生物物理化学
Online ISSN : 1349-9785
Print ISSN : 0031-9082
ISSN-L : 0031-9082
37 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 三浦 雅一, 坂井 博, 坂岸 良克, 菰田 二一
    1993 年 37 巻 4 号 p. 203-208
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    臨床上しばしば見られる酵素結合免疫グロブリンのモデル実験としてヒト精製乳酸脱水酵素 (LD) A4およびB4とそれらの抗ヒトLDモノクローナル抗体 (MoAb) 複合体を作製し, これらの若干の特性を調べた. その結果, LD-LD MoAb 複合体の特性は臨床上発見される E-Ig複合体の抗体の性質と類似し, その電気泳動上での移動度もよく一致していた. 本研究では特にLD結合免疫グロブリン複合体形成に関与すると思われる各 MoAbの糖鎖部分について注目し, 各 MoAb を各種グリコシダーゼで処理し, ヒト精製125IラベルLDアイソザイムと結合させた. こうして実験的に作製したLD-LD MoAb 複合体を家兎腹腔中へ注射した. その後, 血流中でのLD結合免疫グロブリン複合体の消失曲線を評価した. その結果, 実験的に作製した LD A4-LD MoAb 複合体の寿命においては抗体側のシアル酸も含めた糖鎖部分が重要であるものと考えられた. 一方, 抗体側のシアル酸以外の糖鎖部分もしくはタンパク部分がLD B4-LD MoAb 複合体の寿命に関与しているかもしれない.
  • セルロースアセテート膜電気泳動パターンとの比較
    黒須 泰行, 都丸 慶子, 町田 勝彦, 栗岡 晋
    1993 年 37 巻 4 号 p. 209-215
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    健常人および患者血清タンパク質を未処理フューズドシリカキャピラリーを用いたキャピラリー電気泳動法で分離分析した. 血清タンパク質をアルブミン, α1-グロブリン, α2-グロブリン, β-グロブリン, γ-グロブリンの各分画として, それらの成分比をセルロースアセテート膜を担体とした電気泳動法より得られる結果と比較した. CEにおいて, α1分画が多めに (CA法における相対成分比の平均値2.3に対してCE法は4.6) 検出されたことを除けば, よく一致する値を得た.
  • 福山 正文, 鈴木 富美子, 小林 貞男, 原 元宣, 田淵 清, 伊藤 武, 古畑 勝則
    1993 年 37 巻 4 号 p. 217-220
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    運動性 Aeromonas の分類学的研究の一環として, 等電点電気泳動法により菌体可溶性蛋白分画の分析を試みた. その成績を要約すると以下のとおりである. 泳動によって得られた主要バンドについて検討したところ, A. hydrophila は等電点pI6.5 (band a), pI 6.0(band b), pI5.7 (band c) に特徴的なバンドが認められた. A. sobria の特徴は, A. hydrophila のバンドaを欠くがバンドb, cと同一のpIを示すバンドが認められた. A. caviae では, A. hydrophila およびA. sobria に認められたaあるいはb, cのバンドは認められず, pI5.8 (band d) およびpI5.4 (band e) に特有のバンドが認められた. このように3菌種間にそれぞれ特徴的なpIを示すバンドが認められ, 3菌種の鑑別の補助手段として有用である.
  • 大井 絹枝, 為田 靱彦, 小坂 義種
    1993 年 37 巻 4 号 p. 221-225
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    急性心筋梗塞を発症した82歳女性でCK-Mサブユニット変異 (fast type) を経験した. そしてこの変異が, LDHのHおよびMサブユニット変異と同様に遺伝的変異であることを明白にした. fast type の変異Mサブユニットが存在する結果, CKアイソザイムのMMはブロードで, しかも通常のMMより陽極寄りに泳動された. そしてCK-MMアイソフォームは電気泳動法により7本のハンドに分離され, 陰極から3本目までのバンドは通常のMM1~MM3と移動度が一致した. 変異サブユニットの存在下では, 理論上, 通常のMM1, MM2, MM3が三つのアイソフォームから構成されるために九つのCK-MMアイソフォームが存在するはずであるが, 実際には2カ所で二つのアイソフォームが重なるために, 7本のバンドとなると思われた.
  • 西永 慧次
    1993 年 37 巻 4 号 p. 227-234
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    発癌剤, DMNのマウス肝リボソームに対する影響をTBM緩衝液中で, 2.0%ポリアクリルアミド-0.5%アガロース混成ゲル電気泳動で分析した. 未処理のマウス肝リボソームは, 40Sサブユニットから80Sリボソームの四量体までが分離された. DMN処理のマウス肝リボソームでは, おもに, 80Sリボソームと40Sサブユニットが分離された. DMN処理のマウスの遊離の40Sサブユニット (S-40S) は未処理のマウスの遊離の40Sサブユニットより遅く移動することが観察された. このことは, DMN処理のマウス肝リボソームと未処理のマウス肝リボソームを混合して, 電気泳動すると二つの40Sとして分離することから確かめられた. つぎに, DMN処理のマウス肝ポリソームをサブユニットが分離するTBE緩衝液中で電気泳動すると, DMN処理のマウスの40Sサブユニット (S-40S) は未処理のマウスの40Sサブユニットより遅く移動することが観察されたが, 60Sサブユニットは, DMN処理後も変化しなかった. このことは, 放射能のDMNを用いた分析でも確かめられた. これらの結果は, DMNのマウス肝リボソームに対するおもな影響は40Sサブユニットを修飾して, S-40Sにすることを示唆した.
  • 梶原 英之, 小松 節子, 平野 久
    1993 年 37 巻 4 号 p. 235-237
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 橋本 寿美子, 相馬 史, 星野 忠, 久保 信彦, 橋本 正勝, 熊坂 一成, 河野 均也
    1993 年 37 巻 4 号 p. 239-241
    発行日: 1993/08/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
feedback
Top