繊維製品消費科学
Online ISSN : 1884-6599
Print ISSN : 0037-2072
ISSN-L : 0037-2072
31 巻, 3 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 重弘 文子, 八木 茂子
    1990 年 31 巻 3 号 p. 105-109
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • 通商産業検査所金沢支所
    1990 年 31 巻 3 号 p. 110-112
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • ―愛知・岐阜地方―
    阪本 弘子, 佐野 恂子, 山田 令子
    1990 年 31 巻 3 号 p. 113-117
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    人間が衣服を着用する目的は身体面からの実用志向と感性に訴える情緒志向との二面がある.
    現在ではごく限られた機会にしか着用されていない和服の場合, 和服に対する態度や, それを着用しようとする行動意図は, 人間の感性に基因するものではないかと考え, 調査によってその検討を試みた.
    調査は愛知県, 岐阜県に居住する女子短大生 (429名) と, その母親 (403名) を対象とし, 質問紙法によった.
    調査項目は, 1.生活行動38項目, 2.和服行動26項目である.
    上記の数値を年齢層別 (学生層, 母親層) , 感度群別 (感度尺度項目20による調査により, H・M・Lの3種に分けた) に, 平均評定値によるプロフィールの考察を行った.
    4-1生活行動について
    各種の生活行動は, 学生層の方が母親層より積極的である.商品購入態度は学生層が外見的, 浪費的傾向であり, 商品購入に対して関心が強く外向性がみられる.M群に有意な差が認められた.生活満足度は母親層の数値が高く, 母親層は各種の生活における事実を客観的に認識しているが, 有意な差は認められない.
    4-2和服行動について
    和服に対する価値観は概して母親層の数値が高い傾向である.着用機会は学生層, 母親層では異なるが, いずれも晴れ着として強い関心を示す.学生層は成人式であり, 母親層は冠婚葬祭, 子供の入学式・卒業式に高い数値を示す.ニュー和服に対する価値観は学生層の数値がやや高い.学生層は世情の変化に関して母親層より敏感に反応を示す傾向がみられるが, いずれも有意な差は認められない.
  • 寺嶋 眞理子, 今井 哲夫
    1990 年 31 巻 3 号 p. 118-122
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • 福澤 素子
    1990 年 31 巻 3 号 p. 123-127
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    市販の柔軟仕上剤の基剤の成分を分析し, 柔軟仕上剤処理布の抽出および定量方法を確立し, その方法を使って, 洗濯ごとに柔軟仕上剤で処理した布の付着, 脱落過程および吸水性との関係から次のことがわかった.
    1) 柔軟仕上剤処理を洗濯ごとに行うと, 処理剤の濃度の高低にかかわらず, 1回目の洗濯で完全に脱落せず, 洗濯を繰り返すことによって, 洗濯しても脱落しない柔軟剤の量が増加し, 表示濃度の3倍, 10倍の濃度においてはこの傾向は顕著であり, このことは, 付着量にくらべて脱落量が同一でないため, 布に残る柔軟仕上剤の量が増加していくことを示している.
    2) 初回だけ柔軟仕上剤で処理した表示濃度の布は1回目の洗濯で約35%脱落しその後も少しずつ約20%ずつゆるやかに脱落して4回目ぐらいで脱落しにくくなることがわかる.さらに吸水性においては, 表示使用量の1/2倍及び, 1倍で処理した処理布は5, 6回目の洗濯で吸水性は回復するが, 高濃度では10回の洗濯でも回復していない.
    3) 表示使用量の1/2倍と1倍とは, 柔らかさにあまり違いが見られないことから3) , 我々が柔軟仕上剤を使用する場合, 表示使用量の1/2倍の濃度で洗濯2~3回ごとに柔軟処理を行えばよいことがわかった.
    なお, この報告をまとあるにあたり実験に協力していただいた大野香, 石黒美和, 石島寿美嬢に感謝します.
  • ―タイトスカート―
    平沢 和子, 長井 久美子
    1990 年 31 巻 3 号 p. 128-135
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    タイトスカートの「明き」の長さ, すなわち「ウエスト明き」は着脱ができる長さを, 「裾スリット明き」は日常動作ができる長さを, 着用実験によって実測し, 胴囲と腰囲とを用いて予測式を導いた.動作ができると判定した明きの長さは, 動作に必要なまわり寸法を満たしているときの長さである.この長さは動作によって起こる明きの開き・布の変形・その他多くの要因が総合されており, これらの要因を解明して明きの長さを理論的に求めることは実際には困難である.そこでこれらの要因がスリットの長さに現れると考え, 胴囲と腰囲とでウエスト明き (脇明き) を, 腰囲を用いて設計するスカートの裾幅と日常動作に必要な裾まわり寸法とで, 裾スリット明き (後・前・両脇スリット) を予測することを検討した.
    パネルは青年女子であり, スカートの材料は綿 (トワル, n=50) ・毛 (ギャバジン, n=10) ・キュプラ (n=10) である.綿の実測値と予測値との関係は0.63~0.80の相関係数となり実用化が可能と思われ, 裾スリットにおける綿・毛・キュプラの比較では, 材料間の違いによるスリットの長さの差は認められなかった.ただし, 危険率5%でキュプラの後スリットのみ有意であった.
  • 山本 昭子
    1990 年 31 巻 3 号 p. 136-139
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    18~23歳の女子大生180名の計測資料を用いて, 下腿最小部, 下腿最大部, 膝関節部の3周径について, それぞれの幅径, 厚径を2説明変数とするI法と, 「幅径+厚径」を1説明変数とするII法により回帰推定を試み, 推定の精度を検討したが, 次のような結果を得た.
    1) 3周径とも, 各推定式の重相関係数においては, I法とII法との間に有意差はないが, 寄与率において, 両者間の精度に若干の差が認められた.
    2) 膝関節囲はI, II法とも, 下腿最小囲, 下腿最大囲に比べて, 推定の精度が低い.
    3) 各周径値の誤差の許容幅を各部位の実測平均値の±3%とした場合, 本資料では, 下腿最小囲については, I法では89.4%, II法では88.9%, 下腿最大囲については, I法では97.2%, II法では95.6%, 膝関節囲については, I法では82.4%, II法では83.3%の人をカバーし, I法とII法に大きな差はなく, これらの推定値はもちい得る.
  • ―フレアースカート―
    原田 妙子, 早坂 美代子, 石原 久代
    1990 年 31 巻 3 号 p. 140-145
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    第1報に引き続き, 下肢形状とスカート丈との関係を審美面より把握するために, 前報と同様の6名の被験者に丈の異なるフレアースカートを着用させ, 50名の検査者を用いて, 下肢形状とスカート丈が調和している―調和していない, 気軽な―あらたまった, 上品な―下品な, 大人っぽい―子供っぽいの4形容詞対についてSD法による官能検査を行った.その結果, タイトスカート同様, 全体的にはスカート丈60cmが最も調和し, 逆に非常に短い丈と長い丈が調和し難かった.しかし, フレアースカートの方が同じ丈における下肢形状による差や各被験者ごとのスカート丈による差は少なく, またタイトスカートの方が大人っぽく, あらたまったという評価を得た.更に, 調和している―調和していない, 上品な―下品なには, 下肢の長さや幅が大きく関与し, 気軽な―あらたまったにはスカート丈が, 大人っぽい―子供っぽいにはスカート丈, 下肢形状の両方の因子が大きく影響することが明らかになった.
  • ―繊維基質からの汚れの離脱過程が布の洗浄性に及ぼす影響―
    劉 波, 大矢 勝, 佐藤 昌子, 皆川 基
    1990 年 31 巻 3 号 p. 146-151
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    衣類に付着する固体粒子汚れの除去過程が繊維基質からの汚れの離脱過程と, 離脱された汚れの系外への運び出し過程の2過程からなるという仮定のもとで, まず固体粒子汚れの離脱作用が泡沫洗浄の洗浄性に及ぼす影響について検討した.機械力をかけない浸せき処理は汚れの離脱作用を有し, 運び出し作用がほとんど期待できないモデル系として用いることができる.そこで, 種々の条件下で浸せき処理した試料を同一条件で泡沫洗浄した結果, 浸せき処理時間が長くなるほど汚れの離脱作用が増し, 泡沫洗浄において洗浄性が増加する.浸せき処理用バルク液にDBSを添加すると汚れの離脱作用が著しく増大し, 添加濃度0.06%~0.2%の範囲では離脱作用が最も大きくなる.浸せき処理温度を高めたり, 浸せき処理液にアルカリビルダー (Na2SiO3・9H2O, Na2CO3) を添加すると汚れの離脱作用が著しく増大する.
  • ―パンティーストッキングと種々の布間の摩擦特性について―
    鋤柄 佐千子, 藤本 尊子, 丹羽 雅子
    1990 年 31 巻 3 号 p. 152-156
    発行日: 1990/03/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    ストッキング類と種々の対象物間の摩擦特性の客観評価法の基礎として, パンティーストッキング, タイツ, ハイソックス素材と指紋をシュミレートしたピアノ線, 並びに平・綾・朱子織物, 編み地間の摩擦特性をKES-SE表面試験機により測定した.摩擦面に働く垂直力, ストッキング・タイツ類の伸張に伴う面積拡張, 繊維素材, 構造等が摩擦係数に及ぼす影響を考察した.その結果, 1) ストッキング・タイツ類は面積拡張により摩擦係数が増加する傾向がピアノ線を使った摩擦子との間で認められ, 2) 低華直力下ではパンティーストッキング・タイツ+布間の摩擦特性が増大する傾向にあること, 3) ニットとパンティーストッキング間の摩擦係数は, 同じ素材の織物に比べ大きく, 布の構造の影響が顕著である等, 実際の着用時の布間摩擦特性の性能評価において極あて重要であることを示唆する資料を得た.
feedback
Top