生物物理化学
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26 巻, 2 号
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  • 大島 美奈子, 井上 徳治, 原 三郎
    1982 年 26 巻 2 号 p. 71-78
    発行日: 1982/05/31
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    36種属(ヒト,ヒト胎児,猿類21,一般動物13)のヘモグロビン(Hb)について,薄層PAG IEF法によって,人・獣血鑑別検査を試みた.その結果,Fig.1に示すような成績を得た.とくに,p-chloromercuribenzoate処理を行ったHbについてIEFを行うと,未処理Hbに比して,ヒトと動物Hbとの鑑別は容易であった(Fig.2).なお,各種属HbのpI測定値をTable 1に表示した.
  • 戸沢 辰雄, 藤原 弥栄子
    1982 年 26 巻 2 号 p. 79-84
    発行日: 1982/05/31
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    潰瘍性大腸炎患者42例の血清LDHアイザイムを,セルロース・アセテート膜で分析し,LDH anomalyを認めた4例について,LDH結合イムノグロブリン(Ig)の検索を行なった.4例のセ・ア膜上でのアイソザイム像にはいずれも,分画の易動度の変化,テーリングが見られ,通常のLDH4と5の間に,過剰バンドが出現していた.また,これらの血清をSephadex G-200を用い,pH7.2 phosphate bufferでゲル濾過したところ,4例ともG分画に高分子なLDH活性が確認された.また,4例中3例では,正常分子サイズLDHもG-A分画に認められた.
    結合Igの検索には,酵素免疫電気泳動法,immunodiffusion法を用いたが,4例中2例しか同定できなかった.そこで,被検血清と抗血清を混合し,得られた免疫沈降物中のLDH活性を直接測定する混合法を用いることで,全例の結合Igが同定しえた.すなわち,4例中1例がIgG-kappa,他3例がIgG-lambdaであり,IgG-lambdaへの偏位が観察された.この偏位は,すでに報告されている潰瘍性大腸炎におけるALP結合IgG-lambdaと一致し,LDH結合Igの同疾患に特異な偏位と考えられた.このように,今回の検索により,潰瘍性大腸炎とLDH結合Igの関連性が示唆されたことは大変興味深い.
  • 赤沢 修吾, 神田 裕三, 石井 勝
    1982 年 26 巻 2 号 p. 85-91
    発行日: 1982/05/31
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    補体第一亜成分Clq,Clr,ClsをDEAE-Sephacel,Sepharose 6B,Bio-Gel-A 1.5mクロマトグラフィおよびイオン強度の異なる緩衝液による透析を実施し,連続的に単離精製した.本法は再現性および回収率にすぐれ,その平均収量は1000mlの人血漿よりClq16mg,Cls6mg,Clr3mgであった.
    SDS-PAGEによる分析では還元Clqは分子量34,000,32,500,24,000の3つのsubunitを示した.活性化Clr,Clsは両者に易動度の違いがみられその分子量は各々98,000,88,000であった.ゲル等電点電気泳動法による等電点の検討では,活性化ClsはpH4.83~5.05に3本のbandとして,活性化ClrはpH4.9~5.2に5本のbandとして泳動され各々heterogeneityを示した.又それらは2次元電気泳動上でも各々Cls,Clrの易動度に一致していた.
    CDによる分析ではClqのspectralpeakは230nmであり,Clr,Clsのそれは各々215nm,207nmであった.
  • 1982 年 26 巻 2 号 p. 93-153
    発行日: 1982/05/31
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
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