産業衛生学雑誌
Online ISSN : 1349-533X
Print ISSN : 1341-0725
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56 巻 , 6 号
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原著
  • 樋上 光雄, 嶋田 由華, 石松 維世, 石田尾 徹, 笛田 由紀子, 保利 一
    原稿種別: 原著
    56 巻 (2014) 6 号 p. 237-244
    公開日: 2014/12/20
    [早期公開] 公開日: 2014/09/09
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    目的:着用直後および着用後24時間室温で保管した防じんマスク面体の細菌付着状況を調べ,着用後のマスク面体について消毒用エタノールを使用しない除菌方法を検討した.方法:実験室等で約1時間着用した防じんマスク面体を対象とし,着用による面体への細菌付着の有無を確認した.次回着用時までのマスク面体の細菌汚染の継続を防止する方法を検討するため,皮膚から分離した細菌を塗布したシリコンゴムシートを使用し,除菌方法を検討した.「消毒用エタノールによる払拭」を対照とし,「水道水で払拭」,「水道水で払拭後乾拭き」,「蒸留水で払拭後乾拭き」,「乾拭き1回」および「乾拭き2回」の5つの方法を検討した.消毒用エタノールと同等の除菌効果があると認められた方法について有用性を実際に着用したマスクを用いて調べた.結果:着用により防じんマスク面体への細菌の付着が確認された.また,細菌の付着は25℃・24時間放置後のマスクからも認められた.「水道水で払拭後乾拭き」および「蒸留水で払拭後乾拭き」の2つの方法で「消毒用エタノールで払拭」と統計学的に同等の除菌効果が得られた.有効な除菌方法の1つである「水道水で払拭後乾拭き」により,着用したマスク面体での除菌効果を調べた結果,付着した細菌数の減少が認められた.考察:着用後の防じんマスクについては,未処理で保管した場合,24時間後も細菌のコロニーが検出されたことから,着用後の保管前に除菌する必要があると考えられる.防じんマスク面体の除菌方法については,水分を含むティッシュペーパーで払拭した後は,残った水分を拭き取ることが重要であると考えられる.
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  • 津野 香奈美, 大島 一輝, 窪田 和巳, 川上 憲人
    原稿種別: 原著
    56 巻 (2014) 6 号 p. 245-258
    公開日: 2014/12/20
    [早期公開] 公開日: 2014/09/19
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    目的:東日本大震災は東北から関東にかけて甚大な被害をもたらしたが,津波の被害がなかった関東地方の労働者の心理的ストレスについてはあまり注目されていない.自身の被災に加え,震災によって仮庁舎への移動が必要となり,通常業務に加え震災対応に追われた関東地方の自治体職員における困難に立ち向かう力(レジリエンス)と心的外傷後ストレス症状との関連を検討した.対象と方法:関東地方のある自治体において,震災から半年後にあたる2011年9月に全職員2,069名を対象に質問紙調査を実施し,そのうち991名から回答を得た(回収率47.9%).分析対象者は,欠損値のなかった825名(男性607名,女性218名)とした.心的外傷後ストレス症状は出来事インパクト尺度改定版(Impact Event Scale-Revised),レジリエンスはConnor-Davidson Resilience Scaleを用いて測定し高中低の3群に区分した.震災による怪我の有無(家族を含む)と自宅被害の有無をそれぞれ1項目で調査し,いずれかに「はい」と回答した者を「被災あり群」,それ以外を「被災なし群」とした.多重ロジスティック回帰分析を用いて,被災あり群における心的外傷後ストレス症状の有無(IES-R得点25点以上)のオッズ比を,レジリエンス得点の高中低群別に算出した.結果:東日本大震災によって自分ないし家族が怪我をした者は回答者のうち4.6%,自宅に被害があった者は82.3%であり,いずれかの被害があった者は全体の83.3%であった.被災あり群,慢性疾患あり群で有意に心的外傷後ストレス症状を持つ割合が高かった.基本的属性および被災の有無を調整してもレジリエンスと心的外傷後ストレス症状との間に有意な負の関連が見られた(高群に対する低群のオッズ比2.00 [95%信頼区間 1.25–3.18],基本属性,職業特性で調整後).特に被災あり群で,レジリエンスと心的外傷後ストレス症状との間に有意な関係が見られた.結論:東日本大震災で自宅等への被災を受けた自治体職員の中で,レジリエンスが低いほど心的外傷後ストレス症状を持つリスクが高いことが明らかになった.このことから,震災などの自然災害という困難の際にも,レジリエンスが心的外傷後ストレス症状発症を抑える働きをすると考えられる.
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  • 堀田 裕司, 大塚 泰正
    原稿種別: 原著
    56 巻 (2014) 6 号 p. 259-267
    公開日: 2014/12/20
    [早期公開] 公開日: 2014/09/19
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    目的:NIOSH職業性ストレスモデルでは,職場ストレッサーとストレス反応の関係を緩和する要因としてソーシャルサポートが想定されている.しかしながら,職場においてソーシャルサポートを高める方法は,これまでにほとんど検討されていない.本研究の目的は,労働者の対人的援助とソーシャルサポート,職場ストレッサー,心理的ストレス反応,活気の関連について検討することである.対象と方法:製造業労働者240名が,労働者の対人的援助,ソーシャルサポート,職場ストレッサー,心理的ストレス反応,活気に関する調査票に回答した(回収率96.0%).そのうち,回答に欠損のある40名を除いた200名(男性163名,女性37名,平均年齢40.3歳)のデータを最終的な分析対象とした.対人的援助は,日本版組織市民行動尺度によって測定された.職場ストレッサー,心理的ストレス反応,ソーシャルサポート,活気を測定するために,職業性ストレス簡易調査票を使用した.対人的援助,ソーシャルサポート,職場ストレッサー,心理的ストレス反応,活気間の関係を明らかにするために,共分散構造分析を行った.結果:対人的援助は,ソーシャルサポートが高まることを通して,心理的ストレス反応に有意な負の影響を及ぼした.一方,対人的援助は,仕事の量的負担が高まることを通して,心理的ストレス反応に有意な正の影響を及ぼした.これらの2つの効果のうち,後者の効果よりも前者の効果が大きかった.さらに,対人的援助は,ソーシャルサポートが高まることを通して,活気に有意な正の影響を及ぼした.考察:仕事中に他の労働者を手助けする対人的援助は,仕事の量的負担を増加させるため,心理的ストレス反応が高まるが,一方で,対人的援助は,労働者間の信頼感や団結力を強化するため,ソーシャルサポートが高まることで心理的ストレス反応が低下し,活気が高まることが示唆された.ただし,本研究は横断的研究であり,変数間の因果関係までは言及することはできないため,逆の因果関係の存在も否定することはできない.
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調査報告
  • 相羽 洋子, 青柳 幹治, 名古屋 俊士, 清水 英佑
    原稿種別: 調査報告
    56 巻 (2014) 6 号 p. 268-274
    公開日: 2014/12/20
    [早期公開] 公開日: 2014/09/09
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    目的:屋外作業場において,粉じん取扱作業者の呼吸用保護具の使用状況を明らかにすることを目的とした.方法:屋外において,アーク溶接作業等の粉じん作業に従事する男子作業者38名を対象とし,作業者が作業終了後,着用していた呼吸用保護具の選択,使用,メンテナンス,フィットネス,保管場所,使用に関する教育の有無について聞き取り調査を行った.結果:屋外作業において呼吸用保護具の着用は法令で定められていないにも関わらず,対象者は全員,型式検定に合格した防じんマスクを着用していた.弁・しめひもの点検,顔と保護具の面体との密着性,保護具を装着する時,および保管場所について,適正な使用に関する教育の効果が認められた.しかし,ろ過材の交換については,適切な判断基準や頻度に関する教育の効果は見られず,充分な教育が必要であることがわかった.以前の調査結果と比較すると,適切な使用・保守管理について,より進められていることが確認された.接顔メリヤスについては,教育の効果は見られないものの,以前の調査結果と比較すると,その使用率は73%から21%まで低下していた.考察:今回の調査結果から,保護具の選択,使用,メンテナンス,および保管について,さらなる徹底した教育が重要であることが示唆された.
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