ヒト血清中でのIgGサブクラスの全体的な性質を研究するためには, モノクローナルなミエローマIgGよりもポリクローナルなIgGサブクラスの精製品が有用である. われわれは, まず, DEAEとプロテインAによるクロマトグラフィーをくり返して, ヒトプール血清から粗製IgGサブクラス4種を得て, 次に, それぞれを免疫原と初期スクリーニング抗原に用いて, ヒトIgGサブクラス4種に対するモノクローナル抗体 (McAb) を作製した, そのうち, IgG2, IgG3およびIgG4にそれぞれ強く反応するMcAbとIgG4にのみ反応しないMcAbを用いるイムノアフィニティークロマトグラフィーを, プロテインAとゲルろ過のクロマトグラフィーに組み合わせることにより, ヒトガンマグロブリンからポリクローナルIgGサブクラス4種を精製した. 得られたサブクラス精製品4種は, 他のサブクラスの混在が1.2%以下であり, それぞれ特徴的な等電点電気泳動像を示した.
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