産業衛生学雑誌
Online ISSN : 1349-533X
Print ISSN : 1341-0725
検索
OR
閲覧
検索
54 巻 , 3 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
原著
  • 井田 浩正, 中川 和美, 三浦 昌子, 石川 清子, 矢倉 尚典
    54 巻 (2012) 3 号 p. 101-107
    公開日: 2012/06/30
    [早期公開] 公開日: 2012/03/13
    ジャーナル フリー
    目的:出勤している労働者の健康問題による労働遂行能力の低下を表すpresenteeismが企業にもたらす損失は,健康問題全般による休業を表すabsenteeismがもたらす損失や医療費よりも大きいとの報告がある.Presenteeismを測定し評価するツールは米国を中心に開発されているが,本邦で活用できるツールは少ない.Lerner Dらが開発したWork Limitations Questionnaire(WLQ)はpresenteeismによる労働遂行能力の低下率が測定できる質問票で,「時間管理」,「身体活動」,「集中力・対人関係」,「仕事の結果」の4つの下位尺度,25問の質問項目で構成されている.本研究で筆者らは,WLQの日本語版(WLQ-J)の開発を行い,信頼性・妥当性を検討したので報告する.対象と方法:IT企業および医療機関に勤務する21–61歳の男女1,545人を対象として,インターネット調査によるWLQ-J,職業性ストレス簡易調査を実施し,有効回答が得られた710名(回答率46.0%)を解析対象とした.結果:解析対象者の平均年齢は33.2±9.5歳,女性が60.3%であった.WLQ-Jの因子分析の結果,原版と因子数および下位尺度の内容が一致し,構成概念妥当性が支持された.また,Cronbachのα係数は尺度全体で0.97,下位尺度で0.88–0.95を示し,内的一貫性が認められた.職業性ストレス簡易調査票のストレス反応を外的基準として,WLQ-Jの下位尺度とストレス反応との相関を検討した結果,Pearsonの相関係数は0.39–0.60で有意であった(p<0.01).また,ストレス反応が大きくなるにつれ有意にWLQ-Jの下位尺度得点が高くなる量反応関係が確認され(p<0.01),WLQ-Jの基準関連妥当性が支持された.考察:以上の結果から,WLQ-Jの信頼性・妥当性が支持された.WLQ-Jは,本邦の多様な産業において生産性の向上を目的とした健康増進の取り組みや,経営,人事,ライン,産業保健などの管理活動を推進・評価するうえで有用であると考えられる.今後,WLQ-Jについて他の集団との性・年齢・職種での比較,他の評価指標との関連について検討することが課題である.
    抄録全体を表示
  • 小嶋 純
    54 巻 (2012) 3 号 p. 108-113
    公開日: 2012/06/30
    [早期公開] 公開日: 2012/03/19
    ジャーナル フリー
    目的:局所排気装置を設計する際は,捕捉点において然るべき制御風速を得るために,排気風量を正しく見積もることが必要である.その局所排気装置の排気風量は,従来,Dalla Valleの式によって算出されてきた.Dalla Valle式は簡易かつ実用的な式ではあるが,同式が予測する排気風量は,必ずしも実際の風量と一致しないことが知られている.Dalla Valle式に代替する新たな風量予測式を構築すべく,筆者は最小二乗法を用いてスロットフードにおける新たな風量予測式の導出を試みた.方法:様々な配置ないし条件における供試スロットフードの実測値(排気風量,吸引風速,フードの大きさ,中心軸上距離)に基づき,排気風量を予測する近似式を実験的に求めた.当研究では,その近似式形を一次多項式に設定し,同式に基づいて予測された排気風量値の妥当性は実測風量値と比較する事によって行った.結果:完成した近似式が予測する風量値は,Dalla Valle式が予測する風量値よりも,実測風量との一致において優れる事が判明した.結論:同近似式は,適用範囲に制約がある点でDalla Valle式に劣るものの,条件次第では実利をもたらす可能性のあることが示された.
    抄録全体を表示
話題(東日本大震災特集)
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top