繊維製品の型・サイズ・価格・品質などの性状に対する消費者の関心のよせ方を調べるアンケート方法を検討し, 実施した.スリップ購入者の, そのスリップの性状についての回答が, ラベル内容と一致した場合に関心が高いと判断した.アンケート結果より次のことがいえる.1) 商品の性状のうち型・価格・サイズへの関心の高さに比べ, 材質に対する関心はずっと低い.2) 10~20才代は形, 30才代は価格・材質への関心が高く, 40才以上ではいずれへの関心も低くなった.3) 品質表示は52%の人にしか知られておらず, 購入時に参考にした人は25%であった.4) 取扱い表示は品質表示よりも知られていたが, 表示に従ってスリップを洗たくしている人はごくわずかであった.
表示に対する消費者の理解と活用を徹底させるためには, 生活経験によって品物に対する関心が高まっている年代の消費者に対する教育が効果的であると考えられる.
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