システム・ダイナミクス
Online ISSN : 2434-2025
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  • 井原 輝一, 湊 宣明
    2021 年 19 巻 p. 1-16
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
    環境意識の高まりを受けて、工場を有する製造業の多くは再生可能エネルギーの導入に留まらず、直接的な二酸化炭素の排出削減にも積極的である。電力需要に対する再生可能エネルギーの普及に比べ、熱需要に対しては未だ化石燃料が主流であり、二酸化炭素排出源のままである。解決策の一つとして木質バイオマスによる熱利用、そこから排出される二酸化炭素を直接回収するシステム(Carbon Capture Storage, 以下CCS)があり、効率的な二酸化炭素削減手法としての潜在的価値が注目されている。本研究の目的は、環境配慮工場が将来利用可能な二酸化炭素削減技術を想定し、システム・ダイナミクスを用いたシミュレーションにより、技術の導入効果と費用を定量評価することである。太陽光発電、バイオマスの熱利用技術、CCSを評価対象とするシミュレーション結果によって、太陽光発電の二酸化炭素削減量に対するコストを15,000円/トン-CO2とする時、そこにCCSを加えたシナリオにおいて、より多くの二酸化炭素を削減しながら、CCS技術進歩に伴い30年後には14,000円/トン-CO2まで下がる可能性を示した。本モデルは、相互に関連し合う多数の条件を設定できる拡張性と柔軟性を持ち、二酸化炭素削減効果を定量的に比較評価し、長期的な視点で効率的な二酸化炭素削減施策の意思決定に貢献することができる。
  • 西 信雄
    2021 年 19 巻 p. 17-24
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
    公衆の健康のための活動および研究を行う公衆衛生分野では、近年、要因間の関連が複雑な非感染性疾患の社会的決定要因への関心が高まるとともに、動的な複雑性を扱うシステム・ダイナミクスの必要性が高まっている。また、パンデミックとなった新型コロナウイルス感染症についても、様々な側面でシステム・ダイナミクスの活用が可能である。今後、持続可能な社会の達成に向けて、公衆衛生分野において学際的観点からシステム・ダイナミクスの活用がさらに進むことが望まれる。
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