生産研究
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65 巻, 2 号
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特集1 エネルギー・環境・ITS
特集に際して
研究解説
研究速報
  • Kamali Mostafa, HAYMAN Eric, 小野 晋太郎, 池口 克史
    2013 年 65 巻 2 号 p. 85-89
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    車載カメラなどで撮影した市街路の正面映像から,道路の幅(両側の建物までの距離)を自動的に推定する簡易手法について実験を行った.まず,映像の各フレーム間の特徴点群からカメラの動き(位置・姿勢)を求める.ここで,カメラの振動とシーンの特性から,位置変化よりも姿勢変化の方が大きいことを利用し,姿勢と位置はこの順に独立して求める.次に両側の特徴点群にそれぞれ平面を当てはめ,射影変換式を利用して建物までの距離を求める.スケールの曖昧性は移動速度により解決する.実道での実験の結果,道路の広狭,および建物等のない開けたシーンであるかが判別できることを確認した.[本要旨はPDFには含まれない]
  • クマール アシュワニ, 阪野 貴彦, 小野 晋太郎, 大石 岳史, 池内 克史
    2013 年 65 巻 2 号 p. 91-95
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    実世界環境の三次元モデルを構築することは,ITSやGIS等において重要な課題であり,これまでにも様々な手法が提案されてきた.この課題の難しさの一つは,GPSが十分に信頼できない条件下で,地球座標に合わせて三次元モデルを配置することである.今回我々は,三次元形状を計測した複数の箇所において測定したGPS座標値を用いてこの問題の解決を試みる.まず,計測した三次元データ群を同時位置合わせ手法によりつなぎ合わせ,局所座標系での三次元モデルを得る.次に,GPSの信頼確率が高い位置情報のみを選択して局所座標系との対応関係を求め,すべての計測点を地球座標系に変換する.他の建物との位置関係,建物面の向き,航空写真との対応などから実験結果を評価したところ,その正確さが確かめられた.[本要旨はPDFには含まれない]
研究解説
研究速報
  • ―柏ITSスマートシティの実現―
    小出 公平, 牧野 浩志, 石名坂 賢一, 佐々木 政秀, 池内 克史
    2013 年 65 巻 2 号 p. 157-162
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    ITS世界会議の記念すべき20回目の会議が,2013年10月に東京で開催される.我が国ITSの進展は,横浜会議からファーストステージが始まり,名古屋会議を境にセカンドステージに入り現在に至っているといわれている.我が国ITSは,今回の東京会議を契機に,次世代のステージにステップアップするものと期待されている.名古屋会議から9年がたち3度目の世界会議が東京で開催されるのを機に,地域の自治体が次世代のITSを活用して新しいまちづくり・交通社会づくりに取り組んでいる姿を紹介する.[本要旨はPDFには含まれない]
研究解説
研究速報
  • 福元 和真, 川崎 洋, 小野 晋太郎, 子安 大士, 前川 仁, 池内 克史
    2013 年 65 巻 2 号 p. 169-174
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    近年,車載カメラの普及に伴い動画サイトへの車載動画の投稿が普及し始めている.これらの映像を利用し,日常的に自由走行しながら撮影された様々なカメラ映像をつなぎ合わせることで,より広範囲にわたる地域で高い頻度での更新が実現できるが,位置情報の無い映像をプローブカーなどで得られた情報つき映像と対応付ける必要がある.そこで本手法では,まず時系列画像をから建物の相対的な高さ情報を保持するTemporal Height Image(THI) を作成し,それに対してAffine SIFT によりロバストな特徴を取り出す.得られた特徴をBag of Feature で表現し,効率のよいマッチングを実現する.実際に市街を撮影したデータで検証した.[本要旨はPDFには含まれない]
研究解説
  • 北朴木 祥吾, 大口 敬, 田中 伸治, 洪 性俊, 大島 大輔
    2013 年 65 巻 2 号 p. 175-179
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    本研究では,エコドライブ(ふんわりアクセル)が信号交差点の交通容量に及ぼす影響を評価することを目的とする.車両単体でのエコドライブのCO排出量削減効果に関する知見は蓄積されてきているが,エコドライブによる交通流への影響を考慮したCO排出量の評価はまだ十分ではない.そこで,エコドライブの影響に関する仮定のもと,信号交差点を対象として,待ち行列内でのエコドライブ実施車の先頭からの位置や混入率に応じた交通容量を推定できるモデルを構築した.推定結果から,エコドライブ実施車の混入率が大きくなるほど,交通容量低下の影響が大きくなることが定量的に示された.
  • 花房 比佐友, 小林 正人, 小出 勝亮, 堀口 良太, 大口 敬
    2013 年 65 巻 2 号 p. 181-186
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    本研究は,プローブやセンサー等で得られた観測データを基に対象地域の交通状態を再現するナウキャストシミュレーションシステムの構築を目的としている.ナウキャストシミュレーションシステムは主に市街地道路を対象としており,そのアウトプットを活用してある区域の交通流動性や特異性の評価,地域全体のCO排出量のモニタリングなど,様々な情報サービスへの展開が期待できる.本稿では,柏市で実施されている実証実験の概要について紹介しながら,ナウキャストシミュレーションの理論を示し,オンライン交通シミュレーションシステムとして一般街路に適用するためのシステム構成について説明する.
  • 田村 勇二, 割田 博, 稲富 貴久, 船岡 直樹, 佐藤 光, 堀口 良太, 白石 智良, 桑原 雅夫
    2013 年 65 巻 2 号 p. 187-193
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    本研究は,首都高速道路を対象に,事故等突発事象が発生した際においても,利用者が実際に経験する交通状況を的確に情報提供するために開発されたリアルタイム予測シミュレーションについて,突発事象対応モジュールの感度分析結果を報告する.具体的には,突発事象発生時の交通状況予測に対応するためのモジュールである「突発的ボトルネック検出」,「車線閉塞時間予測」,「車線規制下の交通容量予測」,「入口交通量変動予測」,「出口転換予測」の感度分析を実施し,各モジュールが予測精度に与える影響について考察した.
  • 金 進英, 花房 比佐友, 桑原 雅夫, 大畑 長, 堀口 良太, 浦山 利博, 佐口 治, 江藤 和昭, 家森 崇文, 櫻井 康博, 彦坂 ...
    2013 年 65 巻 2 号 p. 195-200
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    本稿では,自然情報,災害情報,モビリティ情報を有機的に結合したデータベースを作成し,それに基づいて災害時の避難行動支援や平常時の渋滞解消のための交通マネジメントのためのデータ融合解析を行うシステムについて紹介する.具体例として東日本大震災を再現するために宮城県の海岸部の一部地域を対象として,津波情報,浸水情報を収集し,それに道路ネットワークを重ね合わせて,被災道路を考慮した避難シミュレーションを構築した.本シミュレーションを用いて,迅速な避難のために必要な道路インフラの配置・容量,避難所の配置などを解析した.
  • 小出 勝亮, 田中 伸治, 飯島 護久, 白石 智良, 花房 比佐友, 堀口 良太
    2013 年 65 巻 2 号 p. 201-204
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    本研究は,日本全国の道路ネットワークを対象とした交通流シミュレーションの開発を目的としている.これまでの研究では,現況再現性において交通量がセンサス交通量と比べ過小に表現されることが確認された.本報告ではこの対処として車両の発生集中ゾーンを「Bゾーン」サイズに細分化し,道路ネットワークもより細かい幅員5.5m 以上の道路を対象として現況再現性の向上を目指した.
  • 李 曙光, 山邉 茂之, 佐藤 洋一, 平沢 隆之, 須田 義大
    2013 年 65 巻 2 号 p. 205-210
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    運転未熟者へ有効なアドバイスを提供し運転技術の向上のための方法の一つとして,熟練者と未熟練者を識別し,両者の操作の特徴差を明確に表すことで的確なアドバイスを行うことが挙げられる.本研究は,テレマティクスデータの活用を想定し,大量のデータ処理を念頭に置いた機械学習手法に基づく運転熟練者と未熟者の運転特徴抽出手法の確立に取り組み,運転熟練度の判別モデルを構築し,ドライビングシミュレータ実験により提案手法を検証した.
  • 中野 公彦, 朴 啓彰, 鄭 仁成, 方 芳, 大堀 真敬, 中村 弘毅, 熊谷 靖彦, 岡田 浩, 寺村 一彦, 中山 哲, 入交 昭典, ...
    2013 年 65 巻 2 号 p. 211-215
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    白質病変とは主に高齢者に見られる大脳白質内に生じた細胞間隙であり,注意機能の低下等につながることが報告されている.白質病変を持つ人と持たない同世代の人の運転能力を計4回の実車試験を通じて調べ,白質病変が運転応力の低下に繋がる可能性があることを示した.
  • 中村 弘毅, 中野 公彦, 萩原 武司, 大石 秀雄, 大堀 真敬, 佐久間 皓平
    2013 年 65 巻 2 号 p. 217-221
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    近年,大都市における高速道路の建設における自由度が狭まって,入口や合流区間で十分な助走区間を取ることができないといった問題が挙がっており,安全な合流を促す支援装置の開発が望まれる.本研究は,視界の悪い高速道路合流部を模擬した実車実験を行い合流支援装置の評価を行った.合流注意という文字を表示する情報板と,合流車の通過に合わせて断続的に点灯する発光体による注意喚起の2種類の支援方法を検討し,これらの支援装置の安全性の評価,また前腕の筋電位から運転者のグリップ握力を推定し運転者に与える緊張度の評価を行った.
  • -自転車向けシークエンスデザイン オプティカルドットシステム-
    韓 亜由美, 小野 晋太郎, 佐々木 正人, 池内 克史
    2013 年 65 巻 2 号 p. 223-228
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    自転車を適切な速度に制御する走行ガイドとしての路面マーカーのデザイン・システム“オプティカル ドット”による実験について報告する. 同システムは, 筆者らにより高速道路における自動車の速度制御を目的に開発され, 首都高埼玉大宮線本線の上下勾配区間において, 2008年2月の試験運用開始以来4年以上にわたって制御効果が持続している9). 今回は, 制御対象が自動車でなく自転車であることから, より低速で視界が広く駆動–制動が直接的で時間差がごく小さいことを条件にパタンを再設計し, 長大橋梁上の長い下り勾配で実車による被験者 (サイクリスト10名) の走行実験を行った. その結果, 大および小の“オプティカル ドット”配置区間では, “無地”の場合と比較して区間走行100m地点の実測値で最大で約11km/h, 平均約7km/hの減速効果があった. 他方, 既存の路面表示に類する横断ライン配置区間では, 無地と同等で減速効果が見られなかった.
  • 佐久間 皓平, 中野 公彦, 鄭 仁成, 大堀 真敬, 折原 清, 坪内 崇
    2013 年 65 巻 2 号 p. 229-233
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    近年,温室効果ガス削減策の一つとして,エコドライブが推奨されている.一方,物流の現場においては,厳密に配達時刻を決められていることがあり,燃費と到達時間を両立することが求められている.本研究では具体的なエコドライブ手法を提示するため,実際のトラックドライバ8人の運転手法をドライビングシミュレータを用いて計測・記録し,各々の運転手法を到達時間と燃費の観点から比較を行い,燃費と到達時間を両立するエコドライブ手法を提案する.
  • 鄭 仁成, 小野 晋太郎, 洪 性俊, 中野 公彦, 山邉 茂之, 平沢 隆之, 牧野 浩志, 須田 義大, 池内 克史, 大口 敬
    2013 年 65 巻 2 号 p. 235-239
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    本研究では, 一般国道16号線柏市区間の十余二工業団地入口交差点において, 交差点改良計画での安全対策の効果の事前評価のために, 道路基盤地図情報を活用してドライビングシミュレータ(以下, DS)実験シナリオを作成し, 交通対策による運転挙動の変化をDS実験で分析した. 本研究の結果により, 道路基盤地図情報を活用してDS実験用のシナリオを構築したシナリオをDS実機上に展開して動作を確認し, DSによって道路安全対策の効果を事前に評価できる可能性を示した.
  • 洪 性俊, 山邉 茂之, 李 曙光, 大口 敬
    2013 年 65 巻 2 号 p. 241-245
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2013/06/19
    ジャーナル フリー
    本研究では, 首都高速道路都心環状線JCT合流部への動的可変チャンネリゼーションの導入において懸念される事故リスクを想定し, 1車線閉鎖時におけるドライバの車線変更挙動をドライビングシミュレータ実験により分析した.可変情報板による1車線閉鎖の情報提供は有効であり, 車線閉鎖地点が突然現れてもスムーズに車線変更が可能であった. ところが, 変更する車線の交通量が多い状態では速度の低下や無理な車線変更等,危険な車線変更が観測された. したがって, 安全な動的可変チャンネリゼーションの導入のためには, 可変情報板の表示・設置手法の更なる検討による事前車線変更の誘導が重要と考えられる.
特集2 第二工学部コラム (第二工学部の思い出)
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