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大里 享平, 渡邉 賢, スミス リチャード
セッションID: 1A01
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
フリー
水の共存下にてオイルサンドビチューメンの接触分解を検討している。本反応においては水とビチューメンの混合状態の把握が肝要であるため、まず可視セルにより水とビチューメンの均一相条件を探索した。その後、従来から炭化水素の接触分解に効果的とされる固体酸触媒や炭素触媒などを選択し、回分および流通それぞれの反応装置を用い、減圧蒸留で分画したビチューメン成分などを対象にその有効性と水の影響などを検討した。
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大脇 淳司, 乾 健太郎, 橋本 忠範, 那須 弘行, 石原 篤
セッションID: 1A02
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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ゼオライト含有シリカ-アルミナ触媒を一段で合成できた。これらの触媒はゼオライト単独と同等もしくはそれ以上の高い転化率を示しガソリン選択性が向上した。Curie・Point・PyrolyzerによるVGOの分解では、いずれの触媒でもガソリン収率は60%に近いかそれ以上の値を示し、RON値が91以上の値を示した。また、
iso/n比とmulti/single比がドデカンの接触分解と比べて、2倍以上高い値を示した。
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坂 祐司, 千代田 範人, 渡辺 克哉
セッションID: 1A03
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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FCC触媒はゼオライトとマトリックス成分から構成されているが、ゼオライト以外にもマトリックス成分を変更することにより、分解活性の向上や生成物選択性の改善など、様々な効果が得られることが知られている。これまでに我々は副生成物であるコーク生成量を同等としつつ、分解活性向上効果が得られる新規マトリックス成分を見出した。本報では新規マトリックス成分添加による分解活性向上要因について報告する。
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平松 義文, 會田 洋兵
セッションID: 1A04
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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(メソ+マクロ)細孔を有する物質を調製し、実装置から抜き出した平衡触媒と物理混合してMAT(Micro Activity Testing)装置による脱硫重油の分解反応を行った。その結果、平衡触媒のみ使用した場合と比較し、残油分解率が向上した。(メソ+マクロ)細孔を有する他物質を用いても同傾向を示した。そこで、この物質を用い(メソ+マクロ)細孔を有する触媒体に調製したところ、基準触媒と比較して残油分解性が向上することが明らかとなった。
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滝澤 宏平, 伊藤 充則, 高塚 透, 福長 博, 高橋 伸英
セッションID: 1A05
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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接触分解反応場での多環芳香族の水素化分解機構を検討した。オレフィンの環化で生成する飽和環から単環芳香族あるいはコークを生成する時の水素移行反応では2環芳香族を水素化分解する能力は小さいが、3環芳香族を水素化分解する能力は高い。しかし、3環芳香族の水素化は外側の環に限られるようで、水素化分解では2環芳香族が生成する。テトラリンを混合すると単環芳香族にまで水素化分解する。
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的川 大志, 小野 里枝, 高塚 透, 福長 博, 高橋 伸英
セッションID: 1A06
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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これまで、工業ではRE-FAUゼオライト触媒にMFIゼオライト触媒を添加することでガソリン収率を犠牲にすることでオクタン価の向上を図っていた。
MFI型ゼオライト触媒単独で使用した場合、FAU型ゼオライト触媒を凌ぐ重質油接触分解触媒にはなり得なかったが、MFI型ゼオライトをFAU型ゼオライト触媒に添加することで多元反応制御の場を創出し、ガソリンの収率、オクタン価の両面を向上させられる、これまでにない性能を引き出せる可能性がある事が分かってきた。
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小野 里枝, 前田 健太, 高塚 透, 福長 博, 高橋 伸英
セッションID: 1A07
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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これまで、工業ではRE-FAUゼオライト触媒にMFIゼオライト触媒を添加することでガソリン収率を犠牲にすることでオクタン価の向上を図っていた。
MFI型ゼオライト触媒単独で使用した場合、FAU型ゼオライト触媒を凌ぐ重質油接触分解触媒にはなり得なかったが、MFI型ゼオライトをFAU型ゼオライト触媒に添加することで多元反応制御の場を創出し、ガソリンの収率、オクタン価の両面を向上させられる、これまでにない性能を引き出せる可能性がある事が分かってきた。
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今井 涼一, 前田 健太, 高塚 透, 福長 博, 高橋 伸英
セッションID: 1A08
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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FCC/RFCC触媒(FAUゼオライト触媒)にBEAゼオライトを混合して反応を進めれば、FAUゼオライト触媒が生成した一分岐ParaffinsをBEAゼオライトが細孔内に取り込んでさらに多分岐化させられるではないかと期待した。iso-Paraffinsの多分岐度(多分岐Paraffins /一分岐Paraffins)および全Paraffinsの多分岐度(多分岐Paraffins /全Paraffins)を示したが、BEAゼオライト触媒だけで得られていた以上のParaffinsの多分岐度が得られていた。
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高橋 敬, 久保 光平, 飯田 肇, 難波 征太郎, 五十嵐 哲
セッションID: 1A09
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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ナフサの接触分解により低級オレフィンを合成する触媒としてZSM-5ゼオライトが注目を集めている。本研究では、HZSM-5を触媒として用いた高温における接触分解において、ナフサ留分に含まれる各種炭化水素の反応特性を明らかにすることを目的とした。各種炭化水素単独での接触分解を行ない、反応性や生成物分布を調べた結果、原料の炭素数が大きいほど反応性が高く、活性化エネルギーが低いこと、またシクロヘキサン環を有する炭化水素からは芳香族類が選択的に生成することが明らかになった。
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木村 俊之, 黎 暁紅, 浅岡 佐知夫
セッションID: 1A10
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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石油精製やFT合成等から生成する重質ノルマルパラフィンのモデル化合物であるヘキサデカンに関して、Ni-Mo系三元複合触媒による水素化分解異性化反応を行った。複合するナノ酸化物種、各成分混合比、反応条件などをコントロールすることにより、複合触媒の協奏効果が最も効果的に発現される触媒系を見出すことができた。それにより、比較的オクタン価の高いイソパラフィンを主としたクリーンなガソリン留分を生成することができた。
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麓 恵里, 佐藤 信也, 鷹觜 利公
セッションID: 1A11
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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酸化鉄系触媒を用いて水蒸気雰囲気下で重質油の分解反応を行った。本反応では、水蒸気由来の酸素種が酸化鉄の格子酸素を介して重質油と反応し、軽質油が生成する。このとき同時に水蒸気由来の水素種が生成し、水素ガスや硫化水素ガスとして生成する他に大部分の水蒸気由来水素は軽質炭化水素へ組み込まれると考えられる。
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伊藤 友宏, 橋本 忠範, 那須 弘行, 土井 孝夫, 石原 篤
セッションID: 1A12
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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ゼオライトとアルミナをバインダーで混錬し複合担体を調製し、その担体へ活性種であるニッケル、モリブデンを含浸法により担持させた。これらを硫化後、デカリン溶媒中メチルナフタレンの水素化分解反応特性の解析を行った。調製した触媒の窒素吸着測定より222-301 m
2/gの表面積と5.5-12 nmの細孔径を持つことが分かった。1-メチルナフタレンの水素化分解反応を行った結果、β-ゼオライトを用いた混合担体が高い転換率を示した。
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森本 正人, 杉本 義一, 佐藤 信也, 鷹觜 利公
セッションID: 1A13
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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これまでに、超臨界水中でオイルサンドビチュメンを熱分解するプロセスは、超臨界水による分散効果によって、高い転化率を達成できることを明らかにした。本研究では、超臨界水プロセスによって得られる各成分の収率、転化率を、各種コーキングプロセス(ディレードコーカー、HTLプロセス、ユリカプロセスなど)と比較し、超臨界水処理法の特徴を調べた結果を報告する。
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粥川 智生, 藤本 高義, 井上 尚久, 寺谷 彰悟, 永松 茂樹, 末廣 能史
セッションID: 1A14
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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縦型反応試験装置を用いて超臨界水を用いた重質油改質試験を行い、重質油の反応器内滞留時間が各種収率(改質油・ピッチ・ガス)に与える影響および反応条件がピッチ中のトルエン不溶解分の生成量に与える影響について検討した。また、生成した改質油およびピッチの性状(臭素価、ジエン価、改質油とピッチの相溶性)を測定し、反応の過酷度が与える影響について検討するとともに他の重質油改質プロセスとの比較検討を行った。
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寺谷 彰悟, 井上 尚久, 藤本 高義, 粥川 智生, 永松 茂樹, 渡邉 則昭, 木下 睦, 末廣 能史
セッションID: 1A15
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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相平衡可視化セルを用いて、高温高圧条件下における水-重質油系相平衡挙動の検討を目視観察と各相を分析することにより行った。気液2相分離領域においては圧力の増大に伴い気相中への重質油の溶解量および液相中への水の溶解量が増大する傾向が観察された。また、水油比の増大に伴い、気相中への油の溶解量が増大する傾向が観察された。これらの傾向について水の物性値(密度、誘電率、溶解度パラメーター)に基づいて考察した。
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田村 佑貴, 寺谷 彰悟, 渡邉 賢, 佐藤 善之, 猪股 宏
セッションID: 1A16
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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近年のエネルギー問題を背景として、重質油を改質し有効利用することが求められている。当研究室ではコーク抑制の観点等から超臨界水を利用した改質プロセスに着目し、本プロセスの実用化を見据え、水+重質油系相平衡予測法を開発し検討を進めてきた。本報告では本手法の高精度化を目的とし、状態式や重質油の擬似成分近似等の各予測手法の改善、さらには水+重質油系相平衡の実測に関して検討した結果を報告する。
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久々江 康晴, 大谷 明久, 米山 嘉治, 椿 範立
セッションID: 1A17
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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本研究では水素化熱分解と超臨界水を用いた超重質油分解を組み合わせ、固体触媒を用いた超臨界水中での超重質油分解を行い、転化率が90%を超える水素化触媒の開発、及び最適な水素化分解プロセスの開発を目的とする。今回、固体触媒として、5wt%Ni/A.C.(活性炭)を用いて様々な条件下で超重質油の水素化分解を行った結果、超臨界水中よりも温度、圧力を下げた亜臨界水中の方が高い転化率を得られることが分かった。
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北口 達也, 田中 久美子, 佐藤 祐介, 武田 祐磨, 多湖 輝興, 増田 隆夫
セッションID: 1A18
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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近年エネルギー資源の多様化により、埋蔵量の多い超重質油の有効利用が求められている。本研究では、酸化鉄触媒を用いて亜臨界水中でオイルサンドビチューメンの軽質燃料化を実施した。反応温度420 ℃、圧力約20 MPaにおいて分解実験を行うことで、水、希釈剤使用量を削減すると共に、Gas Oil等の有用成分収率70 %を維持することに成功した。また、高圧流通系では触媒上のコークを低減でき、かつ長時間の反応にも安定した分解活性を示した。
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田中 久美子, 北口 達也, 佐藤 祐介, 武田 祐磨, 多湖 輝興, 増田 隆夫
セッションID: 1A19
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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本研究では、酸化鉄系触媒を用い常圧過熱水蒸気~超臨界水雰囲気下でのビチューメン改質反応を実施した。常圧過熱水蒸気雰囲気と比較し、反応圧力19MPa以上の高圧水蒸気~超臨界水雰囲気では、コーク生成を抑制しつつビチューメンの軽質化が効果的に進行した。ビチューメンから得られたマルテン成分とアスファルテン成分を原料に反応実験を行ったところ、超臨界水雰囲気下ではアスファルテン成分の軽質化とコーク生成抑制が可能であることが明らかとなった。
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松井 幸之助
セッションID: 2A01
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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プロセス分科会では、日本の石油業界のより一層の発展及び活性化のため、大学関係者及び学生の方々との関係を深化させることが非常に重要であると認識している。その第一歩として、石油業界への関心を高めて頂くため当分科会主催の精製パネル討論会に参加して頂けるよう、その内容を紹介するものである。研究職の方々が接する機会の少ない実機・実運転における問題点・改善点などが議論されるため、興味深い討論であるとともに石油業界の人々との関係構築にも役立つはずである。
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吉田 正典, 福井 義明, 関 浩幸
セッションID: 2A02
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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非在来型資源オイルサンド合成原油を既存製油所で処理し、これから得られる基材の国内製品適用に向けた技術開発を目標に研究を進めている。
オイルサンド合成原油中の灯軽油留分の組成は、芳香族およびナフテンが大部分であるため、灯油の煙点、軽油(LGO)のセタン価は、在来型石油留分に比べ低いという特徴がある。
われわれは、固体酸を含有する触媒を用いたLGOの水素化精製を行い、セタン価を向上させてきた。触媒システムを改良し、さらにセタン価を向上させたので、詳細を報告する。
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薄井 大輔, 橋本 稔, 中嶋 伸昌, 加藤 芳範
セッションID: 2A03
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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分解軽油(LCO)は、脱硫反応性に影響を及ぼすことが知られている窒素化合物を多く含んでいる。しかしながら、LCO中に含まれている窒素化合物は単一ではなく、多くの種類を含んでいる。そこでLCO中の窒素化合物をタイプ別に分類を行い、それらが脱硫反応性に及ぼす影響について報告する。
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村松 謙一, 高木 大輔, 豊田 浩司, 久保田 岳志, 岡本 康昭
セッションID: 2A04
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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Co-MoおよびNi-Mo水素化脱硫の調製においてCVD法を用い、選択的に脱硫活性サイトであるCo(Ni)-Mo-Sを形成し、水素化脱硫反応と水素化脱窒素反応における触媒特性の違いについて検討した。その結果、水素化脱硫反応では金属添加量に対して活性は単調に増加したのに対し、水素化脱窒素反応では最適となるNi添加量が存在することがわかった。
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小松原 充夫, 志知 明, 小池 誠
セッションID: 2A05
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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Ag担持多孔体上での軽油中吸着脱硫において、共存炭化水素の影響を検討した。Ag/Y型ゼオライトはアルカンベースのモデル軽油中では高い吸着能を示したが芳香族化合物を加えると吸着除去が阻害され、特に分子径の大きなジベンゾチオフェン類の除去率が大きく低下した。Ag/FSM-16ではAg/Yと逆に芳香族化合物を加えることで吸着能が向上し、ジベンゾチオフェン類を優先的に吸着除去した。
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豊田 浩司, 村松 謙一, 久保田 岳志, 岡本 康昭
セッションID: 2A06
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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D
2昇温脱離を用い、Co-Mo系硫化物触媒の吸着水素種と水素化脱硫(HDS)活性の関係について検討した。H
2S/H
2雰囲気での硫化では、Coの添加によって低温部の水素脱離ピーク強度が減少したが、H
2S/He雰囲気では、Co量によらず著しく増加した。同Co添加量で比較すると、ピーク強度とHDS活性の間に相関が見られたことから、MoS
2粒子上の活性な吸着水素種がHDS活性に寄与していると考えられる。
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椿 卓也, 森田 真二, 池田 浩幸, 安部 聡, 鷹觜 利公, 吉田 充宏, 佐藤 信也
セッションID: 2A07
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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重質油の直接脱硫装置は燃料重油の需要減少、輸入原油の重質化や非在来型原油処理などの多様化といった課題を抱えており、減圧残油(VR)を効率的な処理(ボトムレス化)を進めるとともに、劣悪重質油から高付加価値製品(燃料油やRFCC原料油)を生産することを要求されている。本研究ではVRを始めとする各種重質油の脱硫反応性を評価し、その結果、各成分の硫黄分布やアスファルテンの分子構造と脱硫反応性に一定の相関が見られた。また、原料重質油の諸物性から簡便に脱硫反応性を見積る手法についても検討したので報告する。
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佐々野 彰泰, 山田 大輔, 安部 聡
セッションID: 2A08
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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軽油脱硫装置ではLCO処理等による運転モードの多様化と軽油サルファーフリーの高付加価値運転のニーズに対し、高活性触媒の適用などにより対応している。そこで、本研究では軽油の超深度脱硫反応機構をGC×GC-SCDにより解析し、超深度脱域に至る処理油中の硫黄化合物の除去を観察し、窒素除去がある程度進むと脱硫性能が飛躍的に高まることを見出した。本知見を基により効率的に触媒活性を発揮する水素化脱硫触媒の組合せと比率について検討したので報告する。
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篠崎 晃, 銭 衛華
セッションID: 2A09
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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FCCプロセスの由来のライトサイクルオイル(LCO)は窒素化合物や硫黄化合物、芳香族化合物を多く含んでいるため、LCOの水素化精製が必要である。LCOの高度利用のために、窒素化合物と硫黄化合物や芳香族化合物が共存する状態でのLCOの水素化脱硫および脱窒素反応性を知る必要がある。そこで本研究では、数種類の触媒を用いてモデル化合物での水素化精製実験を行い、それぞれの反応性を検討した。
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神田 康晴, 中田 圭輔, 天満 千智, 杉岡 正敏, 上道 芳夫
セッションID: 2A10
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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リン化ロジウム(Rh
2P)系水素化脱硫(HDS)触媒の特性に対する担体の影響について検討した。HDS活性は担体により異なり、その序列はSiO
2 ≈ Al
2O
3 ≈ TiO
2 < MgO < ZrO
2となった。また、これらの触媒の最適な還元温度も担体によって異なることが分かった。TPR、XRD、CO吸着などのキャラクタリゼーションを行い、これらの原因について検討した。
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澤田 紋佳, 神田 康晴, 杉岡 正敏, 上道 芳夫
セッションID: 2A11
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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水素化脱硫反応に対するZSM-5ゼオライト担持リン化ロジウム触媒の特性について検討した。担体にはSi/Al=11~650のH型ZSM-5ゼオライトを使用した。Si/Al比を大きくするとリン化ロジウムが生成しやすくなり、Si/Al比と活性の間に山型の関係が見られた。また、Si/Al=50のときにCoMo系工業触媒を上回る活性を示し、この時の活性はNa型よりも高かった。このような高い活性は、リン化ロジウムの生成と担体の高い酸性質のためだと考えられる。
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岩本 隆一郎, 高橋 朋宏, 各務 成存, 江口 誠一郎
セッションID: 2A12
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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環境問題の高まりから重油脱硫触媒の再生が望まれているが、再生時に強度が低下するため問題となる。この原因について検討した結果、再生時にアルミナ担体が硫酸により変質しているためである事が示唆された。そこで、硫酸トラップ剤としてアルカリ土類金属を触媒に添加したところ強度低下を抑制できることを見出した。この触媒を実装置で1年間使用し、使用済み触媒を再生したところ、アルミナ担体の変質と、強度低下を抑制できることを見出した。
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杉山 茂, 豊田 朗子, 小川 史郎, 中川 敬三, 外輪 健一郎
セッションID: 2A13
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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Ni修飾MCM-41とともにNi修飾FSM-16は、エタノールからプロピレンを効率的に与えることが知られている。しかし、多くの例はエタノールの分圧が1 kPa程度の低い濃度で検討されるため、実用化を検討するうえでは、高い濃度のエタノールを用いた検討例が必要である。本反応では、エタノールの分圧を30 kPaまで上げて反応を行ない、高濃度の変換の際に問題となる点を示す。
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津野地 直, 古本 祥康, 井出 裕介, 定金 正洋, 佐野 庸治
セッションID: 2A14
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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近年、石油枯渇や環境問題の観点から、バイオエタノールからの低級オレフィン、特にプロピレンの合成が注目されている。ZSM-5型ゼオライトは本反応に対して高い触媒性能を示すことが知られているが、他のゼオライト触媒による報告例は少ない。そこで本研究では、ZSM-5型ゼオライトと同様の10員環を有し、ストレートチャネルのみからなるTON型ゼオライトを用いてエタノール転化反応を行い触媒性能を検討した。
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洞口 恵次, 今井 裕之, 横井 俊之, 野村 淳子, 辰巳 敬
セッションID: 2A15
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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MTO(Methanol-to-Olefins)反応では、反応中のコーク析出により触媒活性点や細孔閉塞が引き起こされ、触媒活性が低下してしまう。触媒粒子サイズが小さくなることで、反応基質や生成物のゼオライト細孔内での拡散が容易になり、逐次反応を抑制できると考えられる。本研究では、CHA型アルミノシリケートを対象触媒とし、粒子サイズ制御の検討を行った。またMTO反応での触媒特性評価を行うことで、粒子サイズが触媒特性に及ぼす影響について検討を行った。
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小林 裕季, 山崎 裕一郎, 中谷 昌史, 蟹江 澄志, 村松 淳司
セッションID: 2A16
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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ジメチルエーテルからの低級オレフィン合成反応には、ZSM-5触媒が高い反応性や高選択性を示す。しかしながら、反応中に生成するコークの堆積により急速に失活する。コーク生成は、酸強度の低下や生成物、反応物の拡散性向上によって抑制できると考えられる。そこで本研究では、Alよりも酸強度が弱いとされる鉄を導入したフェリシリケートを用い、反応物や生成物の拡散性向上のため粒径を減少させることで、酸強度と拡散性がオレフィン合成反応に与える影響について評価した。
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山口 有朋, Jin Dingfeng, 池田 拓史, 佐藤 剛一, 日吉 範人, 白井 誠之, 水上 富士夫, 花岡 隆昌
セッションID: 2A17
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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ZSM-5触媒を用いたナフサの水蒸気接触分解反応は、比較的低温で高いオレフィン収率が得られるが、触媒の失活が速く、実用化には至っていない。本研究では、ZSM-5の耐久性向上を目的とし、リンによる化学修飾を検討した。ナフサのモデルとしてヘキサンの水蒸気接触分解反応を行った。
リン担持量を最適化することにより、リンで修飾したZSM-5触媒は、水蒸気接触分解反応の触媒寿命が向上することを明らかにした。
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吉田 雄太郎, 望月 大司, 今井 裕之, 横井 俊之, 難波 征太郎, 野村 淳子, 辰巳 敬
セッションID: 2A18
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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ヘキサンの接触分解として使われるゼオライトの中でも、BetaゼオライトがZSM-5などの他のゼオライトより比較的にプロピレン選択率が高いことを見出している。本研究では更なるプロピレン選択率の向上、長寿命化に向け金属修飾を行った。
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森 晴彦, 高橋 正浩, 涌井 顕一
セッションID: 2A19
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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金属修飾MFI型ゼオライトを用い、RFCC軽質留分(C4留分)の分解反応を検討した。反応系内にスチームを導入することにより、コーキングが抑制され、エチレン・プロピレン・BTX等の有用成分が生成することを確認した。分解活性はゼオライト骨格の脱アルミニウムによって徐々に低下するが、いくつかの金属修飾品では脱アルミニウムが抑制され、活性が維持されることがわかった。移動床型の連続再生式反応装置への適用を検討した。
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馬 テイ, 木村 俊之, 黎 暁紅, 浅岡 佐知夫
セッションID: 2A20
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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ノルマルヘキサンの骨格異性化反応において、ナノサイズアルミナと複合化させたPd/nsAl
2O
3/H-BEA触媒が高活性・高選択性を示すことが確認された。ゼオライトとアルミナの界面に形成される、メソポアおよび中程度の酸強度を持つ酸点により、Pdが高分散され、異性化反応を選択的に進行できたためと考えられた。また、XPSによりPdが最も高分散されるナノサイズアルミナ種を見出すことができた。
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井筒 義行, 森 みね子, 金谷 直樹, 関根 泰, 菊地 英一, 松方 正彦
セッションID: 2A21
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
会議録・要旨集
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白金を担持したタングステン酸ジルコニア(WO
3/ZrO
2)を用いて
n-heptaneの骨格異性化を行った。WO
3/ZrO
2の調製条件を変えることで触媒活性に与える因子を検討した。その結果タングステン酸の担持量を増加させるとテトラゴナル相のジルコニアが増加し、触媒活性は向上することがわかった。また、タングステン酸の担持量によってWO
3/ZrO
2の焼成温度の最適値も変化することがわかった。
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関根 泰, 藤岡 慎也, 加藤 優基, 松方 正彦, 菊地 英一
セッションID: 2A22
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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硫黄を含まない軽質なガスからオクタン価の高いガソリンを作ることができるアルキレーションプロセスは重要なガソリン製造プロセスの一つである。工業化されているプロセスは、HFとH
2SO
4が触媒として用いられているが、いずれも毒性、腐食性が強く、多くの問題点を抱えているため、ゼオライトを触媒として用いたプロセスの開発が望まれている。ゼオライトを用いたプロセスは腐食性、毒性がなく比較的安価であるが、急速な活性劣化が原因で工業化には至っていない。そこで、本研究では、重合を抑え、選択的にC
8を生成する反応条件および触媒の探索を目的とした。
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定森 健次朗, 粕川 雅弘, 西 宏二, 神谷 奈津美, 横森 慶信
セッションID: 2A23
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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モルデナイトにピリジンを塩基のプローブ分子として吸着させ、単結晶X線回折法により酸点の位置や構造を解析した。ピリジン分子は12員環メインチャネルにのみ存在し、8員環サイドポケット入り口付近に存在する酸点と相互作用していることがわかった。また細孔内には、骨格内Alから脱離した骨格外Al種が存在し、酸点としてピリジン吸着に関与していることが示唆された。
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森 浩亮, 古林 賢, 山下 弘巳
セッションID: 2A24
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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新規金属ナノ粒子担持触媒の調製法として、Cs置換ヘテロポリ酸担持シリカに紫外光照射を行い、粒子径の小さいPdナノ粒子を析出させる簡便な手法を開発した。Cs置換ヘテロポリ酸の存在は、紫外光による金属ナノ粒子の析出に不可欠であった。得られたPdナノ粒子は、従来法である含浸法を用いて調製した触媒よりも水素と酸素からの過酸化水素合成反応において、高い触媒活性を有することがわかった。
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青山 隼也, 桑原 泰隆, 亀川 孝, 森 浩亮, 山下 弘巳
セッションID: 2A25
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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FAUゼオライトを前駆体として用い、酸と熱による二段階処理の最適化を行ったところ非常に疎水的なゼオライトが得られた。この得られた疎水性ゼオライトに酸化チタン光触媒を固定化し光触媒活性を評価したところ、紫外光照射下における水中・大気中での有害有機物の分解反応において、ゼオライトの表面疎水性の向上とともに光触媒活性が飛躍的に向上し、疎水性と触媒活性との間に相関関係がみられた。
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佐谷 真那実, 古川 森也, 宍戸 哲也, 寺村 謙太郎, 田中 庸裕
セッションID: 2A26
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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我々は既にNb
2O
5上でのアルコール光酸化においてNb
2O
5にCuを担持することで光触媒活性が大幅に向上すること、またCuの役割が生成物の脱離促進であることを報告している。またTiO
2表面をNb
2O
5で修飾することで選択性が向上することも見出している。今回、表面をNb
2O
5で修飾したTiO
2に更にCuを担持することで、アルコール光酸化においてTiO
2より高い活性、選択性が得られることを見出した。
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山田 克明, 藤田 進一郎, 荒井 正彦
セッションID: 2A27
発行日: 2011年
公開日: 2012/01/10
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当研究室ではアンモオキシデーション処理により窒素ドープしたカーボン材料が固体塩基触媒として利用できることを既に報告している。本研究ではこのような窒素ドープカーボンの利用をさらに展開することを目的として、キサンテンの空気酸化を行い、触媒調製条件と活性の関係を調べた。さらにXPSにより触媒の表面状態を明らかにし、窒素ドープにより活性が発現する要因を明らかにする。
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