異なった方法で培養した黄色ブドウ球菌 Cowan I由来の変異株UV2の培養上清液中のタンパク質およびプロテインAを二次元電気泳動法で分離分析した. 通常培養法で得られた培養上清液中には, おもなタンパク質スポットとしてMW 50
Kd, p
I 5.0; MW 49
Kd, p
I5.1; MW 47
Kd, p
I 5.2が検出され, それらはプロテインAの主要成分として同定された. 一方, 25℃セロファン表面培養上清液中には, これら主要成分のプロテインA分子とともにMW 18~49
Kd, p
I 4.2~5.8の範囲に低分子化した25個以上のプロテインAが存在した. また, 37℃セロファン表面培養上清液中には, 主要成分のプロテインA分子は検出できないばかりか, 低分子化がさらに進行し, MW 20~36
Kd, p
I 4.5~6.5の範囲に約20個のプロテインAが見いだされた. セロファン表面培養上清液中には, 通常培養上清液中にはほとんど見られない非プロテインAタンパク質が多量に存在していた.
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