安全工学
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特集号: 安全工学
55 巻 , 6 号
安全工学_2016_6
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
会告
テロ対策 特集
  • 中村 順
    2016 年 55 巻 6 号 p. 390
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー
  • 中村 順
    2016 年 55 巻 6 号 p. 391-397
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    アメリカの9.11 同時多発テロ以降も,多数の人間を殺傷するテロが世界各地で発生している.テロを防ぐには,テロについて正しく理解し,その対策を立て検証していかねばならない.CBRNE テロ(C:Chemical, B:Biological,R:Radiological,N:Nuclear,E:Explosive)について未然に防ぐには,多くの分野にまたがった幅広い知識と共同作業が必要になる.技術的な観点から,最近の先進国でのテロを中心に概括し,わが国にはどのような脅威があるかを明らかにし,その対策はどうするかを解説した.

  • 井上 忠雄
    2016 年 55 巻 6 号 p. 398-405
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    21 世紀の初頭は高度化・激化するテロの時代であると言われる.特に,最近のテロは,その発生回数において,その使用する手段において,彼らの目指す目標において以前と全く異なった脅威が生じている.これらの動向に鑑み,我が国では,平成16 年に国民保護法が成立し,国や各県で化学・生物・放射線テロ等を想定した訓練が行われるようになった. この小論では,最近のテロ攻撃の中で発生頻度は少ないが,生起すれば大量の被害者が出て,悲惨な状況を呈するCBRN テロについて,CBRN テロとは何か,なぜテロリストがこれらの兵器に関心を示すのか,これに対してどう対処すべきか等につて,我が国で生起した東京地下鉄サリン事件の教訓等を参考に概説しようとするものである.また,化学・生物・放射線・核テロの特徴やその防護対策について簡単に概説する.

  • 濱田 昌彦
    2016 年 55 巻 6 号 p. 406-409
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    テロリストがCBRN テロを敢行しようとする場合,いくつかのハードルがある.守る側としては,そのいくつかのハードルを上げていく努力が求められる.例えば,攻撃側は,まずサリンのような化学剤を何らかの方法で入手する必要がある.その後,それを使用する決心をしなければならない.散布も難しい.そんなお話を,以前に総合安全工学研究所で講演させて頂いた.ここでは,その話の中で,注目を集めた米国東海岸の大都市で今も動いている地下鉄の検知警報システムPROTECT と,2020 オリンピックでも課題となる可能性のある一般市民の除染システムの動向について述べたいと思う.除染では,除染される側の心理に最大限配慮することが,実は効率的でスピーディであることがわかってきている.これからのテロ対処や安全の確保のために何らかの参考となれば幸いである.

  • 山本荘一郎・時田 健一
    2016 年 55 巻 6 号 p. 410-417
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    CBRNE における現場用器材が各省庁に納入されているが,現時点においては1 台の資機材でCBRNE すべてに対応できるものはない.また,各資機材にはメリット,デメリットがあることから,検知原理に基づいた運用方法や資機材の連携が必須になる.本稿は検知用資機材の原理,運用方法や複数の資機材を用いた運用,関係省庁との連携について解説する.

  • 糸﨑 秀夫
    2016 年 55 巻 6 号 p. 418-422
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー
  • 志田 眞一
    2016 年 55 巻 6 号 p. 423-426
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    建国以来,イスラエル国の置かれている状況がセキュリティ機器の発展と進化を促す要因となっている.強力な軍事力を持ち,世界トップクラスの科学力を有し,軍で培った技術が民生品として応用され商品化されている.とりわけ,テロ対策機器には目を見張るものがある.ビッグデータを利用した監視装置など多岐に渡り開発されて,イスラエル国政府も国策として応援し,世界中に広がっている.さらにドローン技術,簡易レーダー技術,ステレオスコープ技術,画像処理技術,物理的センサー技術,爆発物テロ対策トレーニング,防弾シート,テロ車輌防御用バリアなど,世界の先駆けとなる技術が導入されている.

  • 中山 良男
    2016 年 55 巻 6 号 p. 427-434
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    火薬,爆薬そして手製爆薬による爆発物テロを想定し,最も脅威となる爆風と爆発飛散物の威力について概説する.最初に,爆発物テロの現状を紹介し,続いて爆発反応の形態に爆燃と爆轟の2 種類があり,爆発の威力が大きく変化することを解説する.次に,TNT 爆発による爆風のピーク静水過圧と正圧相インパルスの距離減衰特性を説明する.TNT 以外の爆発物の爆風威力はTNT 換算薬量で示されるので,その算出方法を解説し,あわせて代表的な爆発物のTNT 換算薬量率を紹介する.爆発飛散物については,金属容器に詰められた爆薬から発生する爆発破片の初速度の評価式を解説する.爆発による人体損傷は一次から四次の爆傷に分類されること,およびそれらの損傷レベルについて紹介する.最後に,テロ時の避難距離と火薬類取締法による各種保安物件までの安全距離などを比較する.

  • 吉田 正典, ディン スァン チェン, 熊木 竜也, 石倉 修一
    2016 年 55 巻 6 号 p. 435-440
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    可燃性気体の燃焼爆発による構造体の破壊を数値シミュレーションする手法についてまとめた.爆轟にまで至らない燃焼爆発の場合の流体ー構造双方向連成解析と,爆轟が生じる場合の流体から構造への一方向連成解析例について紹介する.

  • 中川 敦寛・冨永 悌二, 大谷 清伸, 富田 博秋, 久志本 成樹, Rocco Armonda
    2016 年 55 巻 6 号 p. 441-446
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    爆風損傷は爆発に伴い発生する爆風に暴露され生じる.一般の臨床医が経験する外傷機転に加えて,衝撃波を伴う圧損傷が複合的に生体に影響を及ぼし,損傷が発生する.イラク戦争,アフガニスタン紛争以降,爆風損傷が著しく増加し,軽症例における高次脳機能障害,心的外傷後ストレス障害の頻度が高い可能性が示唆されたことから,新しい疾患概念として認識されるようになった.眼,耳,肺,消化管,心臓血管系の損傷も特徴的であるが,受傷早期に顕在化しないことがあり注意が必要である.外傷初期診療ガイドラインに沿った対応を行うとともに,損傷時の状況の把握を含めて衝撃波を伴う圧損傷のリスク階層化と病態を考慮した治療を行う. テロや産業事故による爆風損傷は遠い存在ではなく,わが国においても救急に携わる医療従事者,関係者も病態と診断・治療に関する一定の知識を持っていることが望ましい.

  • 佐藤 俊一・川内 聡子, 奥田  航・西館  泉, 苗代 弘
    2016 年 55 巻 6 号 p. 447-453
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    近年爆弾テロの頻発により,頭部爆傷(bTBI),とりわけ通常の画像診断で陰性所見であるにもかかわらず様々な高次脳機能障害を来す軽症頭部爆傷(mbTBI)の受傷者が急増し,世界的に大きな問題となっている.しかしmbTBI は病態や発生メカニズムに不明な点が多く,診断・治療法の研究は進んでいない.著者らは,レーザー誘起衝撃波(LISW)をラット頭部局所に適用するモデルを対象に各種リアルタイム診断を行い,mbTBI のメカニズム解明を進めている.これまで,全身性に大きな影響が出ない曝露条件においても,脳のLISW 適用部位において拡延性脱分極(SD)が発生し,その伝搬に伴って皮質内に低酸素血症が発生することがわかった.このとき乏血(血管収縮)も起き,低酸素血症と乏血は長時間持続 した.これらの現象が神経細胞変性を引き起こす可能性が考えられる.

  • 富永 隆子, 明石 真言
    2016 年 55 巻 6 号 p. 454-461
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    国際情勢の変化とともに世界各国でソフトターゲットを狙ったテロが多発している状況であり,国際的大規模イベントの開催を控える日本にいて,放射線テロに対する備えは喫緊の課題の一つである.本稿では,日本における被ばく医療体制,放射線テロ・災害の脅威について述べるとともに,放射線医学総合研究所における放射線事故・災害対応の組織の一つである緊急被ばく医療支援チーム(Radiation Emergency Medical Assistance Team, REMAT)について紹介する.

  • 打田 倫也
    2016 年 55 巻 6 号 p. 462-464
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    我が国は国際的にテロの脅威が高まる中で,2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催や訪日外国人の急増を踏まえ,万全の備えを速やかに進めることが喫緊の課題となっている. 本稿では航空保安に関する国際標準の枠組み,米国同時多発テロ以降,我が国が取り組んできた航空保安対策並びに今後取り組むべき対策について紹介する.

  • 宇野 茂
    2016 年 55 巻 6 号 p. 465-469
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2016/12/15
    ジャーナル フリー

    2001 年の米国同時多発テロ以降,大きな変化を続ける航空保安.まずはその変遷をいくつかのエピソードを紹介しながら少し振り返ってみたい. 2001 年以降しばらく続いた「混乱期」.そしてその後の「国際協調期」.そして今,航空保安は「国際協調」から「各国の文化や経済を加味した対応を考えるべき新たなフェーズ」に来ているのではないか. そこで我々は日本の文化の特殊性に向き合いながら,その中でセキュリティをどう位置付けていくかという問題に日々取り組んでいる.成田空港におけるチャレンジを紹介しながらこれからの航空保安のあり方について考えてみたい.

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