樹脂加工布 (尿素樹脂, メラミン樹脂, グリオキザール樹脂) から遊離するホルムアルデヒド量に及ぼす光の影響について検討した.光源として, 日光・高圧水銀灯を用い, 加工布にそれぞれ最高30日, 480時間の光照射を行った (水銀灯照射は, 室温及び30℃) .その結果, 光によりブランクと比較してホルムアルデヒド量が著しく増大した.その増加傾向は, 樹脂によって異なり, メラミン樹脂がもっとも顕著であり, 以下尿素樹脂, グリオキザール樹脂の順であった.日光照射は, 水銀灯照射に比較して, ホルムアルデヒドへの樹脂の分解は小さいが, 光の影響は無視できないように思われた.更に, 汗と光とが複合した場合についても検討を加えた.
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