第2報の学給パン用原料小麦粉の品質検討の結果を再確認する目的もあり, 昭和37, 39両年度に大阪市内の学給パン加工工場にもっともしばしば供給せられる小麦粉を採取し, 主としてそのレオロジー的性質をしらべた。
その結果, 前報の結果を否定しうるようなデーターはえられず, 製粉会社, 製粉時期をことにすると小麦粉の性質ははなはだしく相異することを再確認し, このような質の異なる小麦粉がいつも学給パンの原料として供せられていることを認めざるをえなかった。したがって学給パンの品質改善にはまづ原料小麦粉の均質化をはかる必要があり, そのためには化学的成分試験と同時にレオロジー的試験をも実施し, そのデーターにもとづいて加工しうるようにすべきであることを述べた。
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