繊維素材別の面から風合いイメージを考察するために, 風合いイメージをS・D法により計量化し, 風合いイメージ相互間の関係を, Osgoodの
Dをもとに定義した類似指数 (
R) と因子分析法を用いて検討した.その結果, 素材別風合いとして, 絹状, 羊毛状, 麻状の風合いイメージの次元を求め, それらの風合いについてイメージ用語による特長, および各風合いイメージを代表する織物を明らかにした.また, 因子分析の結果では, 風合いイメージ特性は, 絹状, 羊毛状, 麻状の3因子構造により表わされ, これらの風合いはそれぞれ独立の次元を有するのに対し, 木綿状については前3者に比べて独立性が小さい.また, 絹系統とナイロンなどの化繊系統の風合いイメージ間, 綿系統と麻系統の風合いイメージ間のそれぞれには共通性が多くみられた.
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