産業衛生学雑誌
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59 巻 , 5 号
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調査報告
  • 山田 恵子, 若泉 謙太, 深井 恭佑, 磯 博康, 祖父江 友孝, 柴田 政彦, 松平 浩
    59 巻 (2017) 5 号 p. 125-134
    公開日: 2017/10/05
    [早期公開] 公開日: 2017/07/13
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    目的:就労環境における慢性痛の実態,及び慢性痛が仕事に影響する重症例でのリスク因子を明らかにする.対象と方法:大手製造業A社の首都圏にある1事業所,上記とは別の大手製造業B社の関西圏にある1事業所,及び大手小売業C社の関西圏にある16店舗,計3社18施設の被雇用者を対象に,「からだの痛みに関する調査研究アンケート」を施行した.A社B社では参加者の同意を得たうえでアンケートデータと企業健診の問診データを突合し,基本集計を行うと共に,対象者の生活習慣や心理社会的因子と慢性痛有症との関連について,性年齢調整ロジスティック回帰分析を用いて分析した.結果:調査対象2,544名のうち1,914名(男性1,224,女性690名)から有効回答が得られた(有効回答率75.2%).3か月以上持続する慢性痛を有するものは全解析対象者の42.7%であり,仕事に影響する慢性痛を有するものは全解析対象者の11.3%であった.痛みのない群と比較して,仕事に影響する慢性痛群は,肥満,喫煙習慣,不眠症,ワーカホリック度の高さ,上司・同僚からの支援の乏しさ,仕事の満足度の低さ,仕事の要求度の高さ,仕事のコントロール度の低さ,心理的ストレスの高さ,抑うつ状態と有意に関連があった.考察と結論:就労環境における慢性痛とそのリスク因子の実態が一部明らかとなった.産業衛生分野において健康関連リスク因子として重要視されてきた,肥満,喫煙,不眠症,職場環境,心理的ストレス,抑うつは職場の慢性痛対策をおこなう上でも重要であることが示唆された.

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  • 加部 勇, 鶴岡 寛子, 幸地 勇, 古賀 安夫, 江口 将史, 松井 智美, 伊藤 理恵, 徳地谷 洋子, 宮内 博幸, 田中 茂
    59 巻 (2017) 5 号 p. 135-143
    公開日: 2017/10/05
    [早期公開] 公開日: 2017/08/17
    ジャーナル フリー HTML

    目的:化学物質等による皮膚への障害を予防するために重要な保護具である化学防護手袋の要望・ニーズに関する情報を把握するため,事業場における化学防護手袋の使用等の実態調査を実施した.対象と方法:製造業の国内7事業場で化学防護手袋を使用する作業者およびその管理監督者817人を対象として,2015年9月~10月に化学防護手袋の使用環境・条件・準備選択,教育等,選び方,使い方,使用上の注意・交換時期及び保守管理等に関する調査票(無記名式)を配布,回収した.集計は職位による回答の違いを考慮して,管理監督者と現場作業者に分けて比較検討した.解析にはχ2検定を用いて,5%および1%未満を有意差とした.結果:回答者は,現場作業者が661人(80.9%),管理監督者が121人(14.8%),その他35人(4.3%)だった.化学防護手袋を使用する化学物質は,有機溶剤が70.5%と最も多く,酸・アルカリ28.9%,粉じん18.1%,発がん性物質10.3%の順だった.化学防護手袋を装着する決定理由は,有機溶剤・特定化学物質などの使用が46.5%と最も多く,「SDSに記載されている」が29.8%,「上司・管理監督者の指導」が21.4%だった.「対象作業・取扱い物質」は70.1%(「該当なし」を除くと91.1%)が把握しており,「皮膚及び眼に対する注意警告」は69.5%(91.0%)が表示され,「化学防護手袋の使用理由」の教育は68.1%(90.7%)が受け入ていた.一方,「対象物質の透過試験結果の入手している」,「混合物質は透過時間が短い物質を考慮して選定している」は25.2%(「該当なし」を除くと38.4%),29.2%(48.4%)と「透過試験」に関する項目は低かった.また,管理監督者と現場作業者の比較では,「対象物質の透過試験結果を入手している」が管理監督者27.7%,現場作業者41.2%(p=0.022),化学防護手袋の袖口を「折り返してタレ防止」および「テープで取り付け」では管理監督者各々30.5%,21.8%,現場作業者50.2%(p=0.001),42.2%(p=0.001)と現場作業者が有意に高かった.考察と結論:本調査結果では,化学防護手袋の「透過試験」の知識が産業現場ではまだ普及していないと推察された.今後,化学防護手袋の製造者等から使用する事業者へ「透過試験」に関する知識,普及活動が望まれる.化学防護手袋に関して,管理監督者より現場作業者の方が知識を持っている可能性が示唆された.事業者は,化学防護手袋の保護具着用責任者を選任するとともに,管理監督者は化学防護手袋の正しい知識や使用方法の理解度を上げ,現場作業者を指導する立場になることが期待される.

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