石油学会年会・秋季大会講演要旨集

キャラクタリゼーション

PdZn触媒上でのアルコールによるアミンのN-アルキル化におけるZnの役割

古川森也, 鈴木遼平, 小松隆之

セッションID: 1C15
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_102

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我々は既に、PdZn/Al₂O₃がアルコールによるアミンのN-アルキル化に高い活性、選択性および幅広い基質適応性を示すことを報告している。今回、この優れた触媒特性を示す原因を明らかにするため、速度論及びDFT計算による詳細な検討を行った。その結果、①PdZn上ではアルコールがアミンに比べ優先的に吸着、活性化されるため副反応が抑制されること、また②酸素との親和性が高いZn原子の存在によりアルコールの吸着がアミンの吸着に比べ有利になることが示された。

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赤外分光法によるAg/ZnGa₂O₄/Ga₂O₃上でのCO₂光還元の反応中間体の観察

寺尾陽介, 寺村謙太郎, 細川三郎, 朝倉博行, 田中庸裕

セッションID: 1C16
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_103

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我々の研究室では、Agを担持した酸化ガリウムが、水を電子源としたCO₂の光還元に高い活性を示し、表面をZnGa₂O₄修飾することで水素の生成が抑制され、CO生成への選択性が著しく向上することを報告している。そこで本研究では、ZnGa₂O₄修飾による光触媒表面の吸着種の変化についてin-situ FT-IRにより検討した。触媒にCO₂を導入し、光照射した際の吸着種の変化を観察したところ、ZnGa₂O₄修飾によりGa³⁺上の吸着種が変化し、中間体であるformate種の生成挙動が異なることを見出した。

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クネーフェナーゲル縮合に活性を示すNi-Cr LDHの塩基性評価

林宏暢, 寺村謙太郎, 朝倉博行, 細川三郎, 田中庸裕

セッションID: 1C17
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_104

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層状複水酸化物 (LDH) は種々の金属元素を用いて合成することができ，固体塩基として機能することが知られている．我々は様々な金属イオンを持つLDHを合成し，ベンズアルデヒドとマロノニトリルのクネーフェナーゲル縮合を行い，活性を比較した結果，Ni−Cr LDHにおいて高い反応初速度を確認した．Ni−Cr LDH はN₂の吸脱着等温線において，明確なヒステリシスが確認され，均一な細孔を有していると推定される．

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アルキンのヒドロシリル化に高活性を示す担持PdAu合金触媒の構造

三浦大樹, 小川亮一, 遠藤圭介, 宍戸哲也

セッションID: 1C18
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_105

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本研究では担持PdAu合金触媒を用いて内部アルキンのヒドロシリル化反応を検討した結果、反応が室温下においても進行し、対応するビニルシランが高選択的かつ高収率で得られることを見出した。PdとAuの元素比や、用いる担体によって活性に大きな差が生じることが確認された。さらに種々の分光学的手法を用いてこれらの触媒の構造解析を行い、触媒活性との相関について検討を行った。

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潤滑油・分析

DLCへの摩擦特性に及ぼすエンジンオイル中の無灰摩擦調整剤の吸着特性の影響

石川元治, 佐藤真哉

セッションID: 1C19
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_106

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近年、低摩擦・耐摩耗性が求められる摺動部位に対して、DLCの適用が進んでいる。DLCへの潤滑において、無灰摩擦調整剤が摩擦低減効果を示すことが知られているが、その摩擦低減機構を解明するためには、無灰摩擦調整剤の吸着特性を把握する必要がある。そこで本検討では、水晶振動子センサーを用いたQCM-D法により、DLCへのエンジンオイル中の無灰摩擦調整剤の吸着特性とその摩擦特性について検討した。

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酸塩基指示薬を用いたリン酸エステルの劣化評価

櫻木潔, 西田啓之

セッションID: 1C20
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_107

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蒸気タービン回転数制御等に用いられている油圧制御装置の作動油は、劣化により制御装置の作動不良を引き起こす。そのため、定期的に劣化状態が評価され、必要に応じて劣化油の交換が行われている。劣化状態の主な評価方法は、水分と酸価であるが、分析に時間を要するため、測定値を現場ですぐに知ることは困難である。本研究では、作動油の劣化状態を現場で迅速かつ簡便に評価することを目指して、劣化によって生じる酸性物質に着目した方法を検討したので報告する

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ハートカットデバイスを用いたGC/MSによる灯油中クマリンの分析

太田瀬亮, 高橋慶, 中村貞夫, 小川裕之

セッションID: 1C21
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_108

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識別材として灯油に添加されているクマリンを前処理なしで直接分析する手法について、ハートカットデバイスを用いたガスクロマトグラフ質量分析法により検討を行った。極性の異なる2つのカラムにより、クマリンのピークを分離し、分析する手法を確立した。

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パルス放電ヘリウムイオン化検出器を搭載したガスクロマトグラフによる水素中ホルムアルデヒドの直接分析

太田瀬亮, 高橋慶, 中村貞夫, 小川裕之

セッションID: 1C22
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_109

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水素中ホルムアルデヒドを濃縮、誘導体化などの前処理を行わず、直接分析する手法について、パルス放電ヘリウムイオン化検出器を搭載したガスクロマトグラフを用いて検討した。FCV用水素燃料規格（ISO14687-2）に定められている基準値レベルのサンプルをガスサンプリングバルブによりガスクロマトグラフへ導入し、水素中ホルムアルデヒドをガスサンプルとして直接分析する手法を確立した。

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バイオディーゼル燃料認証標準物質(NMIJ CRM 8302-a)の開発における硫黄の値付け

北牧祐子, 朱彦北, 沼田雅彦

セッションID: 1C23
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_110

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産業技術総合研究所計量標準総合センター(NMIJ,AIST)では、バイオディーゼル燃料中の成分分析の精度管理に必要な認証標準物質(NMIJ CRM 8302-a)を開発した。認証項目は、水、メタノール、元素(Na、K、 Ca、 Mg、 P、 S)、密度、動粘度である。本発表では、認証項目のうち、硫黄の値付け方法について詳細に報告する。

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酸化反応

Nb₂O₅を用いた可視光照射下での炭化水素類の選択光酸化

村上和歩, 細川三郎, 朝倉博行, 寺村謙太郎, 田中庸裕

セッションID: 2C01
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_111

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我々は、Nb₂O₅上でアルコールやアミン類の選択光酸化が可視光照射下で進行することを報告している。本研究では、Nb₂O₅に真空加熱処理を施すことで、炭化水素類の吸着を促し、その吸着種を利用した光励起による可視光照射下での光酸化を検討した。その結果、Nb₂O₅に真空加熱処理を施すことで、トルエンやエチルベンゼン等の芳香族炭化水素類に対して酸化生成物が得られた。なお、芳香族炭化水素類の反応初速度はC-H結合解離エンタルピーと良い相関が認められた。

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Mn修飾六方晶YbFeO₃担持貴金属触媒によるC₃H₆酸化

松本祥吾, 芝野卓也, 細川三郎, 朝倉博行, 寺村謙太郎, 田中庸裕

セッションID: 2C02
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_112

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C₃H₆燃焼に対して、ソルボサーマル合成したMn修飾六方晶YbFeO₃触媒の各種貴金属担持効果について検討した。その結果、Mn修飾六方晶YbFeO₃触媒にRuを担持させることで燃焼活性が著しく向上し、Pdを担持させたMn修飾六方晶YbFeO₃触媒よりも高い活性を示した。さらに、Ruを担持させた本触媒は、従来型の貴金属触媒であるPd/Al₂O₃触媒と同程度の活性を持つことが認められた。

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ポルフィリン系誘導体を用いたアミン類の光誘起酸化反応

道本和樹, 圓井邦昌, 野元昭宏, 植嶌陸男, 小川昭弥

セッションID: 2C03
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_113

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酸化反応は化学産業における重要な合成プロセスの一つであるが、現在の酸化プロセスでは環境負荷が大きいことが問題視されている。従って、環境に調和した穏和な酸化法の開発は重要な研究課題である。そこで本研究では、グリーンケミストリーの観点から酸化反応の駆動力として無尽蔵な太陽光エネルギーを利用し、ポルフィリン系誘導体を触媒に用いた酸素雰囲気下におけるアミン類の酸化反応について検討した。

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シトクロムP450BM-3の活性点近傍へのアミノ酸側鎖置換が直鎖オクタンからオクタノール位置異性体への選択性に及ぼす影響

宮地輝光, テキブンカ, 馬場俊秀

セッションID: 2C04
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_114

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シトクロムP450BM-3による直鎖オクタン酸化反応では、3-および4-オクタノールが選択的に生成する。この酵素の活性点近傍に配向するアラニン側鎖（Ala328）をロイシンに置換すると、選択率78%で2-オクタノールが得られた。この変異酵素に対して、さらに他のアラニン側鎖（Ala82）をトリプトファン側鎖に置換すると、1-オクタノールへの選択性が増大した。

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銅二核錯体触媒を用いたベンゼンの液相酸化反応によるヒドロキノン一段階合成

上山耕平, 桶本篤史, 谷屋啓太, 市橋祐一, 西山覚

セッションID: 2C05
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_115

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現在、多段階プロセスによって合成されているヒドロキノンの一段階合成プロセスとして、分子状酸素を酸化剤として用いたベンゼンの液相酸化反応を検討した。本反応において、酸素を効率良く活性化する触媒として銅二核錯体を用いることで、高い選択率でヒドロキノンを合成できることがわかった。本研究では、分子状酸素を酸化剤として用いたベンゼンの液相酸化反応における銅二核錯体触媒の反応活性について報告する。

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Mo酸化物ナノ粒子を内包したYolk-shell型触媒の開発とその応用

古市尚之, 桑原泰隆, 関浩幸, 山下弘巳

セッションID: 2C06
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_116

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Mo酸化物触媒は、有機過酸によるオレフィン酸化反応において高活性を示すが、反応中にMoが溶出し、再利用性に欠けるという欠点がある。本研究では、Mo溶出の低減および選択性の向上を目指し、Mo酸化物を内包したYolk-shell型触媒を新たに開発した。ポリアクリル酸を鋳型に利用することで目的の構造を有する触媒の合成に成功した。また、シクロオクテンのエポキシ化反応により触媒の再利用試験を行うと、活性を維持したまま再使用可能であることが分かった。

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CO還元処理によって調製した担持Au触媒の構造とCO酸化反応活性

纐纈太希, 大山順也, 沢邊恭一, 山本悠太, 荒井重勇, 薩摩篤

セッションID: 2C07
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_117

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金属酸化物上にAuナノ粒子を担持させた触媒に対して2種類の前処理を行い、そのCO酸化反応活性を評価した。その結果、COによる室温還元をした触媒が、酸素雰囲気下で焼成処理をした触媒よりも、高い室温活性を示すことを見出した。高活性を示した触媒中にはMultiply twinned particlesのAu粒子や、ラフト状の粒子が多く含まれていることが分かり、これらがCO酸化反応において高活性を示す因子であると推察した。

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NH₃の吸着熱を利用したNH₃酸化分解の常温駆動に用いる担持Ru触媒の担体効果

田﨑凌, 武石優磨, 永星孝明, 佐藤勝俊, 永岡勝俊

セッションID: 2C08
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_118

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近年、NH₃は水素キャリアとして注目されているが、NH₃から水素を取り出すNH₃分解反応は吸熱反応であるため、外部加熱が必要であり装置の起動に時間を要する。一方、当研究室では触媒上への酸点へのNH₃の吸着熱を利用し、NH₃と酸素を室温で流通させるだけで瞬時にNH₃の酸化分解による水素製造反応を駆動可能であることを見出した。今回は、担持Ru触媒での担体効果について検討を行った。

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メタン転化

電場印加反応場におけるCe-W-O系触媒を用いたメタン酸化カップリング

佐藤綾香, 岩崎晃聖, 杉浦圭, 小河脩平, 関根泰

セッションID: 2C09
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_119

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これまで電場中においてOCM活性を示す活性点構造はCe₂(WO₄)₃であると報告した。電場中でCe₂(WO₄)₃が高OCM選択性を示す理由を検討するためエタンを出発物質とした電場触媒反応を実施した。その結果C₂H₄の選択率が50%を超えることが分かった。OCMにより得られたC₂H₆の脱水素反応は優先的に進行するが，メタンへの分解やC₃₊の生成が殆ど起こらないため，高いC₂選択性を示すと考えられる。

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コアシェル触媒を用いた電場触媒反応によるメタン転換

鳥本万貴, 御手洗健太, 小河脩平, 関根泰

セッションID: 2C10
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_120

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これまで当研究室で報告してきた電場触媒反応では、触媒担体に半導体性が必要であった。従来は電場印加が不可能で放電を起こす絶縁体材料や、通電し特異な触媒活性を示さない導体材料をコアとして用い、その表面に電場印加が可能な半導体性酸化物を担持し、電場を印加するためのシェルを形成した。コアの電気伝導性が異なる種々のコアシェル触媒に電場を印加してメタン転換反応を試み、消費電力や反応活性等について検討した。

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金属インジウム液体触媒によるメタンの脱水素多量化反応

西川祐太, 荻原仁志, 山中一郎

セッションID: 2C11
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_121

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インジウム金属液体触媒によるメタンの脱水素多量化反応について研究を行った。900℃の高温においてメタンがエチレン、エタン、プロピレン、ベンゼン、ナフタレンなどに転換し、炭素基準選択率は７０％程度であった。インジウムの融点は156℃、沸点は2072℃であり、温度可変XRDにて160℃以上では金属結晶回折が消失していることから、反応条件では液体金属として作用していることが分かった。この詳細を述べる。

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金属担持ゼオライトを用いたエタンの脱水素芳香族化反応

小嶋希莉亜, 斎藤晃, 小河脩平, 平山晴章, 田中幸男, 関根泰

セッションID: 2C12
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_122

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エタンの芳香族化反応ではZn、Ga、PtなどをH-ZSM-5に担持した触媒が高活性であることが報告されているが、その他の金属においては報告がほとんどされていない。そのため、遷移金属を中心に担持金属のスクリーニングを行った結果、Co、Zn、Ga が比較的高い芳香族収率を示した。しかし、経時的には芳香族選択率が低下し、エチレン選択率が増加したことから、析出した炭素による細孔閉塞あるいは活性点被覆が起こっていると考えられる。

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小細孔ゼオライト触媒によるメタン転換反応

木村高也, 木村祥彦, 野村淳子, 横井俊之

セッションID: 2C13
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_123

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メタンからメタノール、さらには低級オレフィンを直接合成するゼオライト触媒の開発を目的としている。メタンからメタノールへの転換について様々な小細孔ゼオライトが比較的活性のある触媒として報告されている。そこで、小細孔ゼオライトを銅イオン交換した触媒活性の評価を行った。また、それぞれの各種ゼオライトにおいてイオン交換する銅の組成を変化させ、メタン転換反応の評価を行った。

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Fe-MFIとAl-MFIのコアシェル触媒によるメタン転換反応

木村祥彦, 野村淳子, 横井俊之

セッションID: 2C14
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_124

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メタンからメタノール、さらには低級オレフィンを直接合成するゼオライト触媒の開発を目的としている。前段の反応ではFe含有MFI型ゼオライト、後段の反応ではAl含有ゼオライトが既に活性ある触媒として報告されている。そこで、Al含有MFI型ゼオライト（Al‐MFI）とFe含有MFI型ゼオライト（Fe‐MFI）を複合化した触媒の開発を行った。単なる物理混合ではなくコアシェル構造を有する触媒を合成し、メタン転換反応活性を評価した。

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バイオケミストリー

ReO_x-Pd/CeO₂触媒を用いたメチルグリコシドの隣接OH基同時除去反応

湯浅那央斗, 田村正純, 中川善直, 冨重圭一

セッションID: 2C15
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_125

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糖誘導体は医薬品等の化学品合成原料として有用であるが、糖が持つ多数のOH基から目的のOH基を選択的に変換することは難しい。本研究では糖の1位のOH基をメチル化したメチルグリコシドを基質とし、ReO_x–Pd/CeO₂触媒（Re=2 wt%、Pd=0.3 wt%）による水素化脱酸素反応について検討を行った結果、cis-隣接OH基が除去されたジデオキシ糖誘導体を高収率で生成可能であることを見出した。

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リグニンからの化成品原料合成のためのリグニンモデル化合物分解反応

山口有朋, 三村直樹, 白井誠之, 佐藤修

セッションID: 2C16
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_126

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植物バイオマスは、主にセルロース、ヘミセルロース、リグニンから成り立つ。これまで、木粉中のセルロースおよびヘミセルロースから各種の糖アルコールが製造可能であることを報告してきた。本研究ではリグニンを有用化学物質へ変換することを最終的な目標として、リグニンモデル化合物の分解反応を行った。超臨界水中で、担持金属触媒を用いてジフェニルエーテルをフェノールおよびベンゼンに効率的に分解できることを明らかにした。

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スルホン基修飾UiO-66を利用したレブリン酸誘導体からのラクトン合成

寒河裕人, 桑原泰隆, 山下弘巳

セッションID: 2C17
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_127

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バイオマス資源を利用した化成品の合成が注目されている。糖類から得られるレブリン酸エステルは、アルコールを水素ドナーに利用した水素化及び逐次的脱アルコール反応によりγ-バレロラクトン(GVL)へと転換できる。本研究ではスルホン基を持つリガンドとジルコニウムから成るMOF(UiO-66)を合成し、レブリン酸エステルからのGVL合成に用いた。また、フルフラールを出発原料としたGVLの直接合成も試みた。

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グリセロール水素化分解に対するPt/WO₃/Al₂O₃触媒調製法の影響

小林隼人, 三浦大樹, 宍戸哲也

セッションID: 2C18
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_128

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WO₃担持量を変化させたPt/WO₃/Al₂O₃触媒によるグリセロール水素化分解を検討したところWO₃担持量が活性ならびに選択性に強く影響することが分かった。また、Ptの担持方法や担持量が特に選択性に大きく影響することが分かった。基質と中間生成物の競争反応や表面性質を検討することにより、高い収率で有用な生成物である1,3-プロパンジオールを得るために触媒が具備すべき性質を考察した．

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木質バイオマスからC₃-C₄炭化水素への直接転換におけるPt担持ゼオライト触媒活性の調製法による影響

奥野雄太郎, 関根輝, 恩田歩武, 小河脩平, 関根泰

セッションID: 2C19
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_129

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セルロースからC₃、C₄炭化水素への1段転換反応について検討した。今回の報告では、Pt担持ゼオライト触媒を用いた様々な触媒調整法による活性の違いを調べた。担体や前駆体の違いから触媒の物性が大きく変化したことで活性に違いが見られた。それに対し、触媒のキャラクタリゼーションから触媒物性とC₃、C₄軽質炭化水素選択性など各種パラメーターとの相関を検討した。併せて液体成分の分析結果も報告する。

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結晶性ニオブ酸によるトリオース水溶液からの乳酸合成

中島清隆, 村山徹, 上田渉

セッションID: 2C20
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_130

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水溶性ニオブ錯体を水熱処理することによって結晶性のニオブ酸が合成できる。得られたニオブ酸はブレンステッド酸とルイス酸を有しており、それらの酸触媒サイトは吸着水存在下において塩基性プローブ分子と相互作用することができる。この触媒をトリオース水溶液に加えて加熱したところ、約80%の収率で乳酸が生成した。高い触媒活性は水中で機能するルイス酸およびブレンステッド酸の有効酸量が大きいためであると考えられる。

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水‐二酸化炭素溶媒中でのキシロース変換反応の検討（第2報）

佐藤修, 山口有朋, 三村直樹, 白井誠之

セッションID: 2C21
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_131

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高温水中の固体酸処理による、バイオマス中のヘミセルロース部位の有用物質変換プロセス開発を目的として、キシロース‐フルフラール変換反応の検討を行った。固体酸を添加した長時間処理で見られるフルフラール選択率および収率の低下は、超臨二酸化炭素による系外への連続抽出により改善できることを見出した。今回、温度、二酸化炭素の圧力、流量等の影響について報告する。

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パルミチン酸メチルの選択的な水素化脱酸素反応による高級オレフィン製造

王寧寧, 陳寧, 銭衛華

セッションID: 2C22
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_132

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本研究は、植物油を原料とした水素化脱酸素反応による低環境負荷で持続可能な高級オレフィン製造のための触媒開発を目的とした。モデル物質であるパルミチン酸メチルを用いた反応において、活性種をMoとし、担体の酸特性およびMoの還元状態が高級オレフィン選択率および水素化脱酸素活性に影響を与えることを明らかにした。

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イオン液体とマイクロ波を用いたグラフェン担体の調製と触媒への応用

檜貝大輔, 郎家林, Sukma Luh Putu Pitrayani, 冨永弘之, 銭衛華

セッションID: 2C23
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_133

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グラファイトとイオン液体の混合物にマイクロ波を照射することで、短時間で酸化グラフェンを調製する新規法を開発した。グラフェン層と相互作用しやすいカチオン・アニオンでデザインされたイオン液体と高出力のマイクロ波照射によって、グラフェンの積層数と表面特性の制御を可能にした。また、新規法で得た酸化グラフェン表面にスルホ基を導入し、高活性なセルロース糖化触媒への応用を図った。

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タルクによるエタノールから1,3-ブタジエンへの転化反応

秋山草多, 小山徹, 宮地輝光, 本倉健, 馬場俊秀

セッションID: 2C24
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_134

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タルクのSi原子をGe原子に替えたGe-タルクを触媒として、エタノールから1,3-ブタジエンへの一段転化反応を行なった。Ge-タルクは、タルクに比べて僅かに高い1,3-ブタジエンの選択率 23.5%と生成速度1.2×10^-3 mol g^-1 h^-1を示した。さらに、Ge-タルクのGe含有量が減るにつれて、1,3-ブタジエンの選択率と生成速度は向上した。また、X線光電子分光法によって、これらのGe-タルクの表面電子密度を明らかにした。

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高表面積アモルファス酸化チタンを触媒として用いたグルコースからのHMF転換反応

太田岬, 廣田雄一朗, 内田幸明, 西山憲和

セッションID: 2C25
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_135

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酸化チタン合成時の溶媒にテトラヒドロフランを用いることで、高表面積を示すアモルファス酸化チタンナノ粒子を合成できることを見出した。このアモルファス酸化チタンは表面にOH基を多く有しており、グルコースを5-ヒドロキシメチルフルフラールへ直接変換する固体酸触媒として高い活性を示すことがわかった。

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TiO₂-FeO_X触媒を用いたリグニン可溶化液からのフェノール類製造

山口寛太, 川又勇来, 小西亮太, 吉川琢也, 中坂佑太, 小山啓人, 佐藤信也, 鷹觜利公, 多湖輝興, 増田隆夫

セッションID: 2C26
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_136

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近年の化石資源の枯渇を背景に、バイオマス資源に注目が集められている。本研究では未利用バイオマス資源の1つであるリグニンからフェノールをはじめとする有用化学物質の製造を目的とし、1-ブタノールに可溶化させたリグニン成分の接触分解反応において酸化鉄と酸化チタンの複合酸化物触媒を用い、高いフェノール類収率を達成した。さらにリグニンのモデル物質を用いて接触分解反応におけるリグニン分解挙動の解析を検討した。

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水/1-ブタノール混合溶媒を用いたスギからのリグニン成分の抽出

川又勇来, 山口寛太, 小西亮太, 吉川琢也, 中坂佑太, 小山啓人, 佐藤信也, 鷹觜利公, 多湖輝興, 増田隆夫

セッションID: 2C27
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_137

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既存の木質バイオマス成分分離プロセスでは、構成成分であるリグニンは残さとして副生する。そこでバイオマスリファイナリー実用化の観点からリグニン利用を志向した成分分離技術の開発が必須である。本研究では固体酸触媒と水/1-ブタノール溶媒で処理することでスギからリグニン成分を抽出し、セルロース成分と分画した。さらに抽出したリグニン成分を固体酸触媒により低分子化した後、酸化鉄触媒を用いた接触分解によりフェノール類を製造した。

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水素キャリア分解による水素を利用したリグニンモデル物質のin-situ水素化分解

藤墳大裕, 田村真樹, 多湖輝興

セッションID: 2C28
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_138

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近年、バイオマスを脱酸素および低分子化により化学原料に転換するプロセスが注目されているが、高圧水素が必要であるため実用化に至っていない。一方、我々は水素キャリアを水素源に用いることで、同一反応場で水素生成と水素化分解を行うin-situ水素化分解法を着想した。リグニンモデル物質としてベンゾフランを用い、メタノール溶媒、アルミナ担持白金触媒共存下においてin-situ水素化分解の検証を行い、単環フェノール類の生成に成功した。

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水存在下におけるYNbO₄の塩基性質

金ミンジュン, 松本慶江子, 加藤英樹, 福岡淳, 中島清隆

セッションID: 2C29
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_139

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液相沈殿法にて合成した結晶性YNbO₄の表面には水中でも機能する塩基性サイトが存在し、6炭糖や縮合有機物の逆アルドール反応を水存在下でも進行させる。本発表では、焼成温度と塩基性質の相関性に焦点を当て、塩基性質と触媒活性の相関性について議論する。

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含フッ素V族酸化物の合成とセルロース転換反応への応用

篠田真衣, 元木裕太, 吉田曉弘, 上田渉

セッションID: 2C30
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_140

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セルロースをはじめとするバイオマス由来物質は含水量が高いため、これらの転換反応を行うためには耐水性の酸触媒が必要である。我々は、水熱合成法により高次な構造を有する酸化ニオブ・タンタルの合成に成功している。さらに、これらの酸化ニオブ・タンタルにフッ化物イオンを導入することで、酸触媒能が著しく向上することも見い出した。本発表では、これらの含フッ素高次構造酸化物触媒の合成とこれを用いたセルロースの転換反応について述べる。

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ポリマー・オリゴマー

ボレート含有Nヘテロ環状カルベン（WCA-NHC）配位子を有するバナジウム及びチタン錯体触媒によるオレフィン重合

永井豪, 五十嵐淳, Tamm Matthias, 野村琴広

セッションID: 1D01
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_141

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ボレート含有Nヘテロ環状カルベン（WCA-NHC）配位子を有するイミド配位バナジウム錯体及びハーフチタノセン錯体を合成・同定し、エチレン重合触媒としての機能評価を検討した。バナジウム触媒ではメチルアルミノキサン（MAO）よりもAlⁱBu₃でより高活性を示し、分子量はやや低いものの、分子量の揃った直鎖状ポリマーを与えた。チタン錯体では、ホウ素系の助触媒を使用することで、高い触媒活性を発現した。

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キレート多座配位ニオブ錯体の合成とエチレン重合触媒としての機能

大宮拓也, Srispap Natta, 堤健, 野村琴広

セッションID: 1D02
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_142

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Tris(aryloxo)amine配位子を有する新規ニオブジクロリド錯体及び対応するジメチル錯体を合成・同定した。これらの錯体は有機Al助触媒の存在下、エチレン重合に触媒活性を示し、特に高温で触媒性能が優れることが明らかとなった。当日は各種錯体の合成と反応性及びエチレン重合触媒としての機能評価の結果を紹介する。

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ルテニウム触媒を用いたマレイミド類と電子不足アルケンとの直接クロスカップリング反応

森田智大, 秋田三俊, 佐藤哲也, 垣内史敏, 三浦雅博

セッションID: 1D03
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_143

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スクシンイミド骨格は医薬分野において重要な骨格であるため、簡便なスクシンイミド誘導体合成法の開発が注目されている。本研究では、ルテニウム触媒存在下で、マレイミド類をアクリル酸エステル等の電子不足アルケンとともに反応させると、直接クロスカップリング反応が進行し、ビニリデンスクシンイミド誘導体が合成できることを見出した。

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CeO₂触媒を用いたトリメチレンカーボネートの開環重合反応

松田敬太郎, 田村正純, 中川善直, 冨重圭一

セッションID: 1D04
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_144

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脂肪族ポリカーボネートは食品、医療分野への利用が期待されている。その合成法の中で, 環状カーボネートの開環重合は、得られるポリマーの純度が高く、比較的穏やかな反応条件下で進行することが知られている。本研究では、モデル基質としてトリメチレンカーボネートを用い、開環重合による脂肪族ポリカーボネート合成にCeO₂触媒が有効であることを見出した。また、本反応における反応条件の最適化を行い、高収率かつ高選択率で目的物を得た。

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粘土鉱物に担持されたPhillipsタイプCr触媒によるエチレン重合

山本和弘, 物井尚志

セッションID: 1D05
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_145

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Phillips触媒はポリエチレン製造触媒として重要な触媒である。その触媒特性は主に担体として用いられるシリカの構造により制御される。一方、粘土鉱物の一種であるモンモリロナイトは層状構造を有しており、その層間にCrカチオンを導入できる。そこで、Crカチオンで層間カチオンを交換したモンモリロナイトを賦活して得たPhillipsタイプ触媒を用いてエチレン重合評価を行った。重合挙動について報告する。

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招待講演

均一系触媒分野における放射光XAFS分析の進歩―鉄触媒クロスカップリング反応の機構研究―

高谷光, 仲嶋翔, 岩本貴寛, 青木雄真, 縣亮介, 鈴木毅, 磯﨑勝弘, 砂田祐輔, 高垣昌史, 本間徹生, 永島英 ...

セッションID: 1D06
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_146

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放射光X線を用いるX線吸収分光（XAFS）の普及と量子科学計算をベースとしたXAFSシミュレーションに進歩によって、均一系分子触媒の溶液構造の精密構造解析を有機化学者が自らの手で手軽に行えるようになってきた。本講演では、常磁性のためNMR分析が困難な常磁性鉄錯体を用いる均一系触媒反応の機構研究において、溶液XAFSが極めて強力な手段となり、反応溶液中の触媒中間体の同定・構造決定に基づく精密な反応機構の決定が可能となることを紹介したい。

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ポリマー・オリゴマー

モンモリロナイトに担持した架橋型ジルコノセン錯体触媒によるプロピレン重合－塩処理による酸処理モンモリロナイトの修飾－

高橋仁志, 渡辺健太, 大嶋正明, 平原実留, 黒川秀樹

セッションID: 1D07
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_147

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モンモリロナイトを酸処理して得られる酸処理モンモリロナイトはアルキルアルミニウムと組み合わせることで４族メタロセン錯体の助触媒として働くことが知られており、当研究室では、モンモリロナイトの強酸点上に形成した活性種がプロピレン重合に大きく寄与していることを明らかにした。そこで本発表では、酸処理モンモリロナイトを様々な金属塩で処理を行い、表面酸性質を変化させた担体の助触媒性能を議論する。

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招待講演

リビング重合を用いたカネカの機能性樹脂事業

千葉健

セッションID: 1D08
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_148

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カネカでは、コアシェル構造ゴム粒子、末端官能型液状樹脂などの機能性樹脂事業を展開している。液状樹脂事業では、(1)リビングアニオン重合によるポリエーテル系樹脂、(2)リビングカチオン重合によるポリイソブチレン系樹脂、(3)リビングラジカル重合によるポリアクリレート系樹脂、を市場展開している。発表では、重合技術・用途事例の紹介、および同技術を応用して開発した当社独自の特殊塩化ビニル樹脂の紹介を行う。

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ポリマー，オリゴマー

Hydrogen and comonomer effects on Ziegler-Natta catalyzed propylene polymerization using different types of alkoxysilane external donor

Poonpong Supawadee, Chammingkwan Patchanee, 谷池俊明, 寺野稔

セッションID: 1D09
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_149

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Due to the importance of alkoxysilane external donors in the polypropylene production, the understanding of relationship between alkoxysilane structure and catalyst performance is necessary. In this study, various types of alkoxysilane structure were used in the pressurized propylene copolymerization to investigate the effects of structure on the copolymerization performance. Ethylene and 1-octene were used as comonomer where the results of comonomer content were analyzed to represent the comonomer incorporation efficiency. Moreover, propylene polymerization in the presence of hydrogen was also carried out to investigate the effects on hydrogen response and molecular weight enhancement. The results show that comonomer incorporation efficiency correlates with the stereospecificity of polymer while different tendency was found in the case of hydrogen incorporation.

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ポリ(ノルボルネン/1-オクテン)マクロモノマーの合成とその応用

佐々木茜, 田中亮, 中山祐正, 塩野毅

セッションID: 1D10
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_150

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我々は以前にチタン錯体がプロピレン(P)やノルボルネン/1-オクテン共重合体 (poly(N/O))を高活性で進行させることを報告している。そこで本研究ではシクロオレフィン共重合体の高性能化を目指し、本触媒系を用いたグラフトスルー法によるPP-graft-poly(N/O)の合成を行った。まずジエチル亜鉛を連鎖移動剤として末端亜鉛化されたpoly(N/O)を合成しそれを臭化アリルと反応させ末端ビニル基をもつpoly(N/O)を合成した。このpoly(N/O)とPを共重合することでグラフト共重合体を合成した。

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Synthesis of side-chain functionalized polynorbornene supported half-metallocene catalysts and their application in ethylene polymerization

Thakur Ashutosh, 寺野稔, 谷池俊明

セッションID: 1D11
発行日: 2016年
公開日: 2017/01/16

DOIhttps://doi.org/10.11523/sekiyu.2016f.0_151

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The purpose of this research is to design a new class of olefin polymerization catalysts using soluble polynorbornene (PNB) chain as the carrier. For the said design, we have adopted two strategies: (i) Firstly, side chain functionalised soluble polymer supports have been synthesized via Grubbs catalysed ring opening metathesis polymerization (ROMP). The resultant polymers have been used to support half-metallocene catalysts. (ii) Secondly, we have synthesized norbornene derivative containing aryloxide pendant group, which is coordinated to half-metallocene catalyst. The metal containing norbornene derivative has been copolymerized with norbornene via Grubbs catalysed ROMP in order to fulfil the catalyst design. The synthesized catalysts have been employed in ethylene polymerization.

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