日本生態学会誌
Online ISSN : 2424-127X
Print ISSN : 0021-5007
ISSN-L : 0021-5007
19 巻, 5 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    1969 年 19 巻 5 号 p. Cover1-
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1969 年 19 巻 5 号 p. Cover2-
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1969 年 19 巻 5 号 p. App1-
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 佳山 良正, 矢野 悟道
    原稿種別: 本文
    1969 年 19 巻 5 号 p. 169-176
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    この報告は東北大学附属川渡農場に設置されたIBP Areaにおいて, 1967年に調査した成績である.第1報と同様に微地形とススキ共同体の生産力との関係について検討したものであるが, plot 1とplot 2は, 13度の東斜面に設定し, その間隔は238mである.plot 3とplot 4は29°の急峻な北斜面に設け, その間隔は63mである.つまり比較的緩い斜面と急峻な斜面では, どのようにススキ共同体の構造が地上部, 地下部で反応の違いを示すか, また土壌の養分集積はどのようであるかが問題になる.Plot 2は傾斜の低地に位置し, plot 1は高位にあるが, 土壤水分は逆にplot 1が高い.にもかかわらずplot 2が最大の地上部現存量を示した.しかしイネ科の現存量のみについてはplot 1の方がわずかに高い.地下部の深さは各plotとも110cm以上に達しているが, 根の分布様式は地形と土壌養分の分布によって大きく異なる.急峻なところでは地下部は土層の上層部に広く広がって安定性を高めているが, 傾斜の低位では, 下層までのびている.たとえば急峻な個所に設けられたplot 4は, 土壌断面の30cmまでの厚さの中に地下部重量の95.5%が広がっているが, plot 2では86.2%である.そして土壌の3相分布からみると低位にあるplot 2は固相部の比率が小さくて, 液相部が大きいが, 急峻なところや, 頂部では固相部の比率が高く, 液相部が小さい.しかし気相部が全く小さく, 液相部が圧倒的に大きい場合は, ススキ共同体の生産力には悪影響を与えるので, 液相/気相の比率の適値は1.5〜3.5でないかと考えられる.さらに最大の生産量を示したplot 2では, 他区より置かん性の塩基が多く, 前報のようにとくにカリが多い結果を得ている.
  • 桐谷 圭治, 笹波 隆文
    原稿種別: 本文
    1969 年 19 巻 5 号 p. 177-184
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    地理的に隔離されている和歌山県内の近接する3つの地域, すなわち朝来, 生馬, 合川, および朝来地域内に棲息するミナミアオカメムシ個体群の生理・生態学的特性を比較検討した.3地域の気象条件はことなり, 朝来地域は海岸部に位置し温暖であるのにたいし, 合川地域は山間部で冷凉, 生馬地域はその中間であった.ミナミアオカメムシの寄主植物は朝来地域では好適な水稲が広く栽培されているのにはんし, 生馬, 合川両地域では水稲の栽培面積も少なく, またその期間も限られていた.これらのことがミナミアオカメムシとその近縁種であるアオクサカメムシの出現比率のちがい, さらには卵寄生蜂相のちがいにつながっていると考えられた.個体数変動様式, 色彩多型の頻度も3地域間で明瞭なちがいがみられた.また, 第3・4世代成虫を解剖し各地域個体群の性成熟度を調査したところ, 合川地域のものはその多くが成熟していたのにたいし, 朝来, 生馬両地域のものは未成熟個体がほとんどであった.さらに第3・4世代成虫の前胸幅, 体重, 体長についてはすべて合川地域のものが最高値, 朝来地域のものが最低値を示し, その差はしばしば統計的に有意であった.これらの事実よりそれぞれの地域に棲息するミナミアオカメムシ個体群は互いに独立で, ちがった"Life system"を作っていると考えられた.一方朝来地域を3つの小地域に分け, それぞれの小地域内に棲息するミナミアオカメムシ個体群の変動様式, 色彩多型の頻度, 前胸幅を調査したが, 明瞭な差は認められなかった.また朝来, 合川両地域内で記号放逐法によりミナミアオカメムシ成虫の飛翔能力を調らべたところ, 1日のうちに1,000m以上飛ぶ個体の存在が認められた.これらの事実より朝来地域内に棲息するミナミアオカメムシは互いに密接な関係にあると考えられた. これらのことからミナミアオカメムシの個体群動態の単位としての自然個体群の実体について論じた.
  • 奥野 良之助
    原稿種別: 本文
    1969 年 19 巻 5 号 p. 184-191
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    Cleaning behaviors of L. dimidiatus and requesting displays of 36 species of fishes belonging to 23 families were studied in a large tank (350m^3) of the Suma Aquarium in 1964 and 1965. Results are;1) most of the species distributed on the rocky or coral reefs of the tropical and temperate Pacific displayed the requesting behavior to L. dimidiatus. 2) Offshore sandy bottom dwellers (three species of sharks and a conger eel) did not request. 3) Only one species, the rainbow trout (Salmo gairdneri), which had been accrimated to salt water, showed aggressive behavior to the L. dimidiatus. 4) From these facts, it may be said that the relationships between L. dimidiatus and requesting fishes has developed through their symbiotic coactions during the long geologic time.
  • 大竹 昭郎
    原稿種別: 本文
    1969 年 19 巻 5 号 p. 192-196
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    ヒメトビウンカはイネ縞葉枯病の媒介こん虫として知られるが, その卵寄生バチの主要なものとしてAnagrus nr.flaveolus(ホソバネヤドリコバチ科)が挙げられる.ここでは, 26℃, 18時間照明という条件の下で観察されたこの種類の成虫の寿命と産卵力について報告する. 成虫の寿命には変異が大きかったが, 砂糖水をあてがった場合, 平均寿命は雌雄ともに約3日であった.平均産卵数は約23であったが, これも変異が大きかった.36あるいはそれ以上をうむ個体もあった.いちじるしい点として, このハチは羽化後1日以内にほとんど全部の卵をうみ終ることが観察された.単為生殖によってうみ出された卵は, すべて雄であった.単為生殖と両性生殖との間には産卵力に差はなかった.成虫の寿命と産卵力との間には相関は認められなかった.このハチは非常に小さく繊細なので, 以上の観察をおこなうために特殊な装置が考案された.
  • 松浦 誠
    原稿種別: 本文
    1969 年 19 巻 5 号 p. 196-203
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    日本産のVespaの生活史について, 1957年以来調査, 観察が行なわれたが, 本稿ではV.mandariniaを中心に, 日本の西南暖地に分布する5種について, 越冬を終えたメスバチが造巣活動に入るまでのpre-nesting stageにおける生活をとりあつかった.越冬を終えたメスバチの出現時期は種によって異なり, 通常V.xanthopteraが4月中旬までに見られV.mandarinia, V.crabro flavofasciataおよびV.analis insularisは5月上旬頃までに現われる.V.tropica pulchraは5月下旬以後であった. 越冬直後のメスバチはQuercus属植物などの樹液を訪れ, 昼夜にわたり摂食活動を行なったのち, 受精個体のみが造巣活動に入った.越冬個体の半数以上を占める不受精個体は同種の営巣活動には加わることなく, 樹液の摂取を続け, V.mandariniaでは7月下旬まで野外に見られた.これらの不受精メスバチの卵巣は, 越冬後の樹液の摂取とともに発達を始めたのち, 卵吸収によって成熟卵は消失した. 樹液を求めて集ったVespaのメスバチ間には, 異種間だけでなく同種間においても, それぞれ直線的な優劣位関係が認められた.異種間の関係ではV.mandariniaがメスバチおよびXenosに寄生されたハタラキバチにおいても, 他種に対して最優位でmandarinia>crabro flavofasciata≥analis insularis>xanthoptera>tropica pulchraの関係が認められた.同種間でも, 各個体はそれぞれの順位に従って吸液を行なった.日中は, 樹孔は頻繁に上位の個体が来訪するため, 樹孔附近で待つ下位の個体には吸液の機会はほとんど与えられなかった.しかしながら夜間では, 他からの飛来がなくなるうえ, 充分に吸液を行なった個体は樹孔を離れて眠りにつくため, 最下位の個体においても, 上位個体が吸液を終えるのを待つことにらって, 充分な吸液の機会が与えられた.
  • 石井 孝
    原稿種別: 本文
    1969 年 19 巻 5 号 p. 204-216
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    Morphological comparisons were made between the adult females of Culex pipiens pallens COQUILLBTT and C. vagans WIEDEMANN obtained from full grown fourth instar larvae and/or pupae collected at various breeding sites in the northern parts of Japan. A primary diagnostic character for separating the adult females of C. vagans from C. p. pallens used in this paper is the white stripe (s) on the leg (s). Variation in the appearance of the character is recognized in C. vagans. Morphological comparisons between the two species collected at the same breeding sites were made by examining the following characters ; R cell length (=(R_2+R_3)/2), R_2 petiole length, (R cell length)/(wing length)×1000,(R_2 petiole length)/(wing length)×1000,R-ratio (=(R cell length)/(R_2 petiole length)×100), M cell length (=(M_<1+2>+M_<3+4>)/2), M_2 petiole length, (M cell length)/(wing length)×1000,(M_2 petiole length)/(wing length)×1000,M-ratio (=(M cell length)/(M_2 petiole length)×100), wing length, wing width, L/W-ratio (=(wing length)/(wing width)), number of the ninth tergite setae, and number of the insula setae. The variation ranges of all the characters used for the comparison were overlapped between the two species. Eleven characters (excluding M cell length, (M cell length)/(wing length)×1000,wing length, and wing width from the above) were considered to be useful for the comparison between the two species. For further comparison, a tentative method was used by giving emphasis to each character, based on the significant level of the difference of the means between the two species. Applying the method mentioned above, it is concluded that the morphological difference between the two species is more distinct at the typical larval habitat (natural water bodies) of C. vagans than at the breeding site artificially polluted. This conclusion agrees with that obtained in the study by the author concerning the larval characters between the two species.
  • 原稿種別: 付録等
    1969 年 19 巻 5 号 p. App2-
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1969 年 19 巻 5 号 p. Cover3-
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1969 年 19 巻 5 号 p. Cover4-
    発行日: 1969/10/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
feedback
Top