-
牛木 涼友, 星野 浩慶, 松方 正彦
セッションID: A13
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
これまで当研究室では新たなプロピレンソースとしてプロパン単純脱水素反応に着目し、ゼオライトを担体とした新規触媒の探索を行った結果、Ptと共に第二成分としてFeをゼオライトに担持させることで大幅に触媒活性が向上することを見出した。本発表ではゼオライトの結晶構造が触媒活性に及ぼす影響について検討するため、PtとFeを担持した8種類のゼオライトの触媒活性の検討と物性評価を行った。
抄録全体を表示
-
関 裕文, 中野 純志, 小河 脩平, 永塚 智三, 古田 智史, 壱岐 英, 関根 泰
セッションID: A14
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
有機ハイドライド法は水素の貯蔵・輸送方法の1つである。その中でメチルシクロヘキサン-トルエン系におけるメチルシクロヘキサンの脱水素反応ではPt/Al
2O
3が高活性であると知られている。我々はPt/Al
2O
3に対しMnを添加することで反応選択性が向上することを見出した。本研究ではPt/Al
2O
3に対しMnを添加することで反応選択性が向上する要因についての検討を行った。
抄録全体を表示
-
渡部 綾, 萬代 祐也, 河野 芳海, 福原 長寿
セッションID: A15
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
Pt系構造体触媒を用い、反応場の物質移動の促進がメチルシクロヘキサン(MCH)の脱水素反応に及ぼす影響を調べた。触媒の構造様式の違いにより脱水素能に違いが見られ、特にセグメント様式の触媒は優れた性能を示した。反応場の物質収支と動力学測定から物質移動係数とシャーウッド数を求めた結果、構造様式に由来するガスの乱れがガス境膜での物質移動抵抗を小さくし、脱水素活性の促進をもたらすことが推論された。
抄録全体を表示
-
尾子 有美, 小藪 駿介, 橋本 忠範, 那須 弘行, 石原 篤
セッションID: A16
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
植物油を水素化処理することにより石油由来の燃料に近い性状の燃料が得られる。本研究では、油脂の水素化処理を、キュリーポイントパイロライザー(CPP)を用いて簡便に評価することを目的とした。芳香族製造に有利な触媒を探索するため、ZSM-5とアルミナを組み合わせた複合担体にNiおよびMoを担持した触媒を用いた。最も高い転化率は、ZSM-5のSiO
2/Al
2O
3が小さい時に得られた。Pt担持した場合、転化率が減少する傾向が見られ、酸点上にPtが導入されている可能性が示唆された。
抄録全体を表示
-
奥野 雄太郎, 関根 輝, 恩田 歩武, 小河 脩平, 関根 泰
セッションID: A17
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
セルロースからC
3, C
4軽質炭化水素への1段転換反応について検討した。今回の報告では、Pt担持ゼオライト触媒を用いた様々な触媒調製法による活性の違いを調べた。担体や前駆体の違いから触媒の物性が大きく変化したことで活性に違いが見られた。それに対し、触媒のキャラクタリゼーションや物理混合触媒試験などから触媒物性とC
3, C
4軽質炭化水素収量など各種パラメーターとの相関を検討した。併せて液体成分の分析結果も報告する。
抄録全体を表示
-
金森 翔平, 橋本 忠範, 那須 弘行, 石原 篤
セッションID: A18
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
ゼオライトとアルカリ金属で修飾したアルミナからなる複合担体を調製し、その担体へNi、MoおよびPtを含浸担持し、Pt/NiMo触媒を作製した。固定床流通式反応装置を用いて、大豆油の環化脱水素化分解反応を解析した。Liで修飾したアルミナを用いた場合に最も高い芳香族選択率が得られた。いずれの触媒でも高温で分解が促進され、Kでアルミナを修飾した場合に高いガソリン選択率が得られた。また、低圧条件にすることにより中間留分の選択率が増加した。
抄録全体を表示
-
新美 敦規, 那須 弘行, 橋本 忠範, 石原 篤
セッションID: A19
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
再生可能エネルギーであるバイオマスからの燃料は、酸素含有率が高いことから、効果的な触媒プロセスを用いてこれを減らすことが求められている。本研究では、階層構造を有するゼオライトーアルミナ複合担体をゾル-ゲル法で調製し、活性種であるNiおよびMoを含浸法で担持して用いた。モデル化合物としてm-cresolのデカリン溶液の水素化脱酸素反応を解析した結果、ゾル-ゲル法でゼオライト-アルミナ複合担体を調製したNiMo触媒が、低温で最も高い活性を示した。
抄録全体を表示
-
三浦 大樹, 遠藤 圭介, 小川 亮一, 宍戸 哲也
セッションID: B01
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
アルキンや
α,β-不飽和ケトンのヒドロシリル化に対して担持PdAu合金触媒が高活性を示すことを見出した。担持PdAu合金触媒のPd/Au比はヒドロシリル化に対する触媒活性に大きく影響し、Pd/Au比の小さな触媒が高い活性を示した。触媒のEXAFS解析より、Pd/Au比の小さな触媒においては、多くのPd原子がAu原子に囲まれ孤立した状態にあり、これがヒドロシリル化に対して主たる活性点として機能したと考えられる。
抄録全体を表示
-
森 浩亮, 仲 浩平, 山下 弘巳
セッションID: B02
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
我々はこれまで弱塩基性イオン交換樹脂に固定化したPdCu二元型合金ナノ粒子触媒が、水素キャリアとしてのギ酸からの水素生成反応に有効な固体触媒となることを報告している。本研究ではさらにCrを添加した三元型合金ナノ粒子触媒が飛躍的に活性を向上させることを見出した。Crの添加は反応中での粒子の抑制効果だけでなく、C-H結合の解裂ステップを促進していることが分かった。
抄録全体を表示
-
福武 龍宙, 和田 健司, 馮 旗
セッションID: B03
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
ニトロ化合物と第1級アルコール間の水素移動反応による、ジイミンやアゾール類等の含窒素有機化合物の合成に有効な酸化チタン担持イリジウム触媒を開発した。反応は80℃といった温和な条件で円滑に進行した。担体結晶面の影響は顕著であり、中でも{010}面を豊富に有するアナターゼを担体とするイリジウム触媒が優れた活性を示した。活性種に及ぼす結晶面の影響等について詳細に検討したので報告する。
抄録全体を表示
-
田村 正純, 米沢 大, 押野 輝久, 中川 善直, 冨重 圭一
セッションID: B04
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
持続可能な社会の実現には、高機能触媒の開発は必要不可欠であり、中でも、高機能な固体触媒の開発が望まれる。特に、活性制御が困難である固体触媒の活性を自在にコントロールすることで、高選択性を実現可能な触媒設計技術の開発は必要不可欠である。本研究では、不飽和ケトンの水素化反応において、Irを金属カチオンで修飾することで、ケトンとオレフィンに対する活性制御を試みたところ、金属カチオン種によって大きく選択性を変化させられることを見出した。
抄録全体を表示
-
霜田 直宏, 木村 豊, 里川 重夫
セッションID: B05
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
アンモニア電解合成に用いる電極触媒の開発のため、アンモニア合成活性の高い触媒開発を行った。プロトン伝導性を有するペロブスカイト型酸化物であるBaZrO
3やBaCeO
3を担体としたRu触媒について検討し、BaZrO
3にYを10mol%置換したRu/BZY10触媒が高いアンモニア生成速度を示すことを見出した。さらに、調製条件等を検討し、1200ºCで焼成したBZY10を担体としたRu/BZY10-1200触媒が高い活性を示し、CsやK成分の添加でさらに活性が向上することがわかった。
抄録全体を表示
-
浅越 俊紀, 室山 広樹, 松井 敏明, 江口 浩一
セッションID: B06
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
Gd
2O
3を添加したNi/Al
2O
3触媒を調製し、CO
2メタン化反応における活性の評価をおこなった。Ni/Al
2O
3触媒に少量のGd
2O
3を添加することで大きく活性が向上した。CO
2-TPD測定から、Gd種添加により、CO
2吸着量が大きく増加することが分かった。その他、触媒のキャラクタリゼーションを行い、活性向上の要因について検討した。
抄録全体を表示
-
松原 仁志, 森脇 休, 中村 浩史郎, 辻 悦司, 菅沼 学史, 片田 直伸
セッションID: B07
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
当研究室では、これまでCo/ZSM-5上でメタンによるベンゼンのメチル化反応が進行することを見出している。そこで、Coの担持量と第二金属成分の影響を調べた。イオン交換法により調製したCo/ZSM-5では、触媒活性がCoの担持量に依存しており、特にCo/Al >0.25で大きく触媒活性が向上することが分かった。このことから、最初に生成するCo種は不活性であると考えられる。一方、Mg、Pb、Znを添加すると、Co/Al <0.25でも活性が発現し、活性なCo種が選択的に得られることが分かった。
抄録全体を表示
-
村口 敬亮, 瀧瀬 賢人, 小河 脩平, 関根 泰
セッションID: B08
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
自動車の燃料を排気温度域(473-623 K)で改質することで、自動車の燃費を向上することができる。燃料には芳香族炭化水素が含まれているため、モデルとしてトルエンを用いた。473 Kでのトルエンの水蒸気改質反応においてNi/La0.7M0.3AlO2.85(M = Sr, Ba)に電場を印加することで、安定して高い活性を示した。各種キャラクタリゼーションにより本反応における電場印加の効果を検討した。
抄録全体を表示
-
上野 幸平, 比護 拓馬, 土屋 洋人, 小河 脩平, 関根 泰
セッションID: B09
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
近年、自動車触媒は低温域でのNO
x還元活性が要求されている。本研究では排ガス中の未燃炭化水素モデルとしてプロピレンを還元剤とした系において、Pdを担持金属とした触媒のNO
x還元活性の検討を行った。担体には、担持金属と担体の相互作用による活性向上を狙いとしてペロブスカイト型酸化物を用いた。特にLa
1-xBa
xAlO
3について、Ba置換量を変化させた際の活性やBa担持の際の活性を検討したので報告する。
抄録全体を表示
-
伊原 賢
セッションID: B10
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
2017年1月20日に就任した第45代米国大統領トランプ氏は、大方の予想を覆す「サプライズ」であり、アメリカ社会の亀裂(薄い中間層)、孤立・単独主義とも言われる。オバマ政策(パリ協定、イラン核合意ほか)からの転換、あるいは否定はあるのか? 米国内エネルギー資源開発の促進に必要なエネルギー輸送・輸出促進のためのインフラ整備は支持され、米国はエナジー・ドミナンスを目指すのか? 原油価格は米国や世界の経済・金融市場でのリスク感に左右されるのかを石油工学の見地から考える。
抄録全体を表示
-
桑原 泰隆, 寒河 裕人, 山下 弘巳
セッションID: B11
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
ポリエチレンイミン(PEI)を有機鋳型に利用することで、PEIとPdナノ粒子が内包された中空シリカ触媒を調製した。調製した触媒ではシリカシェルが保護壁の役割を果たすことで、アルキンの選択的水素化反応において高いアルケン選択性を示し、選択性を維持したまま再利用可能であった。PEIの種類やシリカシェル厚さを制御し、これらが触媒のナノ構造や活性に与える影響についても調査した。
抄録全体を表示
-
塚本 悠介, 中岡 琢磨, 池田 卓史, 山本 勝俊
セッションID: B12
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
末端有機基を持つ有機シランを用いて、H
2O/Si比や用いる有機シランの種類などの制御により、新しい結晶性有機-無機ハイブリッド型層状アルミノシリケートの開発に成功した。ここで合成された化合物についてベンゼン吸着を行った結果、有機物に対して高い吸着能力を示すことが分かった。有機物に対する親和性が高いことから、有機物に対し高い反応性を持つ触媒や、有機物を強く吸着することのできる吸着材としての応用が期待される。
抄録全体を表示
-
南部 良輔, 平尾 啓, 辻 悦司, 菅沼 学史, 片田 直伸
セッションID: B13
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
当研究室では、これまでブラウンミラーライト(BM)型Ca
2Fe
2-xCo
xO
5微粒子が高活性酸素発生触媒(OER)として働くことを見出している。そこでTiO
2などの光触媒の助触媒として用いるために、超微粒子化を試みた。逆ミセル(RM)法により調製したBM型微粒子の前駆体溶液にTiO
2微粒子を超音波分散させ、担持させた後に担持させ、焼成することで数nm程度のBM型超微粒子が得られた。またBM型微粒子のFe/Co比を変えてもRM法により合成でき、組成制御も可能であることがわかった。
抄録全体を表示
-
竹田 一貴, 佐藤 大地, 菅沼 学史, 辻 悦司, 片田 直伸
セッションID: B15
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
我々は原油中の重質成分の有効利用のため、シリカモノレイヤー固体酸触媒によるアルキル多環芳香族の脱アルキル化を研究している。原油に含まれる塩基性成分によって本反応が妨げられるので、酸性イオン交換樹脂によって原油を処理し、塩基性成分を除去する方法を見いだした。また処理後の樹脂をアルコールで洗浄するとイオン交換能が回復することも見いだした。これらによって効率よく脱アルキル化を進行できる。
抄録全体を表示
-
関本 敦久, 山口 創司, 坂 祐司, 千代田 範人, 渡辺 大樹
セッションID: B16
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
非在来型石油資源の利用は、我が国のエネルギーセキュリティの向上に資する。 その利用拡大を図るため、重油分解装置に超重質油を直接通油するプロセスを検討を行っているが、本検討で生成する重質熱分解軽油は接触分解処理の負荷増大させ、分解活性を低下させる。
我々は、これまでにリン含有ラダー状化合物を見出し、高分解活性触媒の開発に成功した。本報では、開発触媒の商業装置および重質熱分解軽油への適応性について検討した結果を報告する。
抄録全体を表示
-
嶋田 五百里, 鵜野 千亜樹, 長田 光正, 福長 博, 高橋 伸英, 高塚 透
セッションID: B17
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
接触分解プロセスで進行する水素移行反応に着目し、水素化処理を施すことなく多環芳香族を単環芳香族に転換する技術の開発に取り組んだ。水素移行活性を強化した触媒を用い、水素供与体(パラフィン)と3環芳香族の混合接触分解を行ったところ、3環芳香族の分解と単環芳香族の生成を確認した。さらに、反応機構(反応経路・律速段階)を検討するとともに、水素供与体の種類や反応温度が単環芳香族生成に与える影響を調査した。
抄録全体を表示
-
常深 慎, 上田 守男, 天日 美薫, 持田 勲, 渡辺 洸悟, 中林 康治, 宮脇 仁, 尹 聖昊
セッションID: B18
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
近年、算出される原油は重質化の傾向にあり、高沸点成分の比率が増加してきている。これら高沸点成分の分析は、FT-ICR-MSなどで報告例はあるものの、その数は少ない。今回、GC×GC-QTOF/MSを用いた重質油の分析方法の提案と含有化合物の解析事例について報告する。
抄録全体を表示
-
田岸 拳太朗, 村田 聡, 畠山 賢彦, 砂田 聡
セッションID: B19
発行日: 2017年
公開日: 2017/07/23
会議録・要旨集
フリー
我々は分子状酸素を用いて硫黄化合物を酸化させる反応系について検討してきており、溶媒にはエチルベンゼン、触媒は塩化ルテニウムを使用し、1気圧の酸素雰囲気下、80℃~100℃、20時間撹拌することでモデル硫黄化合物であるジベンゾチオフェンはほぼ完全に酸化されることがわかった。この反応系において溶媒であるエチルベンゼンが酸化されアセトフェノンが生成するが、反応系に芳香族アミン類を添加することで副生を抑制できることを見出した。
抄録全体を表示