Second Language
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最新号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
PART I
特別寄稿 第21回 国際年次大会 (J-SLA 2021)
  • ヘザー マーズデン
    2023 年 22 巻 p. 5-21
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/02/21
    ジャーナル フリー

    第二言語(L2)習得における刺激の貧困とは、L2の言語的特性を習得するのに必要な直接的な証拠が, 偶発的なインプットからも指導の際のインプットからも得られない状況を指す.そのような状況であっても, 学習者は母語にはないL2の特性を習得できることが先行研究から示されている.つまり、直接的な証拠がインプットから得られないにも拘らず, (全てではないが)習得が可能な特性があると言える.しかし、周囲からのインプットや指導から, 直接的な証拠を得ることができる特性であるにも拘らず, 習得が期待通りに進まない場合があることが, 先行研究や多くのL2学習者の個人的な経験から明らかになっている.本稿では, 周囲のインプット(ambient input), 指導のインプット(instructed input), 欠如したインプット(absent input)という異なる入力条件に照らして, どのように習得が進むのか考察し, 種類の違いに拘らずインプットの役割に重要な共通点があることを明らかにする.また, 日本語, 韓国語, そしてドイツ語のL2習得に関する筆者の研究を中心に, 様々な研究から得られたデータを活用する.

PART II
特別寄稿 第22回 国際年次大会 (J-SLA 2022)
  • ルミアナ スラバコバ
    2023 年 22 巻 p. 25-49
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/02/21
    ジャーナル フリー

    本基調論文では第三言語習得における言語間の影響(CLI)の問題を論じる.CLIは既に習得されている言語の構造の共活性化であるとらえられるべきであり, それは特性ごとに生じ, 既に習得されているどちらかの言語, あるいは両言語に起因しうるものである.実験デザインの比較的新しい手法である減算的言語グループデザインとその長所を紹介する.広範囲に亘る例を用い、第三言語習得において素性の束がどのように再構築されるのかを検証することに加え, パラメター階層のような新しい統語的概念が、これまでに報告されている実験結果によって支持されるかどうか考察する.日本語を検証した研究に重点をおきつつ, ある実験的証拠を再考する.スカルペルモデルが予測する, CLIに影響を与えうる他の要因についても論じる.本稿では, 第三 / n言語の習得は, 形式的な見地からの言語の検証への貴重な洞察をもたらすことを示したい.

PART III
研究論文 <第22回 J-SLA国際年次大会からの投稿>
PART IV
書評
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