乳幼児の衣服は, 既製服への依存性が高くなってきている反面, サイズおよび衣服のかたちに関する苦情が多い.また購入の際, 試着も不可能に近い乳児においては, 衣料表示寸法に頼らなければならない.そこで第1報にひき続き, 乳幼児の発育に応じた着易い衣服の設計を目的に, 人体の成長にともなう体格の特徴を, 示数値により把握し, 同時に形態差の考察を試みた.主な結果は次のとおりである.
乳幼児の体格の特徴は, 頭部の占める割合が大で, 頭囲・胸囲・腹囲は近似の示数値を示す.成長の様相は, 座高・全頭高よりも股高の増加が大である.
頭身示数はAグループ (生後6カ月~1才) で4.2, Fグループ (3才1カ月~3才6カ月) で4.7であり, 頭長幅示数は高く, 超短頭型か短頭型に属する.
臍高は身長の約1/2, 股高は1/3強, 膝関節高は砥弱を示す.頸付根囲・大腿最大囲は胸囲の1/2強, 手くび囲は砥弱である.
腹部の偏平率は, Aグループ93, Fグループ男児76と急に偏平になる.したがって幼少なほど前後に厚い体型の傾向を示す.
抄録全体を表示