乳児用肌着の繰り返し洗たく100回までの収縮挙動を調べ, それに影響を及ぼす諸因子の検討を行なった.さらに, 着用, 洗たくを繰り返したシャツと試験片の収縮率との関係を捉えた.
1.洗たく回数
Nの平方根と収縮
Sとの間に直線関係 (
S=a√N+b) が認められた.
2.ウェール方向の
aは一般には正となり, 収縮傾向を示し, コース方向の
aは負となり, 伸び傾向を示した.
3.|a|, |b|はウェール方向に比べ, コース方向に大きい.
4.収縮に影響を及ぼす因子として、試験片のたて/よこの寸法比, 単位面積当りの重量, 綿の混率が挙げられ, たて/よこの寸法比が大きく, 重量の大きい程, また綿の混率の低い程, 寸法安定性に富むことがわかった.
5.試験片のたて/よこの寸法比がシャツの着丈/裾囲に相当する場合, シャツの着丈と試験片のウェール方向の特性, 胴巾および裾囲とコース方向の特性との間に有意な相関が認められた.
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