産業衛生学雑誌
Online ISSN : 1349-533X
Print ISSN : 1341-0725
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55 巻 , 2 号
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総説
  • 吉川 悦子
    55 巻 (2013) 2 号 p. 45-52
    公開日: 2013/04/27
    [早期公開] 公開日: 2013/03/15
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    目的:本研究の目的は,産業安全保健分野における「参加型アプローチ(participatory approach)」の概念が持つ特徴を明らかにすることと,この概念の産業安全保健における活用可能性を検討することである.方法:Rodgersの概念分析の手法に基づき,文献の中で参加型アプローチがどのように使われているかについて,属性,先行要件,帰結を抽出した.参加型アプローチに関して記述されている国内外の39文献を分析対象とした.結果:産業安全保健における参加型アプローチの属性として,【事業者と労働者が主体的に関与】,【良好実践を基盤に対策指向の低コストで多領域改善に焦点】,【合意形成を重視するプロセス】,【ネットワークを活用】が抽出された.また,先行要件として,【職場に存在するリスク】,【産業安全保健活動の困難性】,【職場や労働者の特性】,【職場のニーズ】であった.帰結として,【産業安全保健活動の促進】,【自主管理の強化】,【安全・健康な職場の実現】,【生産性やQOL向上への貢献】が導かれた.結論:産業安全保健における参加型アプローチは,『産業安全保健活動の促進や自主的な職場環境改善の継続を目指し,事業者と労働者が主体的に関与して,既存のネットワークを活用しながら行う,良好実践を基盤にした対策指向の低コストで多領域改善に焦点をあてた,労働者の合意形成を重視するプロセスである.』と定義した.事業者と労働者の自主的な産業安全保健を促進する上で,参加型アプローチにおける専門職の役割を明確化し,幅広い視点での評価体系を構築する必要性が示唆された.
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調査報告(東日本大震災特集)
  • 辻 雅善, 各務 竹康, 早川 岳人, 熊谷 智広, 日髙 友郎, 神田 秀幸, 福島 哲仁
    55 巻 (2013) 2 号 p. 53-58
    公開日: 2013/04/27
    [早期公開] 公開日: 2013/02/05
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    目的:福島原発事故発生以降,毎日約3,000人の作業員が事故収束のために従事している.通気性の悪い防護服を着用した作業員に熱中症の頻発が懸念された.今後の福島原発事故収束作業員における熱中症予防対策の一資料とすべく,福島原発事故以降に発生した熱中症について分析を行った.対象と方法:福島労働局で把握した福島原発事故収束作業員の2011年3月22日から9月16日までに発生した熱中症事案43例を対象とした.熱中症発生数を年齢,発生月,発生時刻,気温,湿度毎に検討し,また熱中症の重症度の検討も実施した.重症度をI度とII度以上の2群に分け,年齢,気温,湿度に対してMann-Whitney U検定を行い,さらに,年齢(<40歳, 40歳≤),気温(<28°C, 28°C≤),湿度(<75%, 75%≤),クールベスト着用の有無に対してχ2検定およびロジスティック回帰分析を行った.検定は両側検定,有意水準5%とし,統計ソフトはSPSS statistics 17.0を用いた.結果:熱中症が最も多く発生した年齢は40代(30.2%),次いで30代(25.6%)であり,発生月は7月(46.5%),発生時刻は7時から12時(69.8%),気温は25°C以上(76.7%),湿度は70%から80%(39.5%)であった.重症度II度以上の者は10例,内5例が6月に発生していた.統計解析の結果,全因子において重症度の違いに有意差は認められなかった.考察:一般労働者の熱中症の好発年齢は45歳から60歳であるが,福島原発事故収束作業員では30・40代に相当数が認められており,比較的若年齢層においても熱中症予防対策が重要であることが示唆された.また,厚生労働省により夏季の午後は原則作業を中止する措置がとられたが,福島原発事故収束作業員の熱中症の好発時刻は午前中に集中しているため午前中の予防対策も必要である.重症度II度以上が10例中5例も6月に集中していることから,6月から熱中症予防対策を実施すべきであると考える.今回,発生因子において重症度の違いに有意差が認められなかったのは,他の要因が関与している可能性,あるいは例数が少なかったためと考える.本研究結果の特徴を踏まえ,今後,福島原発事故収束作業員の熱中症予防対策を実施することが必要である.
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短報
話題
  • 岡田 晃, 中村 裕之
    55 巻 (2013) 2 号 p. 62-68
    公開日: 2013/04/27
    [早期公開] 公開日: 2013/01/11
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    目的:全身振動における振動レベル(加速度)が大きい作業は主に建設や採鉱現場での重機での乗務作業とされており,その労働者の健康問題として腰痛の存在が報告されてきた.その作業が腰部の曲げ,捻りを伴う作業などの他の労働条件を伴うため,振動曝露と腰痛の因果関係が疑問視されてきた上に,ごく最近,より小さい振動加速度と腰痛の因果関係を示唆する総説が報告されるに至ったため,低加速度における全身振動を含め,全身振動と腰痛との関係を,量反応関係を中心として総説した.方法:全身振動と腰痛との関係を調べた疫学研究のうち,因果関係を量反応関係についての結果を扱ったものを中心に検証した.その際,同じ目的で検証した総説の内容も取り上げた.結果と考察:CTやMRIなどの病変写真などの客観的な指標を用いた場合,その因果関係を支持する研究はなかった.作業の年数と腰痛との発症に量反応関係を示す報告は多かったが,振動曝露量をAsum(8)(x, y, z 軸の3方向の合成振動値の8時間等価周波数補正加速度実効値)の指標で評価した場合,1.0 m/s2を超えない振動加速度の場合,量反応関係が成り立つことを認めた研究はほとんどなかった.結論:本論文は,Asum(8)を全身振動の許容基準として,わずかであるが勘案できるとした知見に対する反証したものであり,以上から,暫定基準値Asum(8)を0.35 m/s2まで引き下げるとした,日本産業衛生学会の根拠である低レベル曝露の量反応関係を認める研究は存在しないと結論づけることができた.
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  • 安彦 泰進
    55 巻 (2013) 2 号 p. 69-72
    公開日: 2013/04/27
    [早期公開] 公開日: 2013/01/25
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