日本生気象学会雑誌
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29 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 永坂 鉄夫, 西 安信
    1992 年 29 巻 4 号 p. 223
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
  • 阿岸 祐幸
    1992 年 29 巻 4 号 p. 225-231
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    温泉・気候医学はともに自然環境と生体との相互関係を研究する医学の一分野である.温泉療法は, 温泉やガスなど天然の地下物質や周囲の気候要素も医療に利用するもので, 実際には温泉浴, 飲泉, 各種の物理療法, 運動などを組み合わせる複合療法として行われる.気候療法は患者が異なった気候の地に転地してその気候刺激を医療に用いるものである.両治療法ともに各治療刺激への直接反応のほか, これら刺激を治療期間中反復負荷することによる生体機能の非特異的トレーニングにより, 適応能や防御能を増加させて疾患の治療や健康維持・増進を図るものである.したがってこの自然療法は, 薬物や手術療法とは作用原理が異なるもので, 両療法はその長短を相い補い, 併用すべきものである.現代のようなストレス社会, 高齢化社会にあってストレスの解消, 成人病予防などはとくに本療法の適応となる.
  • ―ホメオスタシスをめぐって―
    千葉 喜彦
    1992 年 29 巻 4 号 p. 233-238
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    時間生物学は, 生物の自律的周期変動を扱う分野である.周期変動の中でも環境サイクルの長さに似た周期のもの (概リズムcirca-rhythms) が注目を集めているが, 研究はとくに, 約一日周期の概日 (circadian) リズムに集中している.このリズムは, 環境の時間的選択 (正しい時刻に正しい行動をとる) の根底を成すものであり, それ自体がホメオスタシス機構を備えている (周期の安定性) と同時に, 体内のホメオスタシス維持にも役立っている.環境とホメオスタシスの関連を一つの大きな課題とする生気象学において, 時間生物学の立場は不可欠であろう.
  • 福岡 義隆
    1992 年 29 巻 4 号 p. 239-245
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    酸性雨や温暖化などの地球環境の時代において, 生気象学の一翼を担う環境地理学の立場を論考する.まず, 環境地理学の定義と理想的な環境地図の在り方について論述する.次に, 環境地理学を論ずる上で3つのフィルターが必要不可欠であることを述べる.一つには地球環境の時代であっても, その土地土地の風土との関わりとして取り組む上で風土論的環境地理, また, 気候風土と環境汚染の因果関係を考える上で役立つ災害論的環境地理, そして3つ目には環境問題の原因と結果を結ぶプロセスなどをCascading Systemなどにあてはめると, 複雑なメカニズムが把握しやすくなるということでシステム論的環境地理について, それぞれ具体例をあげて概説した.
  • 宮崎 良文
    1992 年 29 巻 4 号 p. 247-252
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    森林環境学の立場から生気象学の思想について論じた.健康と快適性が重要な視点となる.特に, 快適性に関しては, 健康と安全性の方が優先されることは当然であるが, 今, 生気象学の中にあって重要な位置を占めている.本論文においては, 第1に森林環境と生気象学のかかわりについて論じた.第2に今後の重要な視点となる快適性について考察した.さらに, 第3に森林環境が人の快適性や健康に及ぼす影響に関して我々の報告を中心に紹介した.学際的な学問である生気象学において, 森林環境と人の関係を健康と快適性の観点から解明することが, 今後, 重要である.
  • 小坂 光男
    1992 年 29 巻 4 号 p. 253-255
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    大気環境を構成する諸因子の中で暑熱寒冷といった温度因子が生体に及ぼす影響は甚大であり, 最近, 生体の温度適応能の開発に関してもかなりの注目が集まっている.発熱, 温度順化・体温調節の中枢及び末梢メカニズムにおいて, 温度情報を上位体温調節中枢 (視束前野・前視床下部 (PO/AII) ) に伝達する脳血流が暑熱・寒冷川頁化の形成過程において共に減少する実験結果 (慣れの現象) が報告されたことは極めて特筆すべきことであり, この事実は, 中枢における温度情報の減少が, 体温調節の反応出力を低下させている事を示している.本論文では, この研究成果を基に温熱生理学的見地から環境適応能開発の方策を提言・解説した.
  • 中村 泰人
    1992 年 29 巻 4 号 p. 257
    発行日: 1992/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
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