天井放射パネル冷暖房は,放射により人体を直接暖める,あるいは冷やすものであり,搬送動力や空調ファン動力を削減することができる.また不要なドラフトを避け,快適性も向上することが期待されている.本研究では,天井放射パネルのエネルギー利用効率に着目し,その基本性能を明らかにするため,実測を行う.熱フラックスの計測値とISO 11855-2の理論式の計算結果がよく一致し,計測値の精度を確認できた.送水温度35 ºC・40 ºCの場合,総括熱伝達率
U1 は約3.7 W/(m
2 ºC)であり,熱利用比率は60%~65%であり,水から放射パネル表面の熱伝達率は9 W/(m
2 ºC)であった.室内空間の温度差は1.5 ºC以内であったため,快適な温熱環境を形成していると判断される.
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