SDS泡沫系におけるプロテアーゼ活性の安定性の向上を目的として, バルク洗液へのCa
2+賦活剤の添加効果について検討した.また, 泡沫系におけるプロテアーゼ活性の安定性が布からのたん白質 (ゼラチン) 汚れの離脱にどの程度寄与するかを明らかにすることによって泡沫系における酵素洗浄の可能性について検討した.
1.泡沫用バルク洗液 (SDSにAPE, PVAなどを添加) へのCa
2+の添加は, バルク洗液中でのプロテアーゼ活性の安定性ばかりでなく, 泡沫系におけるプロテアーゼ活性の保持に顕著な効果を発揮する.
2.平行固定式泡沫洗浄法では, たん白質汚れは流量が小さい程除去されやすく, また, 流量が小さいほどプロテアーゼによる加水分解作用の寄与も大きい.
3.プロテアーゼ活性の安定性が高い泡沫系では, 酵素の加水分解作用と泡沫による汚れの運び出し作用が相乗的に作用し, Incubator浸漬洗浄よりも高い洗浄性を与えうる.
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