ドレープ形態を最も単純化した形のモデルすなわちゴムの円環一本を糸で吊り下げた円環モデルのドレープ形成機構についてはすでに検討を行った.
本報では, この円環モデルの実際の応用例の一つとして, 裾回り (試料長) およびウエスト回り (支持盤の周) を一定とし, 垂下長を5段階に変化させたフレヤースカート状モデルを作り, 各垂下長の時に生ずるひだ (挫屈波形) の形態および数等について考察した.
垂下長が短いときの方が挫屈波形の形態が明確であり, 長くなるに従って乱れが出てくる.また, 薄地のものより厚地のものの方がより波形が明確である.
ノード数は円環モデルの結果と同様に, 垂下長の短い方が多く, 長さが増すにつれて減少する傾向が認められた.
さらに, 円環モデルのノード数の計算式を適用し, ノード数の理論値を求め実験値と比較してみると, ほぼ類似した傾向がみられ, 本報のモデルにも式の適用は可能と考えられる.
抄録全体を表示