供試されたDEPC噴射剤の主として腸炎ビブリオに対する殺菌効果について, 噴射距離, 時間, 菌濃度などの諸条件を検討した。結果の要約は次の通りである。
1. 培地平板上での殺菌効果は直接増殖阻止円として示すことが出来る。噴射時間の長短即ち殺菌効果の強弱は定性的ながらこの阻止円の大小に比例する。
2. 30
cm以上の噴射距離では今回の実験の場合, 殺菌効果は急減する。実用上の噴射距離は15
cm程度が適当と考えられる。
3. 標的培地平板上の菌濃度が高いと増殖阻止円は縮少の傾向を示す。
4. 本実験条件においてまな板上の腸炎ビブリオまたは大腸菌は噴射後殆んど検出されず殺菌効果は決定的である。
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