衣服の一般細菌がドライクリーニング工程 (仕上を含む) によってどのような経路をたどるかを知るために, 本報ではまずドライクリーニング液中に流出生育している細菌数について実験を行ない, 次の結果を得た.
(1) 流出し生存している細菌は少なくとも3日間は数において変化がない.
(2) チャージシステム洗浄において生菌数は10
0~10
2/ml程度で, 初期には多く認められるが終了時には少ない.
(3) 細菌は装置内のフィルターによってきわめて効果的に捕止され, 液中より除去される.
(4) またクリーニング液を40回程度繰り返し使用しても, フィルターのコーティングをよく管理しておれば, 液中の生菌数は蓄積増大することはない.
(5) ドライクリーニング液はある種の細菌には早期に影響があるようにも見える.
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