生物物理化学
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41 巻, 6 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 谷口 直之
    1997 年 41 巻 6 号 p. 279-286
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 山本 直樹
    1997 年 41 巻 6 号 p. 287-292
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    Since the discovery of AIDS and its etiological agent HIV-1 more than a decade ago, overwhelming progress has been achieved recently. This is mainly due to the better understanding of viral dynamics in vivo, the discovery of HIV coreceptors and the dramatic effect of triple combination therapy in patients. This article describes these topics and some of our studies from the virological point of view.
  • HCV RNAの検出と定量
    石黒 敬彦
    1997 年 41 巻 6 号 p. 293-300
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    IM-PCR法を慢性C型肝炎に対するIFN療法の経過観察に応用した. IM-PCR法は, PCR後の分離分析操作をいっさい必要とせずに, 広いダイナミックレンジで試料中の標的核酸量を決定することができる. 今後慢性C型肝炎患者の治療方針の決定および治療経過の観察に有力な方法となりうることが示された. 一方, 標的核酸と配列特異的に結合することによって蛍光増感を与える新規DNAプローブ (発蛍光プローブ) を開発した. 発蛍光プローブは, II型およびIII型HCV感染血清を用いた実験において, 標的核酸の1塩基置換の識別が可能であることを見出した. また, in vitro 転写と組み合わせたPCR産物の検出への応用では, 余剰プローブの除去を行うことなく10コピーのHCV RNAの検出が可能であった.
  • 福島 弘文
    1997 年 41 巻 6 号 p. 301-305
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    DNA profiling has become a standard technique in criminal investigations due to its ability to obtain results from any biological material. PCR-based DNA typing systems have also enabled analyses of DNA obtained from highly decomposed human remains. Based on the length and genomic distribution of the core repeat sequences, two systems are classified as minisatellites and microsatellites (or short tandem repeats). In particular, short tandem repeats (STRs) are abundant classes of polymorphic loci dispersed throughout the entire genome. Each STR locus usually consists of a limited number of the core repeats of 2-5 basepairs, which can easily be resolved by analytical gel electrophoresis. In combination with the use of fluorescence-labelled primers employing different fluorescent dyes, STR loci with overlapping or identical allele size ranges can be analyzed together in the same lane of polyacrylamide gel, thus providing a rapid and accurate method for human identification. Automated DNA profiling by fluorescence-based technology, as well as its application, have been studied and validated for use in forensic laboratory routine.
  • 浅川 順一
    1997 年 41 巻 6 号 p. 307-312
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    We have developed a high resolution two-dimensional electrophoresis (2DE) of end labeled DNA fragments and have implemented a computer based approach for the analysis of the 2DE patterns. We have also undertaken studies of genetic variation which distinguish quantitatively between one- and two-copy fragments. The use of a methylation sensitive restriction enzyme allows studies of genomic DNA methylation and the identification of novel loci on the X-chromosome which escape methylation inactivation. We have cloned a NotI/EcoRV fragment corresponding to such a spot. The cloned DNA fragment was mapped to Xp11.4 by FISH analysis. We have also implemented the approach to detect genomic alteration in lung tumor. We have cloned nine DNA fragments among 11 amplified spots identified only in the tumor DNA pattern. We have demonstrated the power and usefulness of our approach in the study of genetic as well as epigenetic genomic alteration.
  • 釜堀 政男, 高橋 智, 神原 秀記
    1997 年 41 巻 6 号 p. 313-318
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    生化学や分子生物学での遺伝子解析の発展に伴い, 今後高スループットのDNAシーケンサが重要となってくる. しかし, 従来のスラブゲル電気泳動を用いたシーケンサでは, ジュール熱による分離能低下のため, 高電圧での高速化は困難であった. 一方, キャピラリーゲル電気泳動法は, スラブ電気泳動法に比べて放熱効果が高いため, 高い泳動電圧 (100~300V/cm) を印加でき, 高速分析が可能である. そこで, われわれはキャピラリーゲル電気泳動の上記利点を生かし, キャピラリーを複数本同時計測できるマルチキャピラリーDNAシーケンサを開発している. 本装置は, DNA断片を高感度に一括蛍光検出できるシースフロー技術と, 各塩基に対応した蛍光を同時計測できる4色同時分離検出法からなる. 本装置を用いることにより, 48サンプルを一括高速分析でき (500塩基, 2h), 2本鎖DNA断片分析やSSCP等を再現性よく短時間で行うことができる.
  • 丸山 和夫
    1997 年 41 巻 6 号 p. 319-323
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    インターネットの急速な普及によって, 研究室のコンピュータから気軽に世界中の情報にアクセスできるようになってきた. しかし, 情報の質は千差万別であり, 膨大な情報の中から質の高い情報を効率よく見つけ, 研究に生かすのは容易ではない. 本稿では, WWWでどのような情報が得られるのか, さらに, それらの情報をどのようにして見つけるのかを具体的に説明した. 残念なことに日本の研究者は, 現在, 圧倒的に情報を受ける立場にある. いかに良質な情報を世界に発信していけるかが, われわれ日本の研究者の今後の課題である.
  • その過去, 現在, 未来
    伊藤 喜久
    1997 年 41 巻 6 号 p. 325-328
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    尿は非侵襲的な検査対象として注目され, とりわけ尿蛋白の検査は歴史的にも尿研究, 検査の中心に位置し発展を遂げてきた. 臨床検査の視点から尿蛋白の臨床研究, 検査に焦点をあてて, その歴史, 現状, 近未来の問題点などについて, 著者らの研究も交えて概説した.
  • 佐藤 豊二, 池田 孝和, 小川 真知子, 折笠 久美子, 吉田 邦子, 古賀 良夫, 土屋 康雄, 菰田 二一, De Broe ME
    1997 年 41 巻 6 号 p. 329-334
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    運動が生体にどのような影響を与えたかを尿を試料にして検討した. 次の結果が得られた. 1)健康な男子大学生7人の3km走ゴール前後の尿を検討した. 総蛋白, 総ALP, IAPの排泄のピークは走後1時間の尿にみられた. また, この尿には高分子ALPとIAPが走前の尿よりも増加していた. 2)高校生の陸上部の生徒男子20人, 女子10人の練習後約3時間の尿蛋白をSDS-PAGEで検討した. 男子4人 (3人は跳躍, 1人は中・長距離を専門にしていた) と女子1人 (長距離を専門) にTHPが増加していた. ALPもTHPもGPI-anchor 蛋白である. 運動後に高分子ALPsとTHPが尿中に増加したことから, 運動により一過性に腎にも障害が及んだ可能性が示唆された.
  • 戸村 成男, 芝 紀代子
    1997 年 41 巻 6 号 p. 335-337
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    (1) Evaluation of urine protein in glomerular disease by one-dimensional and two-dimensional electrophoresis. The characteristics of constituent urine proteins in patients with chronic glomerular disease were examined by a combination of one-dimensional SDS-polyacrylamide gel electrophoresis and micro two-dimensional electrophoresis coupled with silver staining. Albumin and transferrin were the main constituents and the appearance of high molecular weight proteins was rare in patients with minimal change nephrotic syndrome. In patients with membranous nephropathy, high molecular weight proteins such as IgG, IgA and α2-microglobulin predominated. A characteristic finding of focal glomerular sclerosis was that albumin and transferrin were distributed on the basic side of the protein map. Patients with mesangial proliferative glomerulonephritis had albumin and transferrin as the main components. (2) Prevalence of microalbuminuria and relationship to risk of cardiovascular disease. The prevalence of microalbuminuria and it's relationship to cardiovascular risk factors was examined in subjects. with negative in a routine dipstick test for protein, participating in health screening program. A turbidimetric immunoassay was used for the measurement of urinary albumin. Microalbuminuria was present in 13.2%. Microalbuminuria was related to hyperglycemia, hypertension and left ventricular hypertrophy.
  • 芝 紀代子, 平塚 信夫, 篠村 勝美, 保崎 清人, 西田 賢司
    1997 年 41 巻 6 号 p. 339-344
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    セルロースアセテート膜電気泳動によって糖尿病患者の尿蛋白分画を行い, 糖尿病性腎症の早期発見において尿蛋白分画の有用性について検討した. 尿蛋白分画は健常人ではI, II, III, IV群と命名した4群に分かれるが, 糖尿病患者ではさらに1群が加わり5群に分かれた. 新たに加わった群を0群としたが, これは著しく増加したアルブミン分画とわずかに検出される微量のグロブリン分画を特徴とする. 出現頻度は0, I, II, IIIそしてIV群はそれぞれ36.0%, 13.3%, 17.3%, 10.7%そして22.7%であった. 糖尿病患者での特徴は0群が多いことであった. 各群の特徴について, 各種尿中成分値および臨床的所見と合わせて検討した. その結果, 尿蛋白分画は糖尿病腎症の早期発見のマーカーとなり, しかも, 糸球体性, 尿細管性の障害の見分けができることがわかった. 尿蛋白分画によって糖尿病性腎症になりやすいハイリスクグループがわかり, かつ腎症の進行程度の予測が可能となった.
  • 精製から臨床応用まで
    山口 哲司, 山田 俊幸, 奥谷 竜太, 伊藤 喜久
    1997 年 41 巻 6 号 p. 345-349
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    われわれは, 患者尿からヒトプロテイン1 (P1) を精製し, 構造解析, 物理化学的性状を検索した. 一次構造を決定したところ, クララ細胞産生10kDa蛋白 (CC10) と同一であることを見出した. さらに抗P1モノクローナル抗体を作製し, サンドイッチELISA法を確立し, 体液中のP1の測定を行った. 精漿中にはP1が豊富に存在し, 尿中濃度における男女差の原因であることを突き止めた. 肺胞洗浄液にも豊富に存在することから, 喫煙との関係を検索したところ, 非喫煙者にくらべて喫煙者の血清中P1の低下が認められた. リコンビナントP1は, phospholipase A2, phospholipase Cの活性を抑制し, 炎症反応に関与する可能性が示唆された.
  • 鈴木 潤, 白戸 由香子, 関谷 有紀子, 吉原 英児, 小林 貞男
    1997 年 41 巻 6 号 p. 351-355
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    A, CおよびG群レンサ球菌の産生する溶血毒素はA群レンサ球菌の産生するストレプトリジンS (SLS) を除いて等電点, 溶血効率, 還元剤依存性, およびリポソーム膜障害性の成績より同一機序に従うことを確認した. SLSではリポソーム膜障害が示されないとこれまでに報告されているが, ストレプトリジンO (SLO) と大きく機序が異なるSLSでも濃度依存的に膜障害が認められた. これらの成績は, 種々分子径の異なる物質による溶血保護効果の成績より得た, 膜上に約3.5nmの孔径が推定されるとのわれわれの見解を支持する. SLSはコロイド浸透圧過程を経る溶血様式を示すものの, リポソーム膜障害作用を示すことより, 孔形成細胞膜障害毒素である可能性が示唆された.
  • 佐俣 哲郎, 久保田 陽子
    1997 年 41 巻 6 号 p. 357-360
    発行日: 1997/12/15
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    Using 2D-PAGE and SDS-PAGE, we elucidated the structure of the organic matrix in chicken eggshell for the first time. The large variety of components contained implies that the eggshell formation may be controlled by several components. We believe that 2D-PAGE is a good tool for separating the heterogeneous organic matrix and can be used to analyze the organic matrix in different kinds of biominerals.
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