最近, 各種の化学繊維の織物が市販されるようになり, アイロン掛けの適温または許容温度という概念が強調され, 自動温度調節のアイロンが普及し, アイロン掛けに対するアイロン温度に注意するようになったが, アイロン効果またはアイロン掛けの必要時間に対する関心が少ないので, 各種繊維の平織物により, アイロン効果を検討した.
アイロン効果に対する加圧の影響は, 温度, 水分, 時間に比較して少ないが, アイロン温度が低い場合や, 織物が厚い場合は, 加圧によりアイロン効果が増大する.
試料が吸湿している場合はアイロン効果が大きくなる.ナイロン織物は, 約160℃においてアイロン効果が大きくなるが, それ以下の温度では効果がいちじるしく減少し, それ以上の温度では耐熱性に注意する必要がある.
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