青年女子の手指寒冷血管反応 (CIVD) と最大酸素摂取量 (VO
2max) が, 性周期の卵胞期 (F相) と黄体期 (L相) で変化するのか否か, さらにCIVDとVO
2maxの関係においてはどうかを明らかにする目的で, 本実験を行なった.その結果, 被験者全員で, F相とL相のCIVDとVO
2max/kg体重に違いが認められ, F相とL相で変化することが示唆された.しかし平均値でみるとF相とL相の差に有意性はなく, F相とL相に分けて検討したCIVDとVO
2max/kg体重の間に有意な相関を認めなかった.しかし, CIVDのL相とF相の差 (△CIVD, LF) とVO
2max/kg体重のL相とF相の差 (△VO
2max/kg体重, LF) の間に, 有意な正の相関が認められた.本結果から, CIVDとVO
2max/kg体重に共通に影響する因子の存在が示唆される.一方体脂肪率 (%BF) はCIVDと相関を示さず, 両指標のL相とF相の差の間にも有意相関を認めなかった.
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