目的:デイサービス利用中のアルツハイマー型認知症者に対し実施した二重課題(Dual-Task:DT)による介入が認知機能や生活動作に与える効果について検討するものである.
方法:デイサービス利用中のアルツハイマー型認知症者40名を対象に,運動単一の課題を3ヶ月間行い,その後,認知課題と運動課題を同時に遂行するDTを追加しその前後を比較した.
結果:運動による介入の前後比較では,Mini-Mental State Examination(MMSE),老研式活動能力指標が低下した.一方,Geriatric Depression Scale(GDS)は増加した.DT条件下訓練の前後比較では,DT歩行,ロコチェック,Fall Risk Index,MMSE,GDS,Barthel Index,老研式活動能力指標が向上した.
結論:アルツハイマー型認知症者においてDTによる介入の有効性が示唆された.
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