目的:要支援・要介護者の生活意欲ならびに介護状況が主介護者の介護負担感に与える影響を明らかにすることとした.
方法:対象は神奈川県内と東京都内の2つの事業所から,訪問リハビリテーションを利用している要支援・要介護者54名とその主介護者54名とした.質問紙による面接調査と各事業所のカルテから対象者の情報を得た.主介護者の介護負担感を従属変数,主介護者の年齢,性別,生活の質,抑うつ度を調整変数,要支援・要介護者の服薬種類数,生活意欲,主介護者の介護期間,1日の平均介護時間を独立変数として重回帰分析を行った.
結果:介護負担感に影響していたのは,主介護者の年齢(β=0.212),生活の質(β=-0.412),介護期間(β=0.272),要支援・要介護者の生活意欲(β=-0.410)で,決定係数は0.591だった.
結論:要支援・要介護者の生活意欲の低さが主介護者の介護負担感に影響していることが示唆された.
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