産業衛生学雑誌
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55 巻 , 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
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原著
  • 奥野 勉, 上野 哲, 小林 祐一, 神津 進
    55 巻 (2013) 3 号 p. 85-89
    公開日: 2013/06/27
    [早期公開] 公開日: 2013/02/22
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    目的:ガラス製品を製造する工場では,作業者は,炉,溶融ガラスなどの高温の物体が発生する強い可視光へ曝露される.ブルーライトと呼ばれる短波長の可視光への曝露は,網膜障害(photoretinopahy)を引き起こす可能性がある.本研究の目的は,ガラス製品の製造に伴って発生するブルーライトを定量的に評価することである.対象と方法:クリスタルガラス工芸品を製造する工場において,炉の内部の壁と発熱体,および,炉内に置かれたガラス材料の分光放射輝度を測定した.炉は,2基の再加熱炉,3基の溶解炉,1基の竿焼き炉を調べた.測定された分光放射輝度から,ACGIHの許容基準に従って,実効輝度を計算し,これを許容値と比較した.また,それぞれの光源について,分光放射輝度を黒体の分光放射輝度と比較し,その温度を求めた.結果:測定された実効輝度は,0.00498–0.708 mW/cm2srの範囲にあった.実効輝度は,1,075–1,516 ℃の温度の範囲において,温度と共に急速に上昇した.それぞれの光源の実効輝度は,同じ温度の黒体の実効輝度とほぼ等しかった.考察:炉の内部の壁と発熱体,および,炉内に置かれたガラス材料の実効輝度は,1日の曝露時間が104 sを超える場合の許容値である10 mW/cm2srの十分の一以下であった.したがって,これらの光源を見たとしても,網膜障害の危険性はないと考えられる.ただし,光源の温度が約1,800 ℃以上である場合には,実効輝度は,許容値を超えると推定される.このような高温の光源がガラス製品の製造の現場にある場合には,ブルーライトによる網膜障害の危険性があると考えられる.
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  • 久保 智英, 高橋 正也, ミカエル サリーネン, 久保 善子, 鈴村 初子
    55 巻 (2013) 3 号 p. 90-102
    公開日: 2013/06/27
    [早期公開] 公開日: 2013/03/01
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    目的:疲労の回復は勤務中の手休めや休憩時にも生じるが,疲労が回復する大きな機会は勤務と勤務の間の生活場面にある.最近,労働者の疲労研究の領域において,どのような生活活動が疲労回復に効果的であるのかについて大きな関心が寄せられている.しかし,この種の研究は,一般集団を対象としたものが多く,勤務によって規則的な休日をとることのできない交代勤務看護師についての知見は限られている.本研究では,2連休時にどのような過ごし方をするのかの生活活動のタイプと,2交代か3交代かの交代勤務スケジュールの違いが,交代勤務看護師の疲労回復に及ぼす影響を検討した.対象と方法:某大学病院に勤務する看護師を対象に調査票を配布した.総配布数は523部,回収数は426部(回収率81.5%)であった.その内,女性,交代勤務者,記入漏れのない者を選定基準とした結果,それらを満たした390名が本研究の解析対象のデータとなった.適切な調査票がなかったため,独自に開発した看護師の生活活動尺度によって,回答者の2連休時の過ごし方について,外出志向,睡眠志向,在宅志向の3タイプに類型化した.疲労(疲労回復度,疲労度,バーンアウト度),労働条件(労働時間,残業時間,夜勤中の仮眠),睡眠(日勤前の睡眠時間,休日前の睡眠時間,眠気)を調査票によって測定した.すべてのデータは,生活活動タイプ(外出志向,睡眠志向,在宅志向)と交代勤務スケジュール(2交代,3交代)の2要因の混合モデル共分散分析によって解析した.なお,年代,経験年数,配偶者の有無,養育が必要な子供,病棟を共変量とした.また,どの要因が交代勤務看護師の疲労レベルの関連要因となるのかについて検討するために重回帰分析を行った.結果:外出志向タイプに分類された交代勤務看護師では,他の2タイプの者よりも,有意に早い疲労回復,低い疲労度,少ないバーンアウト症状が示された.それに対して,睡眠志向の交代勤務看護師では,有意に遅い回復を示していた.さらには,2交代(主に16時間夜勤)に比べ,逆循環の3交代に従事する睡眠志向タイプの者では,高い疲労度を示していた.加えて,重回帰分析の結果から,睡眠志向タイプ,労働時間の長さに対する負担感,仕事による不眠と夜勤中仮眠の長さが疲労指標と有意な関連性を示していた.考察:本研究より,交代勤務看護師の疲労度は生活活動のタイプ,とりわけ睡眠志向の生活活動と関連していることが示唆された.また,夜勤に関連する指標の中でも,夜勤中の仮眠の長さを確保することは疲労の回復により重要であることが示された.因果関係について今後のさらなる検討が必要ではあるが,本研究より,疲労回復を促進するための重要な要因として休日の適切な生活活動が示唆された.
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