり方について検討が進められた.安全工学会では平成18 年から同省からの委託事業である「ヒューマンファクターを考慮した事業者の保安力評価に関する調査研究」を実施し,プロセス産業での保安力評価の仕組みを提案した.平成23 年以降は安全工学会の自主活動として,石油精製や石油化学の経験者を中心に安全文化,安全工学の専門家も加わって保安力評価システムを策定した.さらに,保安力評価の実施を目的とする,保安力向上センターの設立に向けて活動を開始している.本稿では保安力評価システムの意義と最近の活動について紹介した.

  • 清水 健康
    2012 年 51 巻 6 号 p. 355-360
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    昨年後半以降現在まで化学プラントで立て続けに大きな保安事故が発生している.また,高圧ガスの保安事故件数も増加の一途である.世代交代によるベテランの引退や設備の老朽化が現場保安力の低下の要因と言われている.こういった状況に対し,化学プラントの安全基盤項目に関し,自らの保安力を定量的に把握できる評価システムを作成した.この評価システムを用いることにより,定量的に安全管理の弱点や要強化点を把握することができる.これまでの試行により,評価システムの有効性確認や評価上の改善要望等の把握を行った.これらをもとに改訂を行い,このほど最終版を完成した.今後,来年度に予定されている保安力向上センターの下に本格的な展開を計画している.

  • 岩田 稔
    2012 年 51 巻 6 号 p. 361-367
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    プロセス産業における安全文化とは仕組みやPDCA を回す元になる行動力の源泉として,保安力の基盤を支えるものであり,安全に対する風土や意識,組織等のあり方を評価するシステムである. 特に昨今は,プロセス現場において人的問題等のために現場力そのものが低下しつつある.このような状況から,組織統率や積極関与等の安全文化の8 つの柱をベースにして自主的に評価できる仕組みを確立した. 経営トップから現場の最先端の人に至るまで,安全に対する意識・行動やマネジメントを評価し改善することにより保安力全体の底上げが必要である.

  • 大久保 元
    2012 年 51 巻 6 号 p. 369-373
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    企業や事業所における安全管理や組織運営の状態を健全なレベルで維持するためには,現場で働く一人ひとりの従業員が日々どんな思いで業務に従事しているか,正確かつ詳細に知る必要がある.このような要求に応える場合の具体的な進め方として,グループインタビューを通じて組織を診断し,現状の改善へとつなげる手法を紹介する.あわせて,その意義と効果を整理する.

  • 伊藤 東
    2012 年 51 巻 6 号 p. 375-379
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    3.11 東日本大震災の経験や化学工場での相継ぐ爆発火災事故は企業経営者や現場責任者の安全に対する考えに大きな影響を与えた.『安全優先』の理念が広がり,「安全なくして企業の継続なし」との認識に至っている.法令順守の「受身的な安全活動」から自らの安全レベルを自らが向上させる「自主的な安全活動」の必要性を痛感した.その為には,従業員が“生きがい”を感じられる安全活動で,かつ継続的に安全レベルの向上が図ることが必要である.安全基盤だけでなく安全文化を考慮した『保安力評価システム(安全工学会準備)』は新しい安全活動に対応出来るものと期待される.企業の社会貢献の立場から「安全は企業の社会的責任」と考えられる.

  • 平山 隆一
    2012 年 51 巻 6 号 p. 380-385
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    安全工学会が構築している保安力評価の「安全基盤」の観点から,物質の物性,反応性,プロセス条件,制御システム,安全装置,設備材質などプロセスの安全設計・安全技術に関する検討のフレームワークであるプロセス安全検討会議の設定とその運用について,さらにプロセス安全検討を行う保安防災技術者の計画的な育成の手段としての保安防災教育,特に火災・爆発体感研修の概要および今後の課題について紹介する.

  • 武富 義和
    2012 年 51 巻 6 号 p. 386-394
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    我が国の産業規制は規制緩和という大きい流れの中で見直され,一律の事前規制から事後規制に移行している.この規制改革により,民間には法令の枠を離れ幅広く安全を確保していくという自主保安が導入された.言い換えれば,最低要件である法令遵守に留まらず,自らが技術面,人材面,組織体制面で安全確保の取り組みを進め,事故・災害の発生を防止するという社会的要請に応えることを意味している.しかしながら,規制改革から一定の時間が経過した現在,法令遵守状況,事故の発生を見るに,どの程度,自主保安が浸透しているのか検証せざるをえない状況にある.国の審議会ではこのような視点も踏まえ,まさに議論が開始されたところである.これらの課題を如何に克服していくかがこれから行政並びに民間に問われている.

  • 東瀬 郎
    2012 年 51 巻 6 号 p. 395-401
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    海外における保安力評価開発の動向を示すため,主に欧州の事例について解説を行う.ノルウェーDet Norske Veritas 社のISRS,イギリスHealth & Safety Laboratory のSafety Climate Tool,の概要を説明すると共に,フランスInstitut pour une culture de la sécurité industrielle(産業安全文化研究所:ICSI) のHSE Culture survey の詳細について解説する.さらに,評価システムを支える人材育成の仕組みをどのように構築しているか並びに今後の保安力評価が目指すべき姿についての整理を行った.

  • 和田 有司
    2012 年 51 巻 6 号 p. 402-408
    発行日: 2012/12/15
    公開日: 2016/07/30
    ジャーナル フリー

    化学安全の国際動向として,OECD /WGCA(化学品事故ワーキンググループ)の活動を紹介した.WGCA の概要と2012 年の第22 回WGCA の議事から,2008-2012 年のプロジェクトの進捗状況,2013- 2016 年のプロジェクトの提案内容,各国代表の報告を抜粋した.安全文化や設備の老朽化の問題など,日本だけでなく,国際的にも問題になっていることがわかる.

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