産業衛生学雑誌
Online ISSN : 1349-533X
Print ISSN : 1341-0725
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58 巻 , 5 号
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原著
  • 畑中 陽子, 下方 敬子, 大杉 茂樹, 金子 典代
    58 巻 (2016) 5 号 p. 155-163
    公開日: 2016/10/07
    [早期公開] 公開日: 2016/08/04
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    目的:20歳から46歳の男性従業員について,飲酒および喫煙習慣が在職中における脳血管疾患の発症リスクに与える影響を明確化することを目的に,定期健康診断(以下,定期健診)データと診療報酬明細書(以下,レセプト)データに基づき,年齢群別に追跡したので報告する.対象と方法:1994年時点で20歳から46歳である男性従業員29,048人のうち,1994年から2003年までの定期健診データが欠損値なく存在する25,084人(86.4%)について,問診による飲酒習慣と喫煙習慣がそれぞれ10年間継続している11,784人(40.6%)を本研究の対象とした.1994年時点の年齢で20歳代であった若年群と,30歳代から40歳代の中高年群の二群に大別し,飲酒習慣と喫煙習慣別に2004年から2013年まで10年間の脳血管疾患の発症リスクをCox比例ハザードモデルを用いて検証した.エンドポイントは,レセプトデータ,資格喪失データより脳血管疾患による入院または死亡の場合にイベント発生とした.結果:飲酒習慣2区分(非飲酒~時々飲酒,毎日飲酒)および喫煙習慣2区分(非喫煙,喫煙10年継続)の計4区分ごとに脳血管疾患の発症リスクを多変量解析した結果,年齢,Body Mass Index,収縮期血圧,中性脂肪,総コレステロールで調整したハザード比は,非飲酒~時々飲酒かつ非喫煙群と比較して,毎日飲酒かつ喫煙群は若年群(20-29歳群)で3.81倍(95% Confidence Interval(以下,CI):1.40-10.41),中高年群(30-46歳群)では2.31倍(95%CI:1.27-4.17)といずれも有意に高かった.考察:20-29歳,30-46歳の男性について脳血管疾患の発症リスクを年齢群別に検討した結果,10年間継続して毎日飲酒かつ喫煙している群はその後の発症リスクが上昇した.職域における脳血管疾患の発症を予防するためには,飲酒行動と喫煙行動に対し,年齢層にかかわらず行動変容支援を行う必要性が示唆された.

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調査報告
  • 佐々木 真紀子, 石井 範子, 菊地 由紀子, 工藤 由紀子, 杉山 令子, 長谷部 真木子
    58 巻 (2016) 5 号 p. 164-172
    公開日: 2016/10/07
    [早期公開] 公開日: 2016/08/04
    ジャーナル フリー HTML

    目的:化学療法中の患者を看護している看護師の抗がん剤の職業性曝露の状況と看護内容との関連を検討する.対象:北東北2カ所の一般病院で化学療法中の患者を看護している女性看護師10名で,原則として抗がん剤の混合調製を実施していない看護師とした.方法:化学療法中の患者の看護に従事した日の24時間の尿を採取し,オランダのEXPOSURE CONTROL研究所に依頼して,尿中のシクロホスファミド(CP)とα-フルオロ-β-アラニン(FBAL)の定量分析をガスクロマトグラフ質量分析で行った.また,年齢,化学療法中の患者への看護内容とその際の防護具装着状況,最近の健康状態等について質問した.結果:CPは9人の看護師の24の尿サンプルから検出された.CPの総排泄量は一人あたり5.4~44.2 ng/24 h,平均は16.8 ng/24 hで病院間に有意な差はなかった.FBALはいずれの尿サンプルからも検出されなかった.CPは勤務開始前の尿からも検出され,またCPの点滴中の患者を看護していない看護師の尿中からも検出された.健康状態では脱毛があると回答したものが9名で最も多かった.考察と結論:本研究ではCPの点滴中の患者の看護を行っていない場合でもCPによる曝露があることが明らかになった.曝露の経路としてCPの吸入や皮膚からの吸収が考えられる.曝露を最小限にするためには,看護の様々な場面でも適切な個人防護具の装着が必要である.また今後は環境中の抗がん剤のモニタリングや看護師の健康状態のモニタリングを定期的に行っていくことが重要である.

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