骨格筋および硝子体液のタンパク質とLDHの電気泳動像を比較することにより, サバフグ属4種 (クロサバフグ, シロサバフグ, カナフグ, ドクサバフグ) の種の鑑別を行った. 骨格筋および硝子体液のタンパク質はPAG-IEFにより分離し, LDHアイソザイムはアガロースゲル電気泳動法により分離した. 骨格筋および硝子体液のタンパク質泳動像は, カナフグを除く3種では互いに異なっていた. 硝子体液のLDHザイモグラムは, 4種に特異的であった. さらに, 硝子体液は, 魚に損傷を与えることなく容易に採取可能であった.
以上の結果から, 硝子体液のLDHザイモグラムの比較は, 魚の商品価値を損うことなく, これらサバフグ属4種を鑑別するのに有用な方法である.
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