本研究では、ガラスプレスによる大面積の微細形状転写して、溝部に金属を埋め込むプロセスと開発した。(1)ガラスプレスのために,12mm角,最小幅170nm、340nmピッチの微細溝形状を有する型を設計・試作した.型材にはバルクのCVD-SiCを用い,微細形状はFast Atom Beam (FAB)で加工した。試作した型を用いてガラスプレスを行った際の,最適なプレスパラメータを決定した. また,プレスの充填度が時間の対数とほぼ直線の関係にある事を示した.また、微細形状を有するガラス基板に、スパッタによって金属膜を形成したのち、樹脂をスピンコートして平坦化し、FABでドライエッチングすることで、金属埋め込み型のサブ波長グレーティングを製作するプロセスを開発した。さらに、試作した偏光素子の光学特性を評価し、波長650nmの光に対して偏光度0.9という値を得た。また、実験値と数値解析の結果とを比較し、その整合性を確認した。素子の光学特性を高めるに、今後はグレーティングの断面形状を最適化し、転写精度を改善することが求められる。