高齢者に着用されている最外衣の服種のデザインについて検討してきたが, 結果は次のように要約される.
4-1男子に着用されている服種は季節によってパターンが決まっており, 中でもジャケットやコートはデザインの種類が少ない.しかし, ジャンパーはえりやそでの種類が多く, また, シャツはえり, あきの形状, 柄, 色が多様に組合わされ, デザインは豊富である.
4-2女子は男子に比し服種も多く, デザインも豊富である.秋冬, 春に寒暖を調節するための被服としてカーディガン, ベストが着用されていること, ワンピースはあきの形状が前途中でウエストにベルトがしめられているのは特徴的である.ジャケットやカーディガンはえりやそで, 打合せに季節差がみられ, ワンピースやブラウスは柄や色に多様さがみられる.
4-3これらが一つの資料になり, 高齢者用被服の生産・供給が進められ, 高齢者にとって既製服選択の幅が広がり, そのことが高齢者の生活を活性化する要因の一つになることを期待する.
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