被服における模様は, その形態と配色との統一および調和によって, いかに美的表現がなされているかをイメージによって知るために本実験を計画した.
幾何模様を対象に2色, 3色および5色配色を施し, モチーフと配色に繰り返しのある, 6種の, 幾何学的線による表現の, 規則正しい構図の模様を用いた.配色シミュレーション装置を用いて, テレビ画面上に配色された模様を提示し, 15形容詞対を用いて評定した.集計処理後, 因子分析, クラスター分析によって解析し, イメージを求め, その要因を検討した.
幾何模様のイメージは, 評価, 目立ち, 明るさ, 現代性, 暖かさの5因子であらわされ, これらの因子には主に模様の形態, 配色数よりも配色が影響し, 色相, トーンが影響する.また模様上の配色位置によるイメージの変化には, 冴えたあかとの配色において若干の相違が認められた.
抄録全体を表示