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品川 竜也, 大島 一真, 野上 有佳子, 菊地 英一, 関根 泰
セッションID: 1A01
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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メタノールやアンモニア合成の原料を始め、合成ガスや燃料電池の原料としての利用から近年水素の需要は増大している。その製造は規模・効率の面から炭化水素の水蒸気改質に依っているが、この反応には高温を要し、熱ロスや機械的耐久性などの問題が生じる。そこで我々は触媒反応場に電場を印加し、より低温で高活性を得る事を目的とした。本システム(Electreforming)をメタン水蒸気改質へ適用し、同反応のメカニズムについて検討した。
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宮越 昭彦, 秋永 祐隆, 武田 雄大, 小野 誠矢
セッションID: 1A02
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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誘電体物質(炭化ケイ素)とHZSM-5ゼオライトを物理的に混合した触媒を調製し、マイクロ波加熱反応器を用いてメタンの直接水素製造反応を試みた。とくに炭化モリブデンを助触媒添加すると反応初期段階や反応温度に対するメタン分解活性が向上した。炭化モリブデンの効果について、水素転換活性やCO等の副生物選択性の触媒性能のほか、コーク成分分析の結果から、本プロセスの特徴と課題について報告する。
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霜田 直宏, 室山 広樹, 松井 敏明, 江口 浩一
セッションID: 1A03
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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高効率なエネルギー変換効率を有する燃料電池システムにおけるCO低減プロセスである水性ガスシフト(WGS)反応や、燃料水素の供給方法としてのメタノールやジメチルエーテルの水蒸気改質反応における高性能触媒としてCu-Feスピネル酸化物触媒に着目し、触媒開発を行った。本発表では、スピネル触媒のレドックス処理による構造変化に伴う活性ならびに耐久性について詳細に検討した。
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村井 由季, 向井 大揮, 栃谷 智, 橋本 崇, 伊森 雅哉, 菊地 英一, 杉浦 行寛, 関根 泰
セッションID: 1A04
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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バイオマスタールなどの有効利用の観点から、芳香族炭化水素を原料とした水素製造の重要性があげられる。本研究室では芳香族炭化水素のモデル物質としてトルエンを用いた水蒸気改質において5wt%Ni/La0.7Sr0.3AlO3-xが高活性、高安定性、耐炭素析出性を持つことを見出した。そこで、この触媒におけるトルエンの水蒸気改質の反応機構を解明し、他の触媒と比較することによって高活性、高安定性、耐炭素析出性の原因を探った。
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伊森 雅哉, 栃谷 智, 村井 由季, 橋本 崇, 向井 大揮, 菊地 英一, 杉浦 行寛, 関根 泰
セッションID: 1A05
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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本研究室では芳香族炭化水素のモデル物質として芳香環を持ち、かつ簡単な構造であるトルエンを用いた水蒸気改質の研究を行ってきた。この反応では活性金属を安価で高活性なNi、担体をNi/La0.7Sr0.3AlO2.85とした場合最も高い活性を示し析出炭素量が少ないという結果が得られた。このことからLa0.7Sr0.3AlO2.85がいかに活性の向上、析出炭素量の減少に寄与するか活性化エネルギーの比較、同位体を用いた濃度ジャンプ過渡応答実験により検討を行う。
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杉浦 行寛, 向井 大揮, 栃谷 智, 村井 由季, 伊森 雅哉, 橋本 崇, 菊地 英一, 関根 泰
セッションID: 1A06
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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芳香族の水蒸気改質を、トルエンをモデル物質として行った。触媒としてはNiをペロブスカイト型酸化物に担持したものが高い活性を示した。その際に、酸化還元に対する耐性を調べたところ、他の担体に担持したNi触媒は酸化後に劣化したが、La0.7Sr0.3AlO3−dペロブスカイトに担持した時のみ、酸化後にも高い活性を発現した。その原因を、TPRやSPring-8におけるEXAFS等で検討した結果を報告する。
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木村 文哉, 大島 一真, 栃谷 智, 村井 由季, 杉浦 行寛, 関根 泰
セッションID: 1A07
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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石油の代替燃料として水素が期待されている。そこで当研究室では重質炭化水素(トルエン)を用いた水蒸気改質の研究を行い、これまでにNi/La1-xSrxAlO3-δが高活性を示した例を報告している。これはSrの部分置換により触媒内の格子酸素の易動性が向上し、L-H機構だけでなくRedox機構でも反応が進行していることを示唆している。そこで、ディスク型反応器を用いて、トルエンと水蒸気を別々に供給し反応を行うことで、Redox機構の反応への影響を検討した。
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中澤 祐作, 大山 恒志, 菊地 英一, 関根 泰
セッションID: 1A08
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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再生可能エネルギーの1つとしてバイオマスが注目されており、発酵によって得られる低濃度のバイオエタノールを水蒸気改質によって水素に変換する方法はエネルギープロセスとして期待されている。本研究室では、エタノールの水蒸気改質に対して高活性なCo触媒を中心に研究を行っており、Co/a-Al2O3への微量なFe添加が活性を向上させることを見出した。またSTEM-EDX測定の結果から、CoとFeが共存することで活性が向上すると考えられた。これらの結果を踏まえ、活性試験、XAFS測定、IR測定を行い、Co/a-Al2O3へのFe添加効果について検討した。
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田村 桜子, 山室 佳祐, 渡部 綾, 菊地 英一, 関根 泰
セッションID: 1A09
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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水性ガスシフト反応は主にCOの除去および合成ガスのH2/CO比の調整に用いられており、高純度水素製造、燃料電池などに利用されている。本研究室では、安価で高活性な触媒の開発を目的とし、Fe2O3を担体とした触媒の探索を行った結果、Fe2O3にPdとKを担持した触媒が高活性を示し、またK/Pdのmol比=2において最も高い活性を示すことを報告した。今回は、Pd/K/Fe2O3の高活性の原因の解明のためTGによるTPR測定により、Pd/K/Fe2O3でのPd、K担持による還元性への効果を検討した。
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田村 咲季, 常岡 秀雄, 高野 香織, 前川 俊輔, 小川 稔, 池田 雅一
セッションID: 1A10
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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水素は燃やしてもCO<sub>2</sub>を排出しないクリーンな燃料として注目されているが、一方で製造する際にCO2が排出される。我々は、製油所において水素製造時にHPUから副生するCO<sub>2</sub>を分離しながら、高い回収率で高純度水素を得る技術を開発している。HPUから排出される水素・CO<sub>2</sub>混合ガスは高圧であるため、差圧を駆動力として継続的にガスを分離する膜分離法を用いることで、高効率で高純度水素に精製することができる。発表では、その開発状況について報告する。
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増田 圭吾, 兵藤 了吾, 渡部 綾, 福原 長寿
セッションID: 1A11
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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無電解めっき法とゾルーゲル法の組み合わせで調製したハニカム型Ni系構造体触媒のメタンのドライリフォーミング特性を調べた。調製した触媒は粒状触媒より高活性・高安定性を示し、析出炭素が少なかった。両触媒の析出形状を評価した結果、粒状触媒には塊状炭素が析出し、構造体触媒には樹状炭素が析出した。また析出炭素の焼成温度は、構造体触媒の方が粒状触媒に比べ低かった。触媒性能の違いに及ぼす一因と推測された。
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蒔山 雄大, 山本 和正, 渡部 綾, 福原 長寿
セッションID: 1A12
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
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伝熱壁を隔てて改質反応と燃焼反応を組み合わせたヒートコンバインド型反応システムは効率的な熱エネルギーの利用を可能とし、メタン改質プロセスの強化につながる。本研究では、反応ガスの流れ方向などの運転条件を変更してシステムの特性を評価した。改質ガスと燃焼ガスの流れ方向を並流から向流に変更することで改質場の温度分布は大きく変化するとともに改質転化率の向上が見られ、システムの効率化へつながる知見を得た。
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大藏 要, 室山 広樹, 松井 敏明, 江口 浩一
セッションID: 1A13
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
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アンモニアは水素含有率が高く、貯蔵や輸送が容易であり、さらにその分解反応においてCO
, CO
2を排出しないため、水素キャリアとして近年注目されている。本研究では水素製造のためのアンモニア分解触媒として、希土類酸化物を含むNi触媒を含浸法により調製した。活性試験と物性評価を行うことで希土類酸化物の役割を検討するとともに、より高い活性を示す触媒の開発を試みた。
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堤 浩亮, 古川 森也, 小澤 健一, 小松 隆之
セッションID: 1A14
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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水素は次世代のエネルギー源として注目されているが、気体である水素を安全に低コストで運搬する方法が大きな課題である。尿素を加水分解するとNH3とCO2になるが、高温で反応させることにより水素が生成する可能性がある。尿素の飽和水溶液の水素含有量は、室温付近で5.5wt%であり、有機ハイドライドに匹敵する。本研究では、水素製造反応としての尿素の加水分解に対し、有効な金属触媒を得ることを目的とする。
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高木 英行, 難波 哲哉, 松岡 浩一, 安藤 祐司, 姫田 雄一郎, 倉本 浩司
セッションID: 1A15
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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化学系水素貯蔵媒体として、アンモニア、アルコール、ギ酸およびメチルシクロヘキサンの利用技術に関する研究開発を進めている。これらの水素貯蔵媒体は、貯蔵密度が高く、また液体であるという利点を有することから、その利用技術の開発は、水素エネルギーシステム構築に向けて、貢献が期待できる。本発表では、化学系水素貯蔵媒体の利用技術、特に、触媒反応システムを利用した水素製造技術の開発に関する研究成果を報告する。
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小畠 菜々子, 平野 佑一朗, 中泉 倫視, 紺野 博文, 小林 幸雄, 古田 智史
セッションID: 1A16
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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アルマイトプレート型脱水素化触媒の開発を行っている。
プレート型担体は一般的なペレット型担体に比べ、吸水率が低いことによる担持回数の増加など、白金担持工程に制約が多い。そこで、白金化合物の化学的性質を利用した担持法を採用し、所望の白金量を1回で担持した。
採用した担持法により調製したプレート触媒上の白金は高表面積であり、他の白金化合物を用いた触媒と比べ初期活性が向上し、劣化速度が抑えられた。
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平野 佑一朗, 紺野 博文, 小林 幸雄, 古田 智史
セッションID: 1A17
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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将来を担うエネルギーである水素の貯蔵・輸送方法として有機ハイドライド法が注目されている。これは水素を、芳香族化合物を水素化することで貯蔵し、脱水素化することで取り出す方法である。またこの方法は、水素キャリアである芳香族化合物を繰り返し使用することができるという利点がある。一方、水素化・脱水素化に伴い、副生物の生成が見られた。それらの化合物が取り出し可能な水素量に与える影響について報告する。
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山本 晋太郎, 永長 久寛, 寺岡 靖剛
セッションID: 2A01
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
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オゾンを酸化剤とした触媒酸化法は揮発性有機化合物(VOC)の分解除去方法として有効であり、これまでにMnを活性成分として、高表面積担体に担持した触媒が高活性を示すことが明らかとなっている。本研究ではより温和な条件下で高いVOCのオゾン酸化分解活性を示す触媒開発を目的としており、SiO
2やゼオライトを担体としたMn、CuMn共担持触媒について、触媒組成や調製方法による分解活性に及ぼす効果について検討した。
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羽田 政明, 鈴木 邦夫, 佐々木 基, 濱田 秀昭, 小澤 正邦
セッションID: 2A02
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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Pt/Al
2O
3ディーゼル酸化触媒の炭化水素酸化活性はPdとの複合化により大きく向上した。これは複合化によりPtPdが活性な金属状態で安定化されること、またエージングによりシンタリングが抑制されることによるものと考えられた。さらにアルミナにWやNbを添加することにより炭化水素酸化活性の向上が見られた。適量のW添加により強いルイス酸点の生成が確認され、反応中間体の生成に関与することが推察された。
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伊藤 由浩, 大山 順也, 薩摩 篤
セッションID: 2A03
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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CeO<sub>2</sub>は酸化還元により格子内の酸素を貯蔵・放出する能力(酸素貯蔵能 OSC、酸素貯蔵速度 OSC-r)を有し、自動車排ガス浄化触媒の助触媒として利用されている。CeO<sub>2</sub>の
OSC、OSC-rを向上させるためにCeO<sub>2</sub>への遷移金属の添加効果を検討した。Niを添加したところOSC、OSC-rが向上した。OSCの向上はNi2+のCeO<sub>2</sub>バルク内への固溶によるもの、OSC-rの向上はCeO<sub>2</sub>表面上に高分散したNiO微粒子によるものであることを明らかにした。
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寺岡 靖剛, 諫山 彰大, 高原 亮策, 末永 康朗, 永長 久寛
セッションID: 2A04
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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ディーゼルパティキュレート(PM)の酸化除去は、触媒とPMの接触状態に大きく依存し、実用的には接触状態が悪いルーズコンタクト(LC)下で高性能を示す必要がある。本発表では、触媒材料と形態の観点からのLC条件下での高活性触媒の探索について報告する。前者では、Ag/酸化物触媒において、Ag/LaAlO
3がLC条件下で高活性を示すこと、後者ではCeO
2をモデル触媒として粒子形態をロッド状にすることによりLC条件下での活性が向上することを見いだした。
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東 直樹, 植田 剛, 下地 研範, 山本 彰宏, 佐野 誠, 鈴木 俊光, 三宅 孝典
セッションID: 2A05
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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パイロクロア型酸化物は高い酸化力、高温での優れた熱安定性を持つなどの特徴から酸化触媒への利用が期待されている。本研究では、酸化反応に高い活性を示す銅をパイロクロア型酸化物の構造内に含有させることにより、より酸化性の高い触媒となると考え、新規組成の銅含有パイロクロアの調製を行った。得られたパイロクロアを、CO酸化反応により性能評価したところ、銅の含有により酸化活性の向上が認められた。次いで、現在貴金属系の触媒が用いられているディーゼルエンジンから排出される粒子状浮遊物質の燃焼除去触媒への応用を検討した。
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山本 旭, 水野 由克, 寺村 謙太郎, 宍戸 哲也, 田中 庸裕
セッションID: 2A06
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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我々はこれまでにTiO
2上でNH
3を還元剤として用いた光脱硝が進行することを報告してきた.本研究では,可視光を効率良く利用できる触媒を開発するために,増感剤であるポルフィリンとTiO
2との複合化を検討した.テトラフェニルポルフィリン修飾TiO
2を触媒として,流通型反応装置で反応を行ったところ,可視光照射下で光脱硝が効率よく進行し,そのときのNO転化率は85%,N
2選択率は100%に達した.
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小野 富雅, 加藤 純雄, 小笠原 正剛, 若林 誉, 中原 祐之輔, 中田 真一
セッションID: 2A07
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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アルカリ金属含有アパタイト型ケイ酸ランタン:ALa
9Si
6O
26 (A = Li, Na, K)を担体として、Pt触媒を調製した。C
3H
6用いたNO還元反応に対する触媒活性は、A = Naにおいて300℃以下でγ-Al
2O
3担持Pt触媒よりも高くなった。また、触媒へのCO
2吸着によりC
3H
6酸化活性が低下したことから、担体の塩基点がC
3H
6を含む反応の活性発現に寄与していることが示唆された。
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難波 哲哉, 里川 重夫, 益川 章一, 内澤 潤子, 小渕 存
セッションID: 2A08
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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Cuでイオン交換した各種ゼオライト上でのNH3によるNOx選択還元反応において低温活性とCu種の相関性について検討した。Cu種の同定にはNH3昇温還元法(NH3-TPR)を用いた。NH3-TORで二核Cuイオンに帰属されるN2生成ピーク面積と50%NOx転化率温度が線形の相関性を示したことから、NH3-SCRの低温活性は二核Cuイオンによることが示唆された。
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曽我 正美
セッションID: 2A09
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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アジア地域では重要な大型船舶用重油が大規模な不足状況にある。本重油の将来想定されるグローバルな低硫黄化規制も相俟ってその確保が注目される。本重油に着目し、シェールガス革命中の米州を含む世界石油需給動向をLPモデルを活用し分析した。その結果、現在の主供給元である旧ソ連が米州へ代替する可能性があることが分かった。我が国石油精製業の将来を検討していく上で、低硫黄船舶用重油を含む世界石油需給バランスをより正確に把握していくことも必要である。
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飯濱 翔, 古川 森也, 小澤 健一, 小松 隆之
セッションID: 2A15
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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有機化合物の官能基選択的かつ触媒的な水素化は、工業的に望まれる反応である。とりわけ、水素源から反応物へ水素原子が移動する触媒的水素移動反応(CTH反応)は、官能基選択性が高いことが知られている。当研究室は既に、Rh系金属間化合物触媒が、ニトロスチレンのCTH反応で高い活性と官能基選択性を示すことを報告している。本研究では、Co系金属間化合物を用い、種々の有機化合物のCTH反応に対する触媒特性を検討した。
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志賀 昭信
セッションID: 2A16
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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高温気相実験によって酸化インジウム上でのエタノールからのプロピレン生成はアセトアルデヒドからアセトンを経由すると推察される。アセトンはイソブチレン生成の中間体でもある。計算化学によってアセトン生成経路探索を行った。1) アルドール縮合→脱CO、2) ティッシェンコ反応→ケトニゼーション→脱CO2、を中心にクラスターモデルを用い、各反応経路上で中間状態を想定し、DFT-b3lyp/lanl2dz計算と反応軌道(PIO)解析によって遷移状態を推定し反応のバリアを見積もった。
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髙橋 敬, 久保 光平, 飯田 肇, 難波 征太郎, 五十嵐 哲
セッションID: 2A17
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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HZSM-5を触媒として用いた高温における軽質ナフサの接触分解において、共存炭化水素が各種ナフサ成分の反応性に及ぼす影響について検討した。生成物中に含まれるオレフィンがパラフィンの反応性に与える影響を調べるために、ヘプタンに1-ヘキセンを混合させて接触分解を行なった結果、ヘプタンの転化率は単成分のときとほぼ同じ値となった。このことから、オレフィン共存下においても、高温におけるヘプタンの接触分解は、単成分のときと同様に1分子反応機構が支配的であることが示唆された。
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久保 光平, 飯田 肇, 難波 征太郎, 五十嵐 哲
セッションID: 2A18
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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軽質ナフサの接触分解に用いるH-ZSM-5を再生処理する際に起こる脱Alを抑制する方法について検討した.イオン交換率が約200 %のCu-ZSM-5は,750℃酸素共存下でのスチーム処理による活性劣化が起こらなかった.一方,還元雰囲気下で進行するヘプタン接触分解に対するCu-ZSM-5の活性は,未処理のH-ZSM-5と同等以上であった.
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李沢 郁敬, 務川 慧, 渡部 綾, 菊地 英一, 関根 泰
セッションID: 2A19
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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石油化学の主要モノマーであるスチレンモノマーはFe-K系酸化物触媒を用いて高温スチーム条件下で製造されている。工業的にはより安価で低温・低スチーム条件下でも安定性の高い触媒が望まれる。本研究室では希土類元素を用いないペロブスカイト型酸化物触媒で検討を行ったところ、Ba04Sr06Fe06Mn04O3-dが比較的高い活性と安定性を示した。そこで、Ba04Sr06Fe06Mn04O3-dのロバスト性を評価するため、低温及び低スチーム条件下における活性及び安定性の検討を行った。
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福留 健太, 池永 直樹, 鈴木 俊光, 三宅 孝典
セッションID: 2A20
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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アルコキシ交換反応によりポリエチレングリコール及びV(
t-BuO)
3OとSi(OEt)
4を反応させ、孤立したVO
43-種を有するVO
x-SiO
2触媒の調製に成功している。この触媒がVO
xの格子酸素のみを用いるC
3H
8の酸化的脱水素反応(ODH)に高活性、高選択性を示した。本研究では、本調製で添加剤やシリカ以外の分散剤を用いてVO
x系触媒の調製を試みた。添加剤にMoを用いた時、酸化剤にO
2を用いるC
3H
8のODHを550
oCで行ったところ、C
3H
8転化率7.1%、C
3H
6選択率77.2%と高いC
3H
6選択率を示した。
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越智 一喜, 古川 森也, 小澤 健一, 小松 隆之
セッションID: 2A21
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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当研究室では以前、液晶の原料となるtrans-スチルベンの合成に関する研究を行い、cis体からtrans体への異性化に対し、Rh-Sb系金属間化合物が他の触媒より高い活性を示すことを明らかにした。そこで本研究では、Rh-Sbを含む各種Rh系金属間化合物のアルケン異性化反応に対する触媒特性を明らかにすることを目的とした。単純なアルケンであるcis-2-ブテンの異性化反応を行い、cis-スチルベン異性化反応の結果と比較した。
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栗原 瞭輔, 向山 昂, 山崎 章弘, 里川 重夫
セッションID: 1B01
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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バイオエタノールをガソリンに10%混ぜたE10ガソリンが自動車燃料としてアメリカ、ブラジルを中心に主流になっている。しかし、エタノールとガソリンは物性が異なるため、分離して燃焼したほうが出力や燃費の面で優れていることがわかっている。そこで、本研究では車上でE10ガソリンからのエタノール分離が可能な膜材料の開発を目的とし、アルミナ支持体上に薄膜をコーティングし、その挙動を調べた。
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國吉 一紀, 久保田 岳志, 小俣 光司
セッションID: 1B02
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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エタノールからのガソリン合成用ゼオライト触媒について、添加元素の物性値と活性の関係を非線形回帰モデルにより定量化し、活性向上、析出炭素削減に有効な添加物を探索した。その結果、B添加により活性が向上し、Bi添加により析出炭素が減少することを見出したので報告する
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李 森, 東 亜紀, カイサル ケリム, 銭 衛華
セッションID: 1B03
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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リグノセルロース系バイオマス糖化反応の開発はバイオエタノールや高附加値化学品の生産において重要である。我々は、固体酸触媒を用いた様々なバイオマスの水熱糖化方法を開発してきた。一方、より高活性かつ高選択性の固体酸触媒の開発が要求されている。そこで、本研究では、リグノセルロース系バイオマスの糖化に使用される新規高表面積の固体酸触媒の開発を試みた。また、固体酸触媒の合成条件による固体酸触媒の酸特性や水熱糖化活性への影響を検討した。
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田村 正純, 陳 凱幼, 中川 善直, 冨重 圭一
セッションID: 1B04
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
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Ir/SiO
2をRe酸化物種で修飾した触媒がヘミセルロースから誘導されるテトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)の水素化分解反応において高活性であり、1,5-ペンタンジオール生成に有効であることを見出した。その結果と様々な基質への適用性、反応機構について検討を行った結果について報告する。
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ナダゲリ ジャイプラカシュ, 日吉 範人, 山口 有朋, 佐藤 修, 白井 誠之
セッションID: 1B05
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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バイオマスリファイナリー技術開発の一環として,レブリン酸エステル水素化反応を行った.レブリン酸メチルの水素化反応は水溶媒と担持ルテニウム触媒により効率的に進行することを見出した.反応系内へのレブリン酸添加および二酸化炭素添加効果について報告する.
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江崎 彰彦, 大山 順也, 薩摩 篤
セッションID: 1B06
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン(BHF)を選択的に合成するために、種々の担体に担持させた金触媒を用いてヒドロキシメチルフルフラール(HMF)の水素化反応を行った。アルミナに担持させた場合のみBHFへの高い選択性が発現することを見出した。アルミナ担持白金触媒を用いた場合には、開環や分解反応が進行してしまいBHFを選択的に得られなかった。焼成温度および雰囲気を変えて金触媒を調製したところ、本反応における活性は金の粒子径が小さくなるにつれて向上し、BHFを95%以上の収率で得ることができた。
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篠原 悟志, 吉川 琢也, 八木 太一, 龍門 尚徳, 中坂 佑太, 多湖 輝興, 増田 隆夫
セッションID: 1B07
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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未利用木質資源であるリグニンは、アルキルフェノールの重縮合体から成るため、フェノール等の有用化学物質への転換が期待される。当研究室では、可溶化・接触分解から成るプロセスにより、リグニンからフェノール類を製造することに成功している。本研究では、接触分解における固体成分析出の抑制とフェノール類収率の向上を目的とし、過熱水蒸気雰囲気下でリグニン可溶化液の接触分解を実施し、最適な反応条件について検討した。
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平澤 祥太, 中川 善直, 冨重 圭一
セッションID: 1B08
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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分子状酸素を酸化剤とするグリセリン水溶液の酸化反応により、ジヒドロキシアセトンを選択的に生成可能な触媒の開発を行った。炭素に担持した様々な二元金属触媒を試したところ、PdとAgの組合せが比較的高活性かつ、ジヒドロキシアセトンを高選択的に生成するのに適していた。キャラクタリゼーションの結果からPd-Ag合金相がジヒドロキシアセトンの選択生成に適していることが示唆された。
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武田 泰之, 田村 正純, 中川 善直, 冨重 圭一
セッションID: 1B09
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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飽和脂肪酸の水素化反応に有効なReO
x-Pd/SiO
2触媒についてTPRなどのキャラクタリゼーションや水素圧依存、アルコール添加依存などを通して反応機構について検討を行った。カルボン酸の存在下で遊離アルコールは全く反応せず、これが選択率の向上に繋がっていると考えられる。Pd上で解離した水素種がRe上の脂肪酸に供給されることで活性が促進される機構を提案する。
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齋藤 耕平, 中村 明靖, 幡本 将史, 志田 洋介, 若山 樹, 今田 美郎, 小笠原 渉, 山口 隆司
セッションID: 1B10
発行日: 2012年
公開日: 2012/12/11
会議録・要旨集
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近年、国際的なエネルギー資源の枯渇問題が懸念されており、従来の化石燃料に代わるエネルギー資源の一つとしてセルロース系バイオマスが注目されている。主な資源化技術として酵素糖化を利用したバイオエタノール生産の研究が盛んであるが、多種多様な資源を回収するための多段型プロセスが必要とされる。本研究では、きのこ廃菌床を対象として前処理、酵素糖化、メタン発酵の回分試験を行い、多段型プロセスの検討を行った。
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