ポリエステル織物のプリーツセットにおいて, 布の風合いをそこなうことなくかつセット効果が得られるプレス条件を見出すことを目的とする.プレス温度を変化させ, 乾熱と湿熱プレスでのセット性の相違, プリーツセットによる布の寸法変化, および風合い変化について検討し, 以下の結果を得た.
1) プリーツの評価方法としてKES-FB4表面試験機に付属のアタッチメントを用いてプリーツを直接検出する方法を採用し, その評価の有用性を確かめた.2) これに基づく評価の結果, 乾熱セットでは150~160℃のプレス温度でセット効果が得られるのに対し, 湿熱セットでは105~130℃の温度でもセット効果は得られる.3) プレスによる布の寸法変化は, 乾熱と湿熱での差, またプレス温度による差はほとんどみられない.4) プレスにより布の風合いは若干劣化する傾向がみられ, 乾熱の方がその度合いは大きい.
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